{引用=
 男士たちが 
屏風をもってきた
眠る女の 枕元にさかさのそれは、
薄の天に 雁が地を飛び去っていく


 踏み絵さながら 鏡のおもてに裸足をのせる
足元をみつめれば むこう ....
 吉田朝足氏はきのうきょう来日した帰化人ではない。
 築二十七年の邸宅は、バブル高騰の直前に七千八百万円で購入した。

 それでテニスコートもプールもないのか。
 と、訪れた親族を次々に絶句さ ....
 貿易商の吉田氏は婿養子ではない。
 三十二年前に悩んだ末、帰化の際に夫人の姓を選択したのだ。 
 実際問題、外語表記は簡素に限る。姓のサッタラジャハンニを漢字に直
せば最低五文字を要し、それで ....
                      121122


義務を果たすために焼酎を飲むのだ
麒麟が空を駆けめぐる季節の到来に
おっかなびっくり地を這い蹲って逃げ遅れのアリンコを探し出し
 ....
出勤を道草はたの霜ばしら
自堕落の浮腫みづら張る朝すがし

駐輪場サドルに銀の宇宙苔
コンビニに寄れば家路の月は肥え
他愛もない小石につまずく

そのたびに

立ちどまり 足元をたしかめる

誰もが、平気でいきすぎる

そんな四角四面では 生きられませんよ 

それとも 私は、

ほんとうに詩 ....
脳に転移していますね


ある日
余韻の残らない口調で担当医は言った

丁寧に覚悟を積み上げてきたはずなのに
質問をする私の声は上ずっていた
ひとつひとつ言葉を置くように説明する
 ....
地図を広げて電話を片手に話している
相手は叔父だ
ある地名の場所がわからないという
三文字の漢字で表す地名
「興味の興、という字がつくの?何?聞き取れないの?」
歳老いた叔父の声はしゃがれ、 ....
小さなあまりにも小さな


小さなあまりにも小さな
ことにかまけて
昆虫針でとめられた一羽の蝶のように
僕は身動きひとつできない
僕のまわりを
すべては無声映画のように流れてゆく

 ....
雨がやんだ
塹壕に 糞尿のにおいが」もどってきた
雨のほうがましだ



        ・



複葉機が雨雲のしたを飛んでいきやがる
俺たちのことを 見棄てるのか 

 ....
{画像=121112003029.jpg}


人はみな心の中に
自分の花園を持っていて
色々な花を育てている

私は一つの花壇に飽き足らず
ネットを彷徨い
この花園を見つけた
私 ....
元カノの元カレの 元カノの元カレの
元カノの元カレ は 俺 だったか

甥の 恩師の 親友の 妻の 妹の 幼なじみを
いじめた子の 曾祖父 は 福沢諭吉 です


今日も何処かでタマネギ ....
僕が降ってきたよ
無数の

堪え切れずに
僕が

地面に突き刺さろうとして
ザザズ

濁った悲鳴をあげているよ
無数の

僕が降ってきたよ
止めどなく

所嫌わずに
 ....
がらんどうの箱
窓枠から向こうの風景が見える

いや

もはや窓枠ではなく
ただの開口部

風通しがよい
では済まされぬコンクリートの塊


荒涼としているのは
今にも泣きだ ....
もう、十一月だ。
現フォもすっかりサボッてるけど、ここんとこ畑仕事もサボってる。
十一月は関西では玉葱の植え付けシーズンです。休日の朝、買ったばかりのラパンに乗って、玉葱の苗を買いに行きました。十 ....
■僕らが17歳だったころ

1971年。17歳の南沙織は「17歳」という、そのまんまやーん!な曲名をひっさげ、鮮烈なデビューをかざる。
そしてその18年後の1989年、同曲のカバーが森高 ....
さしだされた 日差しに
両手を広げ 
思い出を 手放す

記憶にない私の産着
世紀を飛び越えて 目の前にある紋付袴
晒された金襴の帯 鯨尺の和裁版 
沈没しても浮上する船箪笥 ....
夜の星は
雨に溶けて
始発の電車の
窓に降っている

五時七分の
まだ暗い街の
微かなネオンが
無数の煌めきを
そこに貼り付けてる

誰の顔も見れない
こんな街に一人
雨に降 ....
リーダーシップは肩凝りには効かないし
寧ろ肩が凝るのではないかと思うので
シップはシップでも
インドメタシン配合にしようと
思っている今日この頃
俺はリーダーだぜえなどと
鼻息荒いのは自己 ....
スライスチーズを1がじがじ
 ねこちゃんみたいなお耳になった

上からもいちど1がじがじ
 Tシャツの襟くびみたいになった

両はじおのおの1がじがじ
 ヨセミテのお山みたいの2個できた ....
{引用= 
お気をつけなさい
今宵ばかりは、
死人たちの 郷愁が森に充ちる

丸々と太った 月 明かりが、短い影を落とした 

物の怪も 死人たちも往来を徘徊する夜
始まりは、痩せた  ....
1)たくてんが消えた夜

「さるソハ」 (ひんほうにんの家)

老爺: このくそ母あ、汎飯に猿ソハ足す奴かあるか。
老破: くそ死屍い、人並みに枷い手から聖托言いな。
中年嫁: お示威ちゃ ....
晴れすぎた空を仰いで
晴れなければいけない
と思った

わずかな湿り気も
吸い寄せてしまう
とてもシリカゲルな僕は
そう思った

咲きすぎた花を眺めて
咲かなければいけない
 ....
 *
短詩が感覚的に合う。一切の説明は不要。そこにある存在を描写し配置することで無を表現できる。もともとそういうふうに存在を見ているのだから。読者の思い込みに付き合う気はないが、思い込みの底に届 ....
君とは砂場で出会った
人見知りの激しかった僕が どんなきっかけで
初対面の君と口を利くようになったのかは
よく覚えていないけれど
とにかく君と 日が暮れるまでそこで遊んだ

別れる時に ....
 
ちっちゃな{ルビ削げ=そげ}

いつの間にかウチの一部や

そやから、ときどき、チクリ、チクリ、



 
「削げ」の意味
 1 竹や木の端の削がれたもの。また、それが皮膚に ....
遠い星を見つめて
丘のうえ爪先だちで
手を伸ばしてみる

遠い
遠いんだと実感する
掴めるものは何もない

墨色の空/新月の空
星はこんなにも
たくさん瞬いている

風が吹いて ....
                121028




唐黍を蒸す
蒸す蒸す
蒸してから喰らう
食うとは異なる表現でかっ喰らう
腹がふくれるまで喰らう
麹町まで出かけていって喰らう
 ....
 皿洗い考

寂しい匂いを嗅いだ
消え去った時間に取り残された自分がいた
私は前進して来たのではない
ここに留まったまま置き去りにされたのだ
今も私は振り返るのではない
背後には何も無い ....
          言葉は骨折しない
          言葉は咳をしない


          言葉は恋をしない 
          言葉は愛ではない


          言 ....
……とある蛙さんのおすすめリスト(3008)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
褥焼き- 月乃助自由詩7*12-11-29
インド人_吉田__(後)- salco散文(批評 ...3*12-11-28
インド人_吉田__(前)- salco散文(批評 ...2*12-11-25
義務- あおば自由詩5*12-11-22
パキ- salco川柳4*12-11-22
「レモネ‐ド」- 月乃助自由詩5*12-11-21
その日- nonya自由詩28*12-11-16
午前三時- 渡 ひろ ...自由詩28*12-11-14
黒田三郎詩集_現代詩文庫を読む- 葉leaf散文(批評 ...10*12-11-13
墓標のはざま- 月乃助自由詩9*12-11-12
人はみな心の中に花園を持っている- beebee自由詩27*12-11-12
夜のリレー- 猫道自由詩612-11-11
土砂降り- nonya自由詩16*12-11-11
解体される団地- kauz ...自由詩11*12-11-10
眠れないパンジー- たま散文(批評 ...18*12-11-8
しもつき七さんがオバさんになっても(HHM開催にあたって)- コーリャ散文(批評 ...20*12-11-7
光る陰- るるりら自由詩18*12-11-7
さようならブルースマン- うみこ自由詩5*12-11-7
大統領- 花形新次自由詩412-11-7
夜中にお腹が空いた時- salco自由詩4*12-11-6
万霊節の夜- 月乃助自由詩13*12-11-6
たくてんか消える- salco散文(批評 ...5*12-11-4
晴れ時々ペシミスト- nonya自由詩20*12-11-3
詩法にかかわる断片- 空丸ゆら ...自由詩1012-11-1
少年の時間- 夏美かを ...自由詩15*12-10-31
削げ- 殿上 童自由詩19*12-10-29
流れ星をつかむ- kauz ...自由詩17*12-10-28
- あおば自由詩5*12-10-28
皿洗い考- salco自由詩4*12-10-25
使用上の注意- 涙(ルイ ...自由詩512-10-25

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