秋の夜のあべのハルカス過食症 机に置いた
一人のどんぐりが
ランプに照らされ、光ってる
胸に心があるように

誰かが云った
(どんぐりの背くらべ)である中の
彼こそが
何かを識っているように  




 ....
腹の中

むかし 
おふくろは言ったものだ
「おれの腹断ち割って見せたいものだ
 真っ白じゃで…」
そう あなたは 
腹に一物持つような了見など有りはしなかった

だが
子ども達は ....
すべての望みをかなえることができないように
すべてのいのちをいきることができないように
ぼくたちはあるフレームできりとられた風景を生きる

ことばでそれらをデッサンする
どうやったら頭のなか ....
昨夜も死と戦っていた

胃カメラを飲むように

ぼくは死と戦っていた

ずん胴な土管をイメージして

胃カメラをやり過ごすように

染み渡れ、縋りつけ、寄るべなき生に


薄 ....
地軸のかたむきが季節をもたらすように
こころのかたむきは炎のまわりを公転し
くるくると自転し陰翳を刻みつづける

同乗したドライバー仲間と
仕事は5月と10月がいちばんいいね
あとは暑いと ....
たかが検査 とは言え一晩入院
担当医は 大腸からの検針で麻酔無しだというが
ネットの口コミ体験談は どれを見ても大変そうだ
あるものは手術だといい あるものは 銃で撃つのだという
さらには 神 ....
子供のころ
父の話を聴く時は正座をさせられた
兄弟で並んで正座した
肩こりの父親の肩をもむ時も正座していた


母方の親戚の葬儀の時
肩が凝ったと言い出した父を
正座をして身体を揉んだ ....
海底が隆起し水位が下がって
エベレスト界隈が空中に生えた頃
ナマズは汽水に放り込まれて
激烈な減圧に体を硬くしていた

それから雨が際限なく降り
雷鳴をも呑むほどの洪水が引いた頃
ナマズ ....
「土砂崩れのあった山のあたりは 幾たびかの土石流が重なりあってできたので、昔の地名には、 それが残っていたらしい。」と、母が どこからか聞いてきた。調べてみると 阿武山というのがある。
【阿】という ....
パリコレに出たい姉貴の唇に寄生している青海苔の笑み 大人になっても子どもの姿
{ルビ蓑蛾=みのが}の雌は{ルビ蓑=みの}の中
雄が訪ねて来るのをじっと待つ
翅も持たずに交尾をし
卵を産んで死んで往く

大人になっても幼いこころ
美しく濃い ....
秋風のなかに
ほんのわずかに残された
夏の粒子が
午過ぎには
この洗濯物を乾かすだろう

通夜、葬儀の放送が
朝のスピーカーから流れて
犬が遠吠えを繰り返す

香典の額を算段して
 ....
蝉は生き続ける
孵化を忘れた年月を

ルサンチマンさえ風化して去った
いくつもの夏を

トニオクレーゲルの日々を
隣のねえさんの優しげなまなざしを

不思議の森に生まれ
永らえた歳 ....
ピンぼけばかりの写真集につつまれる 国境に有刺鉄線秋燕 手渡され
キャベツを剥いている
一つが終わるとまた一つ
終日キャベツを剥いている
来る日も来る日も剥いている

甘ったるい青臭さ
葉をもぐ音は眠気を誘う
額に縦皺や青筋を浮かべ
倦み ....
生きづらいな
なんて時々生意気にもおもう

ただそれは誰かが対処できていることに
自分なりの対処法をもたないだけだろう

経験値はできれば幅広く多く積みたいものだ
子供達以上にドラクエに ....
悪夢

蚊がれの字に足を上げ
腕に止まり 足に止まり

                れ
   れ れ れ        れ れ 
  れ れ れ れ れ れ れ れ れ れ
    ....
手塚治虫、仕事中居眠りをしたとき起こした編集者に向かって
「私は、寝てなどいない!!横になって眠気を取っていただけだ!!」と
言い放っていた。
私は、実家に帰省し家で湯船浸かったら高確率 ....
通り過ぎた足音に連れ去られ

この世の全てから誰かが消えた・・・・。

それは、助けを求める声さえも無視をして

「何もなかった。」という一点張りのまま

天袋だけを見つめている・・・ ....
生きあぐねては
バイオリン
青と黄色の夜泣きする
恨むなら
火の粉舞い
瞳の水面に沈み往く
夜露の匂い
あなたを紐解いた誰かが
咥えたままの台詞
植物たちの黄昏
古いグラビアに
 ....
船は水平線を追いかける

疲れた今日が沈み
絶望が沈み
青春が沈んでいく水平線

追いかける船も
やがては
水平線に沈んでいく
 
目には見えるけれども
決して捉えることは出来な ....
存在という湖面に感情の漣がたつ
嫉妬や猜疑や後悔
期待と不安の入り交じった舟を浮かべて生きて行く

執着というホームに立ち
何処かへとむかう列車を待つ
想いを伝えきれない哀しみ

限り ....
金で買う愛の途中で飲む酒と昭和歌謡のジュークボックス いちじくがなりすぎて
おしうりされて
いやになる きみの
ことがだいきらいなわけではないけど
だいすきなわけでもない
いっそきらわれたほうがましとでもいうように
そのみはすこしわれていて
 ....
HONEONNA (骨女)


わたしの肩甲骨を
あなたの冷たい指先が
抱き寄せると

わたしの胸骨は
哀しく軋んで
あなたの裏切りを覚った

わたしの鎖骨を
あなたの嘘が ....
夕立 でもネコバスは来ない 山形のだだちゃ豆をいただいた
採れたてを宅配便で送ってくれるので
翌日には届くそう
鮮度が落ちないうちに
すぐ茹でて食べてね
お裾分けするなら今日中に

すぐに小分けして
おつきあいの ....
ぼくの産まれた家の梁に掲げられた肖像写真
セピア色の男は祖父だという
のっぺりとした老女は曾祖母だと聞いた
ぼくの子どものときから宙を睨んだ顔
五十年以上も表情を変えることなく
梁に張り付い ....
……とある蛙さんのおすすめリスト(3008)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
秋の夜のあべのハルカス過食症- 北大路京 ...俳句314-11-10
どんぐり君- 服部 剛自由詩214-11-9
腹の中- イナエ自由詩11*14-11-9
素描- 梅昆布茶自由詩1914-11-5
染み渡れ- 吉岡ペペ ...自由詩1114-11-5
ある四季- 梅昆布茶自由詩1614-10-20
前立腺針生検- イナエ自由詩7*14-10-20
正座__/__想い出した情景- beebee自由詩2414-10-20
ナマズ- salco自由詩1714-10-15
阿武山- るるりら散文(批評 ...9*14-10-6
パリコレに出たい姉貴の唇に寄生している青海苔の笑み- 北大路京 ...短歌214-10-6
美濃夢詩びと- ただのみ ...自由詩18*14-10-4
まえぶれ- そらの珊 ...自由詩2214-10-4
26000日- 梅昆布茶自由詩9*14-10-3
ピンぼけばかりの写真集につつまれる- 北大路京 ...自由詩314-10-3
国境に有刺鉄線秋燕- 北大路京 ...俳句514-10-2
キャベツ学舎- salco自由詩1014-10-1
25年目のおっぱい- 梅昆布茶自由詩15*14-10-1
悪夢・れ_- イナエ自由詩9*14-9-30
共感できる話。- 梓ゆい散文(批評 ...214-9-22
幽霊- 梓ゆい自由詩114-9-22
暗夜景- ただのみ ...自由詩19*14-9-17
水平線- イナエ自由詩20*14-9-15
湖面- 梅昆布茶自由詩1714-9-15
金で買う愛の途中で飲む酒と昭和歌謡のジュークボックス- 北大路京 ...短歌314-9-15
いちじく- そらの珊 ...自由詩17*14-9-8
百鬼繚乱_<_2_>- nonya自由詩25*14-9-3
夕立_でもネコバスは来ない- 平山 鰈俳句2*14-9-1
鮮度- Lucy自由詩17*14-9-1
写真嫌い- イナエ自由詩9*14-9-1

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