摩擦子音+母音の
「す」
を発音する時の
舌先をすり抜ける息の
すがすがしさが好き

破裂子音+母音の
「き」
を発音する時の
喉の奥で突き放す息の
いさぎよさが好き

「すき ....
なあ、はじめ。
知ってるか。


お前がずいぶん毛嫌いしている、チンピラの田口は
将来お前なんかより良い父親になるんだ
それはもう驚くほど家族思いの良い父親だ
だが相変わらずお前は彼と ....
瞳をひからせるものの
やってきた さそい 

ちいさくて人肌ほどに、
もたらされる快適な乗り心地は 羽もうのよう
やさしくて

     ☆

厚誼にかしぐ 昔ながらの従順さがあ ....
内海の漁師
宇宙の浦島太郎
あなたが助けたカメはガメラでした

フォーマルハウトの竜宮城までは
魚になった魔術師マーリンが
案内します
 
天の天の虫、天蚕
吐き出された金糸で織られ ....
十月の午前の窓は開いていた

どこか遠くで冷やされた風

部屋はあのときの青に澄んでいた


十年ほどまえ商用で行ったアルゼンチン

仕事を昼までに終え

通訳兼運転手の日本人が ....
くちびるをとがらせて
こいしをけとばす
りょうてはせなかでむすび
あかねぞらにあかとんぼ
こころはくすぶって
やりきれないりゆうが
くちをついてこぼれだす
きのうはだいすきなあのこを
 ....
授業が終わると、真っ先に教室を出る
いつもなら軽音楽部の部室で
とりとめのない話をして
演劇部の発声練習を聞きながら
ひとりの娘の姿を追いかけるのだけれども

夏休みの間、炎天下の中ひたす ....
僕の中の皮肉な哀しみに
黄昏色のトッピングを施したら
あまりに見事な出来映えだったんで
みんなに見せたくなったのさ

僕の中の卑怯な痛みに
暗闇色のリボンを結んだら
あまりに可愛いら ....
{引用=

それは、思うよりも
地理的分布や生息環境に左右されるのです
砂漠を好んだり 湿気や樹上を好んだりと、
生きていく条件は限られているのですから、
あたしという種は、そうせずには生 ....
街中でトイレを探していて
コンビニよりも近くに公園があって
なにやら小奇麗な
新築されたばかりらしい小さな建物

飛び込んで間に合ったまでは良かったが
出るときになって気がついた
「詩人 ....
どこまでも行くよ
そう言う必要のない
今はとても
穏やかに空の下で寝転んでいる

農家は汗水たらして
作物を実らす
我が家
みたいだな

家族の汗の染みこんだ洗濯物
放り込ん ....
おれは酎ハイ

ふたりは生中

途中下車して駅前の

会社の帰りやきとり屋


仕事の話

お互いの主張

多少気まずくなる話

家族の話

時計を見ると

もう ....
どうしてあなたはいつの日も
そんな前向きでいられるの?

「間違いない」とか「確実だ」とか
そんなに断言できちゃうの?


見て聞かされる側はいつも
思う以上に冷めた瞳(め)で

 ....
東口改札から
身を投げた二人は
人知れず裏通りを流されて
ライオン像の視界を
斜めに掠めつつ
川底の止り木に引っかかった

三丁目交差点に
打ち上げられた二人は
これ見よがしにじ ....
{引用=

願いながら、息つぎあがっていく

街をみおろす丘がある

樫の木は、そそり立つそこで、
長いときを枝にのばしながら
すこしもためらいをみせぬ
自然とよぶ惰性などでない意志 ....
樹木のふりしたブロンズの支柱から
つり下げられた
仄かな風にそよそよと揺れるシルク

柔らかすぎる壁の中に
たたずむものは何だろう

揺れるシルクの隙間から
薄茶けた蝋のような
立体 ....
きっかけなんてないままに
特別な理由には目もくれず
ただ夢中で積み上げていく
行けるところまで行ってみよう、と


そんな毎日が楽しみでした


円柱形の白いもの
どこで拾ってきた ....
モンスター
現る

怖くはない

ひたひたと
近づいて来る

私は逃げない

握手を
求められ

おそるおそる
右手を出すと

モンスターが
躍った
学生の頃 日本はバブルの全盛で
就職できないなんて考えもしなかったよ
授業も出ないでバイトして、飛行機チケットを買ったのさ
バックパックかついで、足の向くまま気の向くままに
羽の扇ふりながら、 ....
雨 降り始めの音 聞き洩らさず


寝室で眠っている犀を起こさぬように


音楽がそう聴こえたら大人だろ
ここにいれば安全なのです
ここを出なくても 生きていける
そう、それならば…

違うのです
知っているのですから、外界の情報は、
過多になりすぎるほどに 手に余るほどに
だったら ....
女を助手席から蹴り出して

さよならをした帰り道

青灰いろが焦げています

秋夜のむこうに燈るのです


燃えたのです

赤いパンティーが棄てられて

ペニスをくわえて貴女 ....
内耳のような誘導路をすり抜けた時
滲んだ涙は悲しいせいじゃない
出口はずっと前から知っていた
いつも見えないふりをしていただけだから

背筋のような滑走路を走り出した時
浮かんだ笑みは ....
幸せの疑似体験をした翌朝
依然として闘病生活の真っ只中で
生理的欲求をめいいっぱいに吐き出した
軽い貧血に対して冷静な自分を
少しばかり嫌になる


嫌いなものを嫌いと言えて
好きなも ....
おまえは信じないのかい?
見上げれば、オウクがたずねていた
答えかえせずに、空から煉瓦の雨がふってきそうで
恐ろしく、そいつの堅固そうな樹の下に入ったままだった
ひとりと一本の目の前を ....
            090927



三味線の爪弾く音が
かすかに聞こえてくる
母様が弾いているのだろう
母様が家を出たら
教えてくれる人が居なくなるので
母様が家にいる間 ....
急に思いついて
駆け抜けていくコトバを
つかまえようとすると
創作意欲は消える

真っ暗闇の中
ポッと浮かんで消える
使ったのは魂じゃなくて
ブドウ糖とアミノ酸

ある時は力強く
 ....
{引用=

*



どの色も気に入らないの。欲しいのは唇をかむ痛みの赤さ


きつね花、天秤にして恋人のふるえる声を謀りにかける


しろはくろ、くろはしろからあ ....
ぼくが通った予備校にはテニスコートがあった
ぼくは予備校の仲間たちとテニスに没頭した
二十年まえの話だ

ぼくらの他に
テニスコートを使用する予備校生はいなかった
ぼくらの異様な熱気に
 ....
新月に偵察機に乗る


北の軍隊 広場で一糸乱れぬ行進


月 作戦に呑み込まれても 我に希望
……とある蛙さんのおすすめリスト(3008)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
「す」+「き」- nonya自由詩20*09-10-5
はじめへ- 仲本いす ...自由詩1109-10-5
made_in_Japan- 月乃助自由詩10*09-10-5
オクトパス・ガーデニング/すばる以深- 海里自由詩2*09-10-4
どこか遠くで- 吉岡ペペ ...自由詩1109-10-4
夕暮れの公園- ミツバチ自由詩7*09-10-4
世界の終わり- within自由詩16*09-10-4
同情- nonya自由詩4*09-10-4
【@】- 月乃助自由詩6*09-10-4
オクトパス・ガーデニング_詩人公衆便所- 海里自由詩6+*09-10-3
ひなたぼっこ- かんな自由詩10*09-10-3
おれは酎ハイ- 吉岡ペペ ...自由詩7*09-10-3
ホウソウ_(哀愁ポジティブ)- 邦秋自由詩1*09-10-3
新宿追分恋之道行- nonya自由詩7*09-10-3
October_hill/神無月- 月乃助自由詩6*09-10-3
不可侵領域- kauz ...自由詩5*09-10-2
積木崩し- 中原 那 ...自由詩9*09-10-2
モンスター- 未完自由詩2*09-10-2
ごめん- リーフレ ...自由詩4*09-10-2
雨の部屋で- アハウ俳句609-10-2
well/井戸- 月乃助自由詩7*09-10-2
秋夜のむこう- 吉岡ペペ ...自由詩509-10-1
離陸- nonya自由詩8*09-10-1
慢性夢疾患- 中原 那 ...自由詩7*09-10-1
「優しいいばしょ」- 月乃助自由詩7*09-10-1
とあるアジアンカフェからの招待状- あおば自由詩11*09-9-30
キーワード- 葛西曹達自由詩209-9-30
紅色- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...17+*09-9-30
予備校のテニスコート- 吉岡ペペ ...自由詩709-9-30
盗まれた月- アハウ俳句3*09-9-30

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