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ゆうぐれを食む
四百の泡
無声音の多いスピーカーと
光沢のない爪の切れ端
みずさしに万年筆
薬瓶にクワガタソウ

柔らかなどぶのせせらぎ



羊が歩くゆめを ひととき

  ....
六月の空だったろう、と耳の後ろが云う
否 冬だったろう、ひんやりと肌が伝える

カルキ水に浮いていた


たちこめていたのか?
彼の頭頂部に咲きこぼれたという 青い花を思っていた
遠く ....
滴り落ちる鍾乳石の響きのように 光は触れ、惑わす
耳を澄まし気付くまえに 耳を澄ますよう気付かせる
それがやって来たとき 
わたしたちのつたないじゃれあいを
ペテュニアやら杏、ソシュールやらで ....
夜が燻る
夜が放火する



わるいゆめ
ほんのすこし掠めた
ささくれが毛布にひっかかるような
ひっかかるようなきがして
指を舐める

夜が燻る
夜が放火する


にがい ....
あしおとは何処からもついて来ず
あしあとは干乾びて いくつか

{ルビ香蒲=がま}の揺れるが聞こえる気がするし
それが自らを抉り肉のはじけるが聞こえる
気がする

夏のそそり立つ轟音は  ....
石瀬琳々さんの杠いうれさんおすすめリスト(5)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
老人と詩と- 杠いうれ自由詩208-12-18
シュヴェーベ- 杠いうれ自由詩408-12-13
Übers_Licht- 杠いうれ自由詩308-12-9
夜が燻る- 杠いうれ自由詩908-4-24
ガーゼ- 杠いうれ自由詩208-4-16

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