すべてのおすすめ
幾重もの黄昏が
共鳴する中を歩いている
自分の黄昏
知っている誰かの黄昏
あるいは知らない誰かの黄昏
数知れぬ意識の黄昏

黄昏てゆくのは今日という日
あるいはなんらかの時世
あるい ....
 菜の花を食べて
 咳きこんだ


 あの日の熱は
 そのあたりに置いてある
 曇り硝子
 ロー・テーブル


 けれども 一体どこなのだろう
 ぼくはきみを見たことがある
 ....
たんとんたんとん
連弾し
主を濡らし
雨の降る

空は灰白、
遠い目で
見つめている
眼差しが
銀の雨足、
瞼に乗せ
すっと透過し
宙を舞う

後に響く
雨音が
たんと ....
どこへでも行けるのに
どこへも行けない
野生から戻った犬みたいに
誰かをずっと待っている
約束なんてしていないままで
僕の影だけが踏まれていく
みんなは麦わら帽子を被った
天使なんだろう ....
オルゴヲルの中で星が廻る
そこで夜空より少し明るい
黄昏を知って優しくなった
街の十字路に消えていく人は
昔の記憶を抱えたままで
お子様ランチの旗は
どこの国のものだったのか
そもそも作 ....
誰かの口から
誰かの口へ
思いがけず飛沫する菌が
感染しやせぬか

 警戒セヨ 警戒セヨ

と、怖れるほど
ビニールシートの向こう側へ
あなたの顔は遠のいて
ぼやけて・・みえる
 ....
木曜日の木は水曜日の水を吸って立派に育ちます。
木曜日は水曜日から生命のバトンを受け継ぎます。
月が薫っている
星たちも薫っている
今夜は月と星たちだけでなく
とりどりの薔薇窓が
大きいのや小さいのや
しずかに廻転しながら
いくつも空に浮かんでいるよ
   この夜空のどこかで
  ....
変わってしまうこと
変わらずにいること
跳ねた車のように
嫌われて少しホッとしていたのに
馬鹿みたいに強がる僕を
絵の具の付いた筆は水で溶いた
髪の毛がごわついて感情が裁かれる
下書きば ....
久々に2枚のカード
その内1枚が解凍した

「少し別の世界」に来ている自分に気づいた
この状況下で、別のカードが解凍していたら
「過去」へ帰ることが出来たのにと悔しがる

食卓で食事して ....
小雨は
薄日を乗せて
銀の色

濡れて
照り映える
ふくらはぎ

白く優しく季節に溶け

小雨は
薄日を乗せて
銀の色

遠く
夏の予感を
膨らませ




 ....
たとえば
対岸に貴方が立っている光景
声をかけても届かない事実と
合いまったわたしの感情

たとえば
左手薬指の傷
日に日に薄くなっていく記憶と
合いまったわたしの痛み

たとえば ....
野にまう色彩と日差しがあいまっている
ここにある翻りを手探りした元に
揺れるようなブロンズの一部があるといい
とどけるために、思いをこめた言葉は、宙を舞い、無の
なかを漂って、さまよっている。無のなかで、それらの
言葉だけが、有の属性を示している。すべては無なのだ
から、そのなかに有があったところで、意 ....
愛は真っすぐ丘を登って行った
蹄の跡を頂に置き去りにして
光は渦巻いている
春の風がむき出しの土を{ルビ弄=まさぐ}っている

あの日太陽を塗りつぶしたのは誰だったか
わたしの心臓を突き刺 ....
光と影の中で
息を詰めている
都市と星

船は極地の上空にあり、
眼下の地球は
完璧な半球となって見えていた
昼と夜を分かつ明暗境界線を
見下ろしていた

境界線のうち、真ん中から ....
紅の波打つ
ツツジの原に

揚羽舞い舞い
光の海

広がり流れて
透き通り

両手を大きく
広げてみれば

遠く花野が
開けていく

  *

鈍色空は私の心
鈍色 ....
令和二年の春
コロナウイルスは世に{ルビ蔓延=はびこ}り
入院中の恩師に会えず
実家の両親に会えず
隣町の友にも会えず
一つ屋根の下、妻と幼い息子と共に
ひと日を過ごし、夕暮れる 

 ....
またたきを
拾いあげては
また、
ひかりの鳴く方へ
皮膚がやわいままの
いきものが
のくのくと陸へ
あがる

裸足の、うらを
ざりざりと
砂がけずってゆく
こまかな細胞が
分 ....
大勢の見知らぬ人々の中にいた
右も左も定かではない
私と同期することのない人々の中で
求めるものを待ちつづけていた

この見知らぬ運命たちの巣窟に
誰一人として私の運命に関わってこない場所 ....
流れていく
ゆらゆら揺れる電線の向こう
空の青を背景に
白雲、一つ
流れていく
ゆっくりたしかに
流れていく

そうして着実に時は過ぎ
百万年が過ぎていき
私も君も彼も彼女も
み ....
君は長らく歩いて来た
独りぼっちでこの長い旅路を
天辺に着いては転げ落ち
また振り出しから天辺目指し
繰り返し繰り返し歩いて来た

今終焉を迎えるに当たって
君はまだ旅の途中
もう放棄 ....
窓ぎわの一輪挿しに
雲の合間から洩れた光があたる
人の群れの片隅に
置かれたままの孤独には
今にも途切れそうな蛍光灯の橙色が
仄かにあたっている

本棚の蔵書の間に
あなたに書いた ....
新型コロナに侵された日常を
静かに、掘り下げよう 
自粛する日々から
できることを、探りだそう

人類は、私は
〝初心〟を久しく忘れていた

ひとつ屋根の下 
三人と猫一匹で暮らす、 ....
たなびくそらの彼方から
沈黙する
よるだね
ぼくたち
詩人も
涙を流して
沈黙するよるだね


ねえ
また見えない戦争がはじまるね
やわらかな影が
いくつも射殺されてくね
ぼ ....
 
 
カメラが無くなってから
鞄が手放せなくなった
窓を開けると
春の風とともに入ってくる
都市の景色
潮風のように笑うけれど
指紋はすべて失効してしまった
鞄の中を探れば手に触れ ....
あなたがわたしの近くや遠くにいる
騒がしいので目を塞いでいた、
この暗くて曖昧な場所に
午後の日差しがようやく届き始める
長い時間がかかって
忘れ物はないかとポケットを確かめる
駅の時刻表 ....
夜に光る葉
原の外
街の幽霊より濃い影が
幾つかの径を消してゆく


考えより速く生まれる火
緑がかった薄い霧
さまざまな光が壁を横切り
影を水へと落としつづける
 ....
名優・志村けんが
舞台の裏へいってしまった
人生はコントという名の
夢であるように

今もこの世にいると錯覚しそうな
あなたのコントを観る夜
僕は思わず、くすっと笑い
手にしたグラスの ....
其処で揺れているのは
硝子細工のチューリップ
君のだいじなチューリップ
どんな色の風が吹いても
春という季節のために
其処にただ咲いている
いつか君の心臓が
やわらかな福音を脈うつ
そ ....
こしごえさんの自由詩おすすめリスト(3680)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
共鳴する黄昏- 塔野夏子自由詩11*20-5-27
菜の花- 草野春心自由詩620-5-17
雨音- ひだかた ...自由詩620-5-16
待ちぼうけ- ミナト ...自由詩120-5-12
少年の夜- ミナト ...自由詩120-5-11
コロナ詩篇2- 服部 剛自由詩420-5-7
木曜日- クーヘン自由詩3*20-5-7
薫る夜空- 塔野夏子自由詩3*20-5-7
色々- ミナト ...自由詩120-5-7
解凍- 足立らど ...自由詩5*20-5-7
銀の雨- ひだかた ...自由詩420-5-6
たとえば- 卯月とわ ...自由詩420-5-6
_- 雨へのダ ...自由詩320-5-5
とどけるために- 岡部淳太 ...自由詩120-5-3
術もなく- ただのみ ...自由詩10*20-5-3
病院船- カワグチ ...自由詩320-5-3
呆(改訂)- ひだかた ...自由詩520-5-1
君を視る- 服部 剛自由詩220-4-27
ひかりの鳴声- むぎのよ ...自由詩5*20-4-26
求めるものは- 岡部淳太 ...自由詩220-4-26
流れていく(改訂)- ひだかた ...自由詩320-4-24
反復- ひだかた ...自由詩420-4-23
静けさの残り音- かんな自由詩320-4-23
窓の明かり- 服部 剛自由詩320-4-22
よるの果てまで(改稿)- 青色銀河 ...自由詩2*20-4-22
その海から(あとがき)- たもつ自由詩620-4-15
あなたがわたしの近くや遠くにいる_____________( ...- ふるる自由詩520-4-14
白_黒_青_無- 木立 悟自由詩120-4-13
喜劇王への手紙_―追悼・志村けん―- 服部 剛自由詩120-4-10
春の福音- 塔野夏子自由詩2*20-4-9

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