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君と出会いしこの坂に
金襴緞子の晴姿
内掛け姿の君の名を
誰が鳴かずにいらりょうか


袖振り合うも多生の縁と
交わす会釈もいとほしく
生まれし定めは違えども
つのる恋と咲き乱るる
 ....
私が生まれるより前に
戦地に赴き病んで帰って来て間もなく
若い妻と二人の子供を残して世を去った
祖父の無念の想いがあった
 
私が生まれるより前に
借家の外に浮かぶ月を見上げて
寝息を立 ....
安堵のため息

普通の昼 普通の夜

交差している意識

2000年 夏

 ....
遠い朝では
誰かが零れていく音が届く
十三階建てのビルの可能性のひとつ
非常階段の手すりはそれでもまだ綺麗で
ただいま、というその言葉の行方も知らない

人の夢に誰かが寄りかかって
君は ....
おんなが なぎさで
砂を かぞえている
いくとせも いくとせも
なみだと 朝焼け色の
大漁旗を まちながら
(ゆーきや、こんこん…)

めずらしく降った雪のおかげで
妹は
はじめての雪だるまをつくりました

あんまりまるくないところが
妹の性格と似ていて
思わず笑ってしまったことを
今でも ....
夜に呼ばれ、
風に身を浸す。

月に影を渡し、
光脈を流れ。

響明。

光は響き、
すべて満たす。
春の呼吸は夏を活かし、秋に捨てられ冬は泣いた
ねえ、子供のように笑ってよ
君が居ればそれで済む話さ

眠る間際に、なんてくだらない雨を見たのか
窓が濡れながら、その枠には収まりきれないほどア ....
空の底
空気圧
破裂してしまいそうな
煙のように混ざり合ってしまいそうな


ねえ
そこで泳いで
きみの背中は
一時間だけのため息が根を張るように
そこでひっそりと、目を閉じていく ....
黄昏時に 影が伸び
逢魔が時に まどろむと
冷たい風にさらされた

まかりいでたる 紅マント
不気味に微笑む白面に
口をふさがれ さらわれて
茜の空に 舞い上がる

夕焼け雲か 蜃気 ....
      藍子は
         あげは蝶 の髪留め

      大切にしている

 花模様のスカートからあらわれたのは 
      淡い足

 半分開いた口で 飴 を舐めた
 ....
夜の始まりがわからなくなった
いつからか
それは心地よさを覚えたから
朝が怖いのとはまたちがう

切りとったようなかたちをした窓に
頬をおしつけてみる
冷たさに外の空気を感じて
ゆうべ ....
硬質発泡スチロールの塊を
子供の頭位に丸く削り
光を混ぜる積分球の
内室の雄型にする
球体を紙やすりで磨き
眺め透かす
良い感じになったので
焼き石膏に水を含ませ
球の上に厚く塗ってゆ ....
夕日が沈みきるまで見つめていようと思った

結露で曇るガラスの向こうの 紺青
淡いエメラルド
山吹




誘われてふいと外に出る


やわらかい 丸い 風 体を巻いて ....
  (次の詩は人工河川から拾いました)



柳が揺れている川辺があるでしょう
昔よくあの川に
なんでもかんでも投げ込むひとがいて
お父さん 
仕事終わったらすぐ 番をしていた
おば ....
私の底に滴るのは
暗い砂だ

私が歩んでいるのは階段だ
いつも
上っているのか下りているのか
どうしてもわからなくなる階段だ

記憶の中には
私の指たちが仄白く棲息している
それら ....
この子への あいのかたち
辿りながら 夢へ誘う
眠れ 眠れや
明日は晴れる
夢に見るのは
月の舟

耳に聴いて こもりうた
包んだその手 もみじのように
眠れ 眠れや
雨の降る夜も ....
朝の光がレースのカーテンから

うっすらとのびてきていた

なんでこんなに朝の光は

気持ちがいいんだろうか

そう思い湯気が出ている

コーヒーを口に含んで

舌で味わった
 ....
狂おしく 狂おしきままに
待ちわびて
結ぶ太鼓に散る花は
夢見の果てとあおぎみて


流れゆく 流るるままに
時すぎて
契りし思いに散る花は
あれは逢瀬とかえりみる


帰らぬ ....
蒼き夜空に裸体の桜
瞬く星に影だけ揺らす

オリオンの傾きが
その時を告げるまで

その腕に
無数の蕾を抱いて
むすんだくちびる
静かに眠る


 くちづけは
   春一番に
白っぽい二階建てアパートの部屋で
あなたと
バニラブルーを食べた

窓を開けると
川の音が聞こえた

目を閉じて
耳を澄ますと
まるでわたしたちの下を
川が流れているみたいだった
 ....
街に吹く薄汚れた上昇気流
舞い上がる鳥たちは
自由に見えても
危うい乱雑な流れで
時に墜落する

それは風が裏切ったのか
その美しく夜色の翼を
暗闇の代理人は
タールで固めた道が
 ....
いつか
笑い飛ばせる日のために
一枚の部屋に絵を描いている
暖かい一日の始まりと終わり
そこに溶けていく人たちのように



降り積もる行き止まりに
立ちすくむ人を見ている
その背 ....
赤という色が思い出せない
忘れ癖が酷い私のために
貴方はスケッチブックに手当たり次第”赤い”ものを描く
 ポスト
 蟹
  夕陽
 ムック
   心臓
 ランドセル
  トマト
 ....
夕暮れ
男は空を見ていた
世の{ルビ何処=どこ}にも{ルビ属=ぞく}さぬように
草原に独り立ちながら

{ルビ只=ただ} {ルビ暁=あかつき}色に染められた雲が
宵闇に流れて姿を消してゆく ....
染み込み切らず
床に溜まる夕刻、それは束の間
窓枠が区切って下さった一人分の西日は
結局は目の前で
床へ、床へ、沈んでいった


星といえばビー玉の中に
赤く青く黄色く、在 ....
熱砂の道を歩こうと
踏み出す先に砂漠はなく
求めた強さだけ
葡萄詰みの唄は遠ざかる

星座を大地につなぎ止めるもの
{ルビ哈密瓜=はみうり}の蔓、祈りのこえ
流れ星の落ちる果ては
岩と ....
緋色の帯を解く君は頬を赤く染め
何だか恥ずかしげな風情だね
帯止めの色目は玉虫だから
綴られた思いも刻々とその表情を変え


真新しい紙とインクのほのかな香り
読みかけの頁に挟んだ栞のよ ....
かまくらで
みかんが食べたいって
のんちゃんが言ったから

なん日もくもった空だった
なん日も雪がつづいていた

そう、だから、ふたりで
かまくらを作ろうって、ね
どうろわきによせた ....
       封じ込めたい
       想いだけでは
       精製できない
       透明な水結晶

純粋でない核        宇宙との狭間
命を拒む冷気        気圏 ....
こしごえさんの自由詩おすすめリスト(3680)
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