昨夜の雨でまだ湿っているアスファルトは
打って変わった今朝の強い日差しを吸い込み
ジーンズに包まれた足元からじわじわとあたためる


今朝は目玉焼きを二つ作った
フライパンを火にかけて卵を ....
僕のしがない手を
君への花向けだと思って受け取ってくれ

僕の干からびた足は
君への愛着だと思ってくれ

僕の垢だらけの耳は
君への差し入れだと思ってくれ

僕の乾いた眼球は
 ....
外は今日も騒がしい
豊かな自然
沢山の人間と沢山の生き物
私は今日も窓からその変容を眺めている
それはもう毎日のように

この窓辺から遠くへ臨むことだってある
窓越しに映画を見に行ったり ....
カワバタくん、ランチでもどう、

同僚のイガタアヤコがシンゴを誘う
いっしょに働いて10年以上になるのに話すようになったのはこのいちねんのことだ

飲み会で子育ての話になったときなぜかシンゴ ....
じっと生活していると
だんだんと埃まみれになってきて
埃のおばけみたいに
手なんかもうサボテンのよう
そんな時に誰かがやってきて
ふーっと吹いて埃が舞って
おばけの中から一瞬わたしが出てき ....
{引用=
旅群の影に腰掛けて
静かにナツメを噛んでいた
夜露に濡れた
クサカゲロウの卵塊が
孵化した途端
光に溶けて

満ち欠ける月が映る
瞳を抉り出し
過去を刻んだ証人として
 ....
昔たってそんな昔じゃない昔
筑豊とかの炭鉱では女のひとも坑内で働いていたらしい

上半身裸で乳房丸出しの腰巻き一枚
薄暗く蒸し暑いヤマの奥底で
気の荒い男衆に混じり
掘り出したばかりの石炭 ....
 根津
百歳の藤猫侍る祠岩
杳として千本鳥居入ったきり

かはたれの緋牡丹 墨の袖も引く
貸本屋 {ルビ眇=すがめ}の映る飾り窓


 不寝
あぶら揚げ咥へたるはゝ月抱く
胸はだけ ....
真夏がアスファルトに喰らいついてる
だらりと垂れた野良犬どもの舌は
桜のころより一〇センチは長くて細い
渋滞気味の二車線に鳴り響くクラクションのブルース
運転席にいる連中はみんなが ....
独立記念日の夜
祝いの祭
星明りの夜空に光の花が舞い散る
願いを集め 放ち
大輪の夢を咲かせる
けたたましい空の鼓動となって
瞬時に消え去る はかなさに

―― 祖国という明日をもとめ ....
{引用=頂点はさらに、高さを増す。塔の上に塔を
重ね、そのようにして時代はいつも、賑や
かに葬られていく。足元には、無数のメタ
セコイアが植えられ、手をのばして、空を
仰いでいる。道は、休むこ ....
光を切り裂いたカーテンの色は青く
寝癖はやっかい、目が腫れぼったい
母親が漕ぐ自転車の後ろにしがみつく派手なズボンの幼稚園児が
男の子なのか女の子なのか判別できない
それを何気なく追い越してみ ....
カワイー

長音符をつまんで
口に運ぶ

ツルルン

艶っぽい弾力に
歯を立てる

ジュワン

甘酸っぱい歓声が
舌を震わす

オイシイ。

ふくよかな句点を
唇をすぼめて

吹き飛ばす

 ....
自然には矛盾がない
人の心が矛盾を作り出している

三回忌法要で坊さんが話された
訓話の言葉を噛み締める

語る言葉が圧倒的に足りない僕は
何を書き残そうとしているのだろうか

語る ....
バナナのプロパガンダ

バナナは長い
バナナは黄色い
バナナは湾曲している
バナナは南国産である
バナナは安い
バナナは皮剥きやすい
傷みやすい 黒ずんで行く
バナナは可愛い
バナ ....
 白紙の畑がひろがっている
 一本道をゆく
 と、ポツンと
 巨大なショッピングセンターがある
 集合住宅のコンクリート塊が墓標のように、山塊のように建っている

 そんな
 ....
それは忽然と現れた。
スパニッシュブルーの空を突き刺してそびえ建つ、
研ぎ澄まされた円錐形のオブジェ。
傾斜角75度の強い意志が天を貫いている。
指し示す先はどこまでも高く
その先端から曖昧 ....
話せば判る

夫婦喧嘩した際、父が母に言い放ったような

パパとママ、どちらが好きなの
そんな母の発した答えようもない問いかけに弟と私
布団のなか、ひたすら息を潜めるばかりで

話せば ....
私達は風景を食べている
そしてもうひとつの地球のような
そんな世界を造りその上を歩いている
しかしそれはとても、とても小さい

幾つもある小さいを繋いでみようと試みるが
誰も縫い目ひとつに ....
こんな顔をして家には帰れない気がした
ヨシミは自転車で夜を町を走っていた
お母さんをさがしてパチンコ屋さんをわたり歩いていた
カゴのなんでもバッグにケイタイがのぞいていた

目からなみだがあふれていた ....
{引用=

 またいつもの
 自転車にのって
 ぼくがむかっていた
 先とは
 どこだろう

 でも
 いまは
 どこだろうがかまわないおもいでいっぱいなのは
 はたして
 ど ....
六月の風
どこかにする
子どもの遊び声
落ちてくる手にあまる垂直な陽射しは、
すべての影を限りなく縮小し 見放し
あるがままの姿を投影してくれない
公園の木陰に一人ぽつねん
ベンチの女が ....
彼女は彼を愛していたし、
彼もまた彼女を愛していた。
傍目から見れば完璧な二人だったけれど
どちらも鋭く光る牙を
その身に隠し持っていたから
二人の恋はいつも死闘になった。
顔を逢わせ ....


車は停まり
人は進む

車は停まって
足は歩いて
手はそよいで
目は泳いで
思考は羽根をつける

時計を読み流して
ショーウィンドーを見過ごして
雑踏の中で溺れかけ ....
その機械は
複雑に絡まり
複雑に絡まることで
それ独自の形態を
私たちに対して
維持し
対立項の焦点は
いつも限られた香りの中で
現前をする
風の匂いも
身にまとい
人の心を和ら ....
かつてランボオという名であった 
その喫茶店は、真昼も 
赤煉瓦の壁に、洋燈を吊るし 
仄かな灯を、ともしている 

在りし日の作家が 
夭折した友と懐かしい時を過ごした店の前で 
あ ....
春の田んぼ
ミジンコ百万匹
夏の牧場
たい肥積み上がり
秋の終わり
もみ殻焼く匂い

そして冬
降り込められた
あなたとわたしの時の匂い

いい香りじゃないけど
嫌いじゃない
 ....
owl city
という なまえの まちを
oil まみれ にしたら
そこから 
killing が うまれ
かれ は はしる
平行線 の
となりを はしる
スピードを あげるのは
 ....
最近、古月さんに樋口由紀子さんという方の川柳の本を教えていただき、すごいのでびっくりして、川柳のことをちょっと学びました。古月さんの書かれた「【批評祭参加作品】ひろげた本のかたち(佐藤みさ子)」htt ....                   100622



反応が余計だと思うのだ
現象とか起源とかに束縛されて
ピチカカと今日も疲れている
一日歩き回ったあげく
上司から小言を食らい
 ....
……とある蛙さんのおすすめリスト(3008)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夏を蒸らす、わたしの- あ。自由詩8*10-7-8
僕の手- 乱太郎自由詩15+*10-7-8
飛んでいく家の話- 瑠王自由詩5*10-7-8
海という洞窟- 吉岡ペペ ...自由詩810-7-7
埃まみれの_#1- 瑠王自由詩3*10-7-7
ルシア811- 高梁サト ...自由詩21*10-7-5
生きるひと- 恋月 ぴ ...自由詩24+*10-7-5
根津- salco川柳3*10-7-4
ブルースは熱と湿度で少し間延びしている- ホロウ・ ...自由詩2*10-7-4
Independence_night- 月乃助自由詩11*10-7-4
トーキョー- 望月 ゆ ...自由詩32*10-7-4
梅雨に咲く花のように- 中原 那 ...自由詩610-7-2
サクランボ- nonya携帯写真+ ...11*10-7-2
矛盾- kauz ...自由詩6*10-7-1
BANANAな- salco自由詩7+*10-6-30
轍は白いミミズ腫れで_ーー作家Tに- 石川敬大自由詩1210-6-30
renovation- 渡 ひろ ...自由詩20*10-6-29
ガリンペイロの恋のうた- 恋月 ぴ ...自由詩23+*10-6-28
Patch_Work_#1- 瑠王自由詩11*10-6-28
群青のサンドウィッチ(_最終回)- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...17+10-6-27
日曜日のカエルは旅好きである- 石川敬大自由詩2810-6-27
繕いの午後- 月乃助自由詩17*10-6-27
マングースとハブ- 楽恵自由詩14*10-6-26
信号機(歩行者専用)- nonya自由詩21*10-6-26
機械- 真島正人自由詩4+*10-6-25
真昼の洋燈_- 服部 剛自由詩510-6-24
いのちの匂い- 西天 龍自由詩6*10-6-23
landa- イシダユ ...自由詩710-6-22
川柳を誤解してた- ふるる散文(批評 ...14+*10-6-22
ピチカカ反応- あおば自由詩7+*10-6-22

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