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天使の翼に乗って
羽ばたく花の
聴き入る
北極星の蒼い声、
〈君は何処から来たの?
そんなに冷え切って〉
深い闇の奥から
引き裂く声のヒビキ渦中
深い闇の奥に潜むヒカリ掴 ....
君と僕とのあいだに
置きたい言葉があるとして
それはいつも最初の言葉であり
最後の言葉
初めての言葉であり
いくたびも繰り返されてきた言葉
すでに過ぎ去ったこと
あるいはいま ....
山茶花の
散り染めし途、
花片もえたち
明るさ投げかけるのは
心の所為
夜のしげみに
いく重にも
折り畳む
紅を、抱いて目映いのは
心の所為
....
骸骨の眼窩より
さらに虚ろ
曝して
世に人に表現に
親しみ生きる 果てに迄
過ぎゆく常無き
時に在り
私という自己意識存在、
次なる進化へ
魂の軌道探る
夢 ....
夏の日の
薄い日暮れに
山裾を 退屈な貨物列車がめぐる
段々畑に
くっきりと動いている
働く人の影
歌を忘れたら何が残るだろう
長い貨物列車のリズムを
....
月の輝く夜は
星々も遠慮深くため息をつく
彼女はとても気まぐれで
若葉の季節を待つ人々も祈りを捧ぐ
豊穣と子宝を授かるように
陽 翳り
枯れいろの
シロツメクサも凍てつく風に
負けじと見ゆる
ふくら雀の いとおしさ
枯れた公園の人は疎らで
みな肩を狭めている
5月には香る薔薇が咲き誇り
恋人たちは手を握り
至福を味わっていた
月の光に照らされて
レタスが芽生える5月
いまは寂しい季節だけど
....
わたしはわたしたちは
感覚直観される此の世界次元で
夢を観て居る、のではないか
とそう私は
時々 想うのです。
空気を吸う
命が在る
水を飲む
命が在る
米を食う
命が在る
シラスを食う
命が在る
肉を食う
命が在る
汚れた体を拭っても
消えない汚れ
矛盾が叫ぶ夜 ....
今日はあちらこちらを彷徨ってみたけれど
やはり此処がいい
恥ずかしくて
恥ずかしくて
此処に舞い戻った
夜毎繰り返す波の騒めき
夜空に降る星たちの囁き
一からやり直せと大 ....
幾何学的な街並み
色付いて
黃の明るみ紫のうねり覆い
その奥に黄金光り輝き圧倒
優しく包まれ街並み人々在り
この世界、幾層幾次元から成り
異様の立ち昇り柔らか異様のヒビキ
深 ....
鳥の声もなく
ほおづきの花だけ白く小さく
風もなく 空に色はなく
ひたすら降りこめる小さな庭に
女である事も、忘れて居る
七回忌を過ぎた夜
寝入る微睡に
だれかの 手が触れてきて
髪を撫でるのです
幼い頃 してもらった様な
手のひらの温もりは貴女なのだ
と 気付き
うっすら 消 ....
濃密に暗まる碧天に
久保田くんの顔、
巨大に貼り付き
びっくりする僕に
久保田くんから
十年ぶりに
電話掛かって来て、
オマエの顔 空に貼り付いてるぞ!
と叫んだら、
だ ....
百年残る普遍性……
三日前の投稿も
覚えていない
鮮度が命
刺身か
新しくなくても
いいと思うんです
井戸があったら
言っても詮無い
事だったが
一番は
一番責任が重い
....
今朝出したゴミがそのまま残って
「燃えないゴミは水曜日です」と張り紙がしてあった
水曜日の朝も残ったまま
「今日は水曜日です」
仕方なく持ち帰り部屋の隅に置きっぱなしにしていたら
いつの ....
なにかがあるんだよ
人の内には
何かが、
瞑目して
意識の視界に
次々浮かび来る
顔や色彩や木々やら
観入り感じて居るとそう想わざるを得ない
死に絶えない、
ナニカ が
....
石灯籠に赤椿
民家の門前、紐で繋がれ
うずくまる
白黒猫は どこか
浮世絵見る様な
冬日和
濃いグリーンの目を細め
通りゆく人
ながめて過ごす
今朝は見ら ....
わたしは耐える、
この肉身の苦を
平然と平静に
ヤバいじゃんとか
想いながらも飄々と。
*
魔と、魔の
間で
均衡保ち
呪われ祝福された
わたしを ....
アスファルト冷え
一月の雨降りひたすら
相合い傘の恋人達
歩む眼の光揺れ
時を燃やし時の溶け
垂直に雪崩れ落ちる
神霊達の光滴
妖艶の群れ 浴びる瞬間、
意 ....
ぼくの礼服はスリーピース
着ている人は見ることもない
{ルビ誂=あつ}えてから40年の時を過ぎ
いまもジャストフィットする
鏡に{ルビ映=うつ}るぼくは少し若く見えた
火葬場の職員が骨の ....
枝々絡ませ絡み合う
裸木の群れ無数無数
暗闇に映え出ては
白銀の異様、
照り輝く
視界に川の水流れ
流麗に透きとほり
ターコイズブルー
その深み溜まりへ
異様の形為す溜まりへ ....
コトコトと
ゴボウと牛肉の甘煮を作る
グラスを傾けながら
美味くなれよと
酒気帯び呪文
冬の朝なのに
ぼくはアイス珈琲を2杯飲む
夜明け前に紡いだ夢を反復し
物語を繋ぎあわせてみる
これがぼくの日課なんだ
ノイジーに色付き
子供たち帰って来る
小さな校舎に向かい
一人、二人、三人
石畳みを踏み歩み進み
女の子 男の子 女の子
黒いタイツ半ズボン黄色い帽子
足取り確かに形姿くっきりと
皆ん ....
ツクツク
ツクツク
ピーヨ ピーヨ
それが貴女の
独り言 だったのかもしれない
と、今になれば思うのです
病院から外泊すると
東の窓際で
黙って 鳥かご ....
陽の光がまたたくせわしない時
誰もがどこかに向かって急いでいるが
なぜ急いでいるのか
その本質の答にたどりつく者はなく
ただそうであるからという
日常のために急いでいる
気の重くなるような ....
畔のみちを濡れながら
駈けて行く少年が
不意に 透明になってしまった
もう同じ姿では帰ってくるまい
寂しさが静かに
胸を浸してゆく時がある
貴方と再び相逢う日のない事 ....
風、そして風の鼓動
空の欠片を集めると
それはいつも爪に似ていた
窓だけが知っているわたしの形
初雪が観測された朝
静かに紙で指を切って
独り言のように
痛いと思った
....
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