蝸牛のうちで反響する叫びを
押し寄せてくる旋律を
海馬に刻もうと
目を塞ぎ
親指を噛んで
何もかも消えてしまえと
布団にくるまり
瞼の裏の黒い染みを

じっと

足元で
まどろ ....
夕陽が照らす
散歩道
道沿いのコスモスは
風に揺れて
とんぼが帰ろうと
飛んでいく

柔らかな秋風
胸一杯に吸い込めば
自然と笑みが溢れて
昔の記憶が蘇る

ぽかぽかと
心を ....
目的はあったほうがいい

そのための

道標としての目標はあったほうがいい

そういうことが

しんどいことだと思うひともいるだろう

言葉は個人にとどかない

これを孤独と言 ....
ねこが脚をこねこねこねこね
こねくりまわし
ねこがこたつでこねこねこねこね
こねくりまわし

私 こたつでくねくねくねくね
本読んでだまり
私 こたつでくねくねくねくね
本読んでわらう ....
にごりえの底に潜む
あわぶくが僕なのです
みょうに取り澄ました
ことばが木偶なのです

よどみの中で悶える
あわぶくが僕なのです
おもいを取り逃がした
ことばが癪なのです

こ ....
{引用=

秋、なのですね

久しぶりにみる陽の
海峡の水の色は、
遊び心を誘った紺碧から
秘密をとりもどし/もどらされた ―◆■□
群青色ににぶく一変していました。

夏を泳いだ ....
広い広い空に

声が枯れるまで叫んだ

実験室のビーカーを覗いて

華麗な幻想に驚き

ガラスはただ割れて

僕を傷つけてしんでいった

もう咲かないのかなと

うえきばち ....
{引用=私達はそれぞれの製造番号を握り
はじかれる弾のように一列に並び
火力と素材を試されるべく
黒塗りの砲台へと歩一歩
天国と地獄は人間そのもの
私達は高層の屋上から
空が燃えるのを眺め ....
               091008


カマンダレが
雨の中で
大きな石を持ち上げては
池の中に
ドボンと
音を立てて
投げ込んでいる
音の善し悪しが
彼にとっては
重 ....
二十歳すぎの男が
号泣という言葉にふさわしい
滂沱の涙を流して
人目を憚らず泣いていた


その涙は僕には絶対に経験できない

断言出来てしまう自分のこれまでの生きざま
が悲しいの ....
{引用=

 こまかく

  こなごなに
くずされるのです 

 支払わなければならない 代償に
 大きく それをさしだせば、
 残ってやってくる 手にするコインの
 ざらつく 他 ....
休憩室の入口に 
逆さに置かれた、左右の靴。 

すれ違いそうになりながら 
互いは離れられないように 
日向で{ルビ時間=とき}を、止めていた。 

(ひとりっきりの靴ほど 
 寂し ....
ぼくは腹を立てない

それはじぶんだからだ

じぶんを比喩して

それは目のまえにあるだけだからだ


ぼくを見つめた誰かの

その追憶をぼくは辿る


どこか遠くで

 ....
金と銀あるいは薄黄
昨日までは
なかった香りが空気にとけてる

何がとかれ
何がゆるされ
何が満ちて
金色の粒今日咲き始めた

一木の
日当たりの側か
天辺か
どこかで少しだけ ....
朝目覚めて口のなか乾いているのは
どうやら鼻の具合悪いかららしい
それとも流行の風邪でも引いてしまったのかな

人知れず鼾とかかいていたりして

人知れずってのはいかにも寂しいな
鼾うる ....
私はニンゲンであったから
冷たい雨の下で
蛙たちと共に飛び跳ねることはない

私はニンゲンであったから
蛙たちは
安全な距離を保とうと必死になる
沼に飛び込む
水面に波紋がたつ
大き ....
{引用=


やっぱり、いくことにした
どうするか わからないけど
心配しないでください、
でも、これって
さよならじゃないから。

学校は ひどく味気なくて
教室の窓は鳥かごのよ ....
蛍光灯のひとけないフロア

コピー機の出力の音

そとの雨が窓をぶっている

指示されたことを

消し込んでいる部下たち

十月の夜が

ほとぼりのさめたような顔をして

 ....
週末の三条大橋はちょっとしたお祭りだ
駅から出てくる人と駅に向かう人
遊びに繰り出す人と帰宅途中の人
お酒や香水のにおいが混じりあい
鴨川では小さなジャズライブが行われている


駅に向 ....
摩擦子音+母音の
「す」
を発音する時の
舌先をすり抜ける息の
すがすがしさが好き

破裂子音+母音の
「き」
を発音する時の
喉の奥で突き放す息の
いさぎよさが好き

「すき ....
なあ、はじめ。
知ってるか。


お前がずいぶん毛嫌いしている、チンピラの田口は
将来お前なんかより良い父親になるんだ
それはもう驚くほど家族思いの良い父親だ
だが相変わらずお前は彼と ....
瞳をひからせるものの
やってきた さそい 

ちいさくて人肌ほどに、
もたらされる快適な乗り心地は 羽もうのよう
やさしくて

     ☆

厚誼にかしぐ 昔ながらの従順さがあ ....
内海の漁師
宇宙の浦島太郎
あなたが助けたカメはガメラでした

フォーマルハウトの竜宮城までは
魚になった魔術師マーリンが
案内します
 
天の天の虫、天蚕
吐き出された金糸で織られ ....
十月の午前の窓は開いていた

どこか遠くで冷やされた風

部屋はあのときの青に澄んでいた


十年ほどまえ商用で行ったアルゼンチン

仕事を昼までに終え

通訳兼運転手の日本人が ....
くちびるをとがらせて
こいしをけとばす
りょうてはせなかでむすび
あかねぞらにあかとんぼ
こころはくすぶって
やりきれないりゆうが
くちをついてこぼれだす
きのうはだいすきなあのこを
 ....
授業が終わると、真っ先に教室を出る
いつもなら軽音楽部の部室で
とりとめのない話をして
演劇部の発声練習を聞きながら
ひとりの娘の姿を追いかけるのだけれども

夏休みの間、炎天下の中ひたす ....
僕の中の皮肉な哀しみに
黄昏色のトッピングを施したら
あまりに見事な出来映えだったんで
みんなに見せたくなったのさ

僕の中の卑怯な痛みに
暗闇色のリボンを結んだら
あまりに可愛いら ....
{引用=

それは、思うよりも
地理的分布や生息環境に左右されるのです
砂漠を好んだり 湿気や樹上を好んだりと、
生きていく条件は限られているのですから、
あたしという種は、そうせずには生 ....
街中でトイレを探していて
コンビニよりも近くに公園があって
なにやら小奇麗な
新築されたばかりらしい小さな建物

飛び込んで間に合ったまでは良かったが
出るときになって気がついた
「詩人 ....
どこまでも行くよ
そう言う必要のない
今はとても
穏やかに空の下で寝転んでいる

農家は汗水たらして
作物を実らす
我が家
みたいだな

家族の汗の染みこんだ洗濯物
放り込ん ....
……とある蛙さんのおすすめリスト(2997)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
光の重み- within自由詩15*09-10-9
散歩道- ミツバチ自由詩3*09-10-9
孤独- 吉岡ペペ ...自由詩809-10-8
ねこのこねこね- しだ   ...自由詩2*09-10-8
あわぶく- nonya自由詩10*09-10-8
秋▼- 月乃助自由詩13*09-10-8
疎外感劣等感自暴自棄etc- こめ自由詩1909-10-8
そのもの- 瑠王自由詩5*09-10-8
かいそう- あおば自由詩6*09-10-8
号泣したことを後から君が恥ずかしいと思ったとしても- kauz ...自由詩9*09-10-7
古代魚のうろこ- 月乃助自由詩9*09-10-7
一足の靴_- 服部 剛自由詩209-10-6
満ちてゆく- 吉岡ペペ ...自由詩609-10-6
金木犀- 小池房枝短歌3*09-10-6
すがるひと- 恋月 ぴ ...自由詩27*09-10-6
雨の下釣り人は独り- 北村 守 ...自由詩1209-10-6
「置手紙」- 月乃助自由詩5*09-10-6
ひとを責めるな- 吉岡ペペ ...自由詩609-10-5
仲秋の名月- あ。自由詩15*09-10-5
「す」+「き」- nonya自由詩20*09-10-5
はじめへ- 仲本いす ...自由詩1109-10-5
made_in_Japan- 月乃助自由詩10*09-10-5
オクトパス・ガーデニング/すばる以深- 海里自由詩2*09-10-4
どこか遠くで- 吉岡ペペ ...自由詩1109-10-4
夕暮れの公園- ミツバチ自由詩7*09-10-4
世界の終わり- within自由詩16*09-10-4
同情- nonya自由詩4*09-10-4
【@】- 月乃助自由詩6*09-10-4
オクトパス・ガーデニング_詩人公衆便所- 海里自由詩6+*09-10-3
ひなたぼっこ- かんな自由詩10*09-10-3

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