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ゆっくりと沈めてゆきます
きれいになりたくて
きれいになれる気がして
沈めてゆきます
あと少し
とても穏やかになります
静けさに包まれて
何も恐くはなくて
眠る ....
フランケンシュタインの怪物を俺は覚えている。
俺は子どもの時から頭が冴えていて、
誰よりも記憶力がよかった。
だから俺は超難関の試験をいくつもクリアし、
極秘の指令を受けて宇宙に飛び立つ人間と ....
「いじめられるあんたにもなんか問題があるんじゃないの?」
と母が言う
ので
これからは
学校の帰り道だけで
泣こうと思う
みんなに
嫌われてしまうのと言うと
となりのクラスの尚子は ....
マジか ネタかって なんだろ
本気か 遊びかって ことかな
それは でも
いったん 言葉にした時から
すでに 詩にした時から
言の葉 の 受け継ぎの中に 展開されて
ひとり ....
アスファルトへ積もる
冬の薄日は、果てる灰のような、諦め切った
沈黙だ
枯れ枝とその影の
黒い交錯は、解答の無い、冷めるスチールウールのような
沈黙だ
嗚呼、真 ....
胸にさやけし
春の恋
波のこちらに
夏の色
せめて明日へのおみやげに
きれいに包んで下さいな
子供泣かせの
秋の空
誰もつれなき
冬の石
せめて明日へのおみやげに
小さく包 ....
君の向こうに
何かを見つけた気がして
目があった瞬間
見失った
宇宙の深淵から
水がひとつぶ
滴り落ちる。 。 。
と、
いのちたちはいっせいに水際に集まり
それぞれに
祈りの言葉をつぶやく
遠い場所で起こった恩寵に
いのちの囁きは共振し
星の瞬 ....
濯ぎ口から
哀し、と吐く元に重なり
狭く縮んだ喉を 搾るよう抜け
いぶくろしろく しろく あたためゆるめた
ほんのいちど体温は ぬくもり ふれる
くだはなだらかに すべられて
私の身体 ....
神が不在の夜
その間隙をぬって
あくまでも地上的な硬い何かが
天上の淡い光を覆い隠す
その時
人びとの喉はゆっくりと絞められ
背徳の快楽に意味のない言葉が虚空にばらまかれる
昔日の絵の中 ....
公園が
冬のアスファルトに落ちている
黒く、その輪郭が切り立っている
黒く、切り立つ枯れ木立が鉄条網に混じり
黒く、その輪郭が主張されている
けれど
空は、白濁した眼球 ....
空から落ちた
星の砂
母さま想って
泣いている
優しい浜辺の神さまが
お空へ返して
あげました
お空へ返して
あげました
被爆者二世の
おじさんは、アメリカ人に
「広島ってまだ荒野なの」
と問われる度
なぜ知らないのかと
聞き返す事にしたのだ
と言う
謝らなくたっていい
何千と言う米兵を救ったと
....
職場の同僚と{ルビ口喧嘩=くちげんか}して
{ルビ凹=へこ}んでいたハートに{ルビ靄=もや}がかかっていた夜
やり場のない気持を抱えたまま、散歩に出かけた
家を出て、ひとつ目の角を曲がると ....
机に
貴方の名前
書いた
消しゴムに
貴方の名前
書いた
自由帳に
100回
名前
書いた
ふれた
あなたの陰に
そっと
....
食べたい
私はあなたを食べたいし食べられたい
食べてよ食べてくれない?
わたし
あなたを食べたい
寂しいし息もしたくない
ご飯は食べてない忘れてた
食べたい、だってそうじゃなくちゃ
埋 ....
秋の詩と
冬の詩を集めて
詩集を作る
何故だろう
思っていたより
暖かい
クリームソーダの泡が何度も
いつかと同じ溶けかけの恋
心地よい刺激の中
吸い込んだのは戻れない日々
季節外れの笑顔だけが
あの日より上手くなったけど
想い出はもう甘くない
サ ....
夕暮れになると
ばくは星間に漂いはじめるのだった。
追いつめられてすきとおっていた
声なき声は銀河の構造
肉体を失って誘いを待つあなたは光の粒子
粒子は崩れぼくは光速で見えないあなたを通 ....
ありがとうって魔法の言葉は
笑顔も涙もみんな知ってる
ありがとうって魔法の言葉で
届けたい
気持ちがあって
溢れてくる想いはみんな
透明なシャボン玉みたい
消えたあとも綺麗な ....
短めの夏の裾をめくれば
過ぎた夢の夜に迷うよ
月の光が僕を照らして
繰り返す闇を優しく包んだ
心のブランコを止めるのは
もう、君じゃない。
だけど
もう少し、もう少し ....
暮れていく
空のグラデーションを
この目に焼きつけて
かたやま なごる くれた つき
ふさがる やみの さする かみ
とほうに さとす ひかる あさ
つづれぬ えふで かこう むね
腹が泣く
腹が泣く
簡単すぎる
いのち
小さすぎる
いのち
未熟すぎた
わたし
生かせてもらえた
この命
生まれて
泣けた
....
傷つかぬ者に
あの空は見えない
赤くはれあがる
あの夕日でさえも
冬の病院の
日曜日には車の少ない駐車場の
荒々しいアスファルトの
理由も何もない黒いところに
石灰を撒き散らす
何処から引用した余白なのか
誰も見透かさないからこそ
安心して引用 ....
ずっと 遠く輝いてる 星は
もう ずうっと前に 輝いて
今 私がみてるものは 過去
光 とどいているのは 願い
いつまでも まにあわなくて
いつまでも まっていられる
ずっと ....
水曜日の、朝
雨の、海
ここは、底。
数え切れない水曜日が
既に溢れはじめてしまって
数え切れない雨として
朝を打ち消している
あらゆる残り香が
あ、香りではなくな ....
たかさ
みぎがわにならんで
ひだりにならばない
ちくはぐ
たいおん
あみこみでてをつないで
はなすしゅんかん
ちぐはぐ
キスのあじ
したでなめあって
あいす、あめだ ....
たったったっ と少年が
往来を小走りに行く
戦争が はじまるかもしれない ので
外国人が 多い
声をかければ 靴を磨かせてくれる
稼ぎ時だ
記者だという男などは しきり ....
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