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   太陽の匂いが漂うんです
   懐かしいあの土手沿いの道の一画に


   両手から
   はみだしてしまう大きさの
   おおきな亀裂のあるトマト
   とうさんが  ....
ハイバックの助手席じゃあ
帽子のツバが すこしむずかしい
すこし雨滴のあとの残る車窓から見える景色は
映写機のように枠のある動画
だけれども携帯の電池なんて いらないよ
幸運にも にわかに咲 ....
「土砂崩れのあった山のあたりは 幾たびかの土石流が重なりあってできたので、昔の地名には、 それが残っていたらしい。」と、母が どこからか聞いてきた。調べてみると 阿武山というのがある。
【阿】という ....
ちぎれた 火の粉を雫の中にやどした言葉たちを超えて鳥が謳う
ほととぎすは 夜通し歌をもやし、カッコウは霧雨を もやし
溶接工は、鉄を燃やして繋ぎ合わせノアより巨船を創り
アリアは、魂をすく ....
しろい紙に 向き合い
しろい箱を 造り
しろい心を 持ち歩く

あるとき それは逝った病室
あるとき それは骨壺
海沿いを走る電車を降りると
そこはまるで見知らぬ ふるさと  ....
露草な心のまま こぶしを天に突き上げ
リズムを刻むたび 霧が 晴れてゆく

遥かな思い出は 縁側の飛行機模型
竹ひごをしならせて 夢は青空 

若くて死ぬことも
老いて生きることも  ....
     
無期限激務    
うたうたう るるりららりるる うたうたう
意外や意外。  
第千巻完成だ

だいせんかんかんせいだ
いがいやいがい
うたうたう るるり ....
【恋するシーラカンス】


次ニ カラダガ アクノハ イツ?
湿った瞳で 体の中をのぞいても さあ
青天も 深海なのよ

るりいろが ひるがえるパチンコ屋の銀の壁面 巨大魚に想える
あ ....
しずかな つばさの抑揚に
呼吸を あわしながら歩きます
しろさの きわだつ蝶を
追うとき わたしの 肩甲骨も
空を感じてました

「おたんぽぽしてるの
ふうてん とばそ」
 ....
あざみの花が咲いた
あざやかに 色づいた
笑い草が生い茂る藪の中に 野薊
たおやかな仕草で天につきさす刃の薊
白い卯の花の薫りの路に まごうことなく薊
どこまでも続く道のところどころに 負け ....
体重計にのれたなら 勝利
のれないなら 敗北
豚の体脂肪率は十四パーセント程度と聞いて 愕然とする
そうすると 私は豚ではなく 
豚よりも ぷるるんとしている 

ひ ....
 みずのうえを あるかないか

 あるかないか さくらのはなびら

 あるかないか おがわに あめんぼ

 あるかないか かわぞこに 波紋をゆらす


 ゆらさないか あかん ....
【カタツムリの抜け殻】


実家には もう人の気配は無い
生気のない 家に行くには 迂回路しかなく
すぐそこに家はあるのに ふるい路は
家を まの当たりにしていながら ゆるやかに曲がり ....
あかちゃんの頃から 
ひそかやかに息づいている初々しい清水を
ゆっくりと 汲みあげ 
丸い透明な器にいれて窓辺に置く
水の中に虹を 見つけた

こどものころから 不幸せな場所にな ....
横になって感じるナンバーは ライオン
野生の猫の たてがみの美しさは 17

おきあがれない日
かなしい日
戦っていない日 
子猫のように爪をといでいる子が大勢いて強さを誇っていても
気 ....
さしだされた 日差しに
両手を広げ 
思い出を 手放す

記憶にない私の産着
世紀を飛び越えて 目の前にある紋付袴
晒された金襴の帯 鯨尺の和裁版 
沈没しても浮上する船箪笥 ....
地球という言葉が 宇宙の中に点在している気がする
宇宙広しというが 大宇宙には無数の知的生命体が存在し
それぞれの星の人が それぞれの星のそれぞれの文化の言葉で
自分達の天体のこと ....
【白山羊さんからのお手紙は お歌でした】

うそみたいに お日さんが 輝いて
こんな風に ひかりが満ちると
にこやかな音楽の先生のタクトの間の
まるくて すくない言葉を合図に
あな ....
いわれの無い 悲しみは
こどもの頃の 押入れの匂いがするから
布団のすきまに押しこんだ
この目は きっと赤

ともだち
と いう響きの電話の声が
「いまから 出かけない?」と ....
とんぼが にげない すこしも
とんぼの 目の中に わたしが
たくさん いるというのに

あぶらぜみが にげない すこしも
目線のたかさ で    なきはじめた
あぶらぜみ わたし ....
いなかみちを ふつうに歩くと
つくしの基地があるよね
勘で解るよね 
え わからない? あらそ

スーパーの文房具コーナーを ふつうにあるくと
「こころばかり」という封筒は こわ ....
蛇水愛
それは
愛の けはいに 水をさすこと

プリーズ
という声が聞えた気がして
ヘルプ
だったかもしれない


ありがとうを
ありがとうの意味のままに ありが ....
【青い鳥】

涙はない 思えば おもうほど 青い空しか
浮かばない
人は かならずしも 真正面から むきあうことで
力を その胸に宿すのではなく 
同じ方向に そっと居る
そ ....
わたくし 妖怪 おもてなし と申します
わたくしの体のほとんどの部分は 水なのでございます
人間の水分量は六割だそうですね 人って よくそれで生きておれますわね

たわいのないことを地獄 ....
この詩を読もうとしてくだっているかたに はじめに 申し上げておきます。
この詩には 少女の自殺がモチーフとして 扱われております。
そのような内容のものは、精神的に負担がかかるという自覚のある方は ....
新聞によると、都会では 妖怪やむなし が 多く 出回っているそうだ
このあたりでも 妖怪いけしゃーしゃー が、つぶなら瞳を ぎらつかせている
だが、挨拶をかわせるのは なんか妖怪とだけだ

 ....
道を歩くと つい最近まで、卯の花や すいかづらの匂いがしていたけれど、季節は進み 香の蒸散するスピードも早くなり、このごろでは すっかり緑の陰ばかり探してしまいます。神社の石段下っていると 眼下に鳥居 .... わたしのなまえは ゆきえです
わたしは夏にうまれた ゆきえです
夏にうまれたのに ゆきえなのです
幸せと言う字に 恵まれたと書きます
わたしの半分は 冬にある 
そんなことを  ....
わたしは、思い出す。
緑青色に変化する刹那に

わたしは、思い出す。
貴賎の値札を貼らないと不安な人々が
まだ陽気だったころ
西欧の文化道理の規範と日本とは別であったころ
学 ....
三時草の おばちゃん とは
三時草を 私にくれた人のことだ
三時草は おひさまが三時の高さにあるときだけ咲く
だから さんじそう

三時草の花が
三時草に咲くためには
三時草 ....
……とある蛙さんのるるりらさんおすすめリスト(37)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
真赤な太陽- るるりら自由詩20*16-7-18
姫たちのお茶会_上- るるりら自由詩10*16-4-6
阿武山- るるりら散文(批評 ...9*14-10-6
虹よ- るるりら自由詩26*14-6-6
しろい四角- るるりら自由詩26*14-1-21
飛行模型___(第三稿)- るるりら自由詩26*14-1-6
満月の夜、砂時計が逆さに落ちる【回文】- るるりら自由詩14*13-8-21
恋するシーラカンス- るるりら自由詩20*13-7-30
天使は川辺にて- るるりら自由詩23*13-5-30
のあざみ- るるりら自由詩13*13-5-25
やわらかい、かわいい、きれい- るるりら自由詩15*13-5-1
あるかないか- るるりら自由詩21*13-4-3
カタツムリの抜け殻- るるりら自由詩28+*13-3-19
I_love_you- るるりら携帯写真+ ...8*13-1-7
LION- るるりら自由詩17*12-12-22
光る陰- るるりら自由詩18*12-11-7
(仮)- るるりら自由詩10*12-10-13
白山羊さんからのお手紙は_お歌でした- るるりら自由詩22*12-9-19
つじつまの虹- るるりら自由詩24+*12-9-12
すこし- るるりら自由詩25*12-8-6
『↑』というより『i』_- るるりら自由詩23+*12-3-29
蛇水愛- るるりら自由詩14*12-2-14
青い鳥- るるりら自由詩9*11-11-17
おもてなしぃ妖怪- るるりら自由詩22*11-9-16
火打ち石- るるりら自由詩10*11-8-24
いま_まさに- るるりら自由詩13*11-7-15
【批評祭遅刻作品】自分の体臭で書かれた詩- るるりら自由詩15+*11-7-12
1/2- るるりら自由詩12*11-7-4
燐光- るるりら自由詩12+*11-6-30
昼夜を問わず- るるりら自由詩13*11-5-27

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