君は 青い鳥を追いかけ
僕は 新たなる月を追いかけている
同じ空の下でも
二人が駆け抜けるのは別の道
自然の摂理か
背中を向き合いながら走っていく
振り向く仕草を思い出させる魔法は ....
それって国芳だろーエド・ハーディー
浮世絵パクって儲けてるエド・ハーディー
その牡丹は中国だろーエド・ハーディー
南画からもイタダキのエド・ハーディー
刺青の本場から言わせてもらうと
あんた ....
台風がそれて良かったと思うものの
荒れ狂う里川の変わりようを
術もなく見つめる老人の眼差しに寄り添うことは難しい
人様の身の上にふりかかった災禍などと
素知らぬ顔して晴れ上がった台風一過の ....
夕暮れには不思議な魔力があって
どういうわけかふいに門が開かれて
僕の王国に淋しい旅人を連れて来るんだ
旅人はしばらくは荘厳な夕日に見惚れているが
我に返ると皆決まって故郷に帰りたがる
....
走るトリル
軽快な鍵盤の連打を聴くうちに
視界が開けて広大な一本の道が現れる
どこまでも追いかけてくるスケール
トップスピードの旋律に
併走したくて意識を集中させる
Gコードを ....
バス停は
しずかに濡れていて
時刻表には
ブレスの箇所が
しるされていて
そこにあるのは
文字ではなくて
数字でもなく
て
声は
とっくに
無力なのでした
....
どれほど歳を重ねたにしても
夏の終りは感傷的で
どこかしらか和太鼓を叩く音が聞こえてくる
リズムを刻んでいるようであり
生の在り様を現そうとでもしているのか
小刻みに
あえて無 ....
涼し
涼しと
思うたら
わて
こんなに
なっとった
ホンマ
涼しいなぁ
110826
山本さんの奥様は
それはそれは奥ゆかしくて可愛くて声が良く
無口な山本さんの奥様にしておくのは惜しいと
陰口叩く人も居て
可愛い子と3 ....
青黒い皮膚の下で
躍動する肩甲骨に
未熟なサーファーが乗り上げて
水飛沫を上げて砕け散る
白い泡立ちとなって
打ち寄せる指先は
永遠に砂浜を掴み損ねて
桜貝の汗を置き忘れていく
....
煙幕のような雨を見ている
事務所の中から濡れる心配もせず
一枚の絵を見るように安穏と
その雨の中に入って行く
傘など用をなさずに
あっという間に濡れ鼠になって
髪から滴り落 ....
{画像=110824232540.jpg}
人に優しいから自分に優しくなれる / 逆もまた真なりだ
一生懸命生きて来て楽なことばかりじゃない
辛い時にしっかりと支えてくれるもの / ....
この詩を読もうとしてくだっているかたに はじめに 申し上げておきます。
この詩には 少女の自殺がモチーフとして 扱われております。
そのような内容のものは、精神的に負担がかかるという自覚のある方は ....
俺?
俺はぼろぼろになってあの街から追放されたんだ
え、泣いてやしないよ
この泥があるからこそ蓮の花も咲くらしいから、大丈夫だよ
こころの問題じゃない
脳の問題だ
....
風景は記憶を宿している
だから俺は
ゆるゆる
その風景に
流れ込む
いつも路地裏
猫がいて
丸くなって目を細くして寝てる
気持ち良さそうに
俺は雪駄で歩いていくだろう
そう ....
これだけ言われてもまだ
俺の純情はぶらさがっている
離れようとした
助けを求めようとした
助けようとした
気をひこうとした
これだけ言われているのに
こんなぼ ....
あっ
風の軋む音がします
※
母となれなかった女の子供が母となる
子を宿せば母になれる
そんな容易いものではなくて
幼子の抱く古びた操り人形のように
いつのまに ....
膝の上の猫
まるで愛おしい生き物でも見るような目で
わたしを見てにゃーと鳴くの
通り雨降る、夏の午後
その視線を
すり寄ってくる体温を
振り払いたくてそっぽを向いた
うっとう ....
どうせひとりじゃないから
ひとりぼっちだと楽しい
どうせひとりぼっちだから
大切なひとがいるだけで寂しい
さだめと打って宿命の変換を探していたらDgsが出てきた
存在 ....
本当の名前なんて
一度も書いてあったことがない名刺を
感じ良く差し出す空っぽな指先
本当に行きたい場所へ
一度も連れていってくれたことがない
少しくたびれた空っぽな向う脛
どん ....
{画像=110817124651.jpg}
独りぼっちの花へ / 夜の公園にて
孤独な魂には
孤独な所作が必要だ
孤独な笑いと
孤独な涙が
顔を色分けている
....
その橋の欄干から身を乗り出せば
清らかな流れの中ほどに石ころだらけの中洲
別段、川の流れに抗う姿勢をみせるでもなく
上流に夕立でもあればあっさりと荒くなった流れに呑まれ
ちょうど今ごろの季 ....
{画像=110812064713.jpg}
不純結晶さ
おれたちは
ただ座っているだけで汗を出す
....
110810
わたしのだいすき
わたしのすきなわたし
だいすきなわたしがわたした
わたしがすきなわたしは
わたしもりがすきなあめんぼう
....
―炎天
いつからか父母の面影もなくなった顔の輪郭を撫で
枯れた景色を見すぎたせいかむず痒い目を二、三度こする
何処にも行きとうなくなった
もう何処にも行きとうないんです
陽射 ....
君にむけて
風のなかで
話したいことは
いつのまにか
感じすぎて
日々のなかで
忘れたいことも
いつのまにか
今、
....
厚い雲に覆われた空
雲の流れが余りにも速い
スコールとも言えぬ
一瞬の土砂降り
こんなに不安定な天気は
初めてだ
何だか尋常じゃない
予報円を描きながら進む台風
地球の ....
あなたは
決してわたしをゆるさなかった
はじまりの
隠しあう接触のぬくもり
黒くながれおちる髪を
手櫛でやさしく梳きながら
洩れる水を袖口に運ぶ
清潔な距離がくれた
まどろみの ....
背中が痛いよ
見上げればお月様
おなかが重いよ
だから
筋肉を伸ばしたり縮めたりするよ
今夜も
夜を着て
招けば水が湧きいずる
鏡に立木や鷲をうつしながら
わず ....
いまはもう濃密ではない
あなたの気配
いまはもうぼくには淡い
あなたの気配
記憶はもうただの濃淡だ
存在とはたんに
気配が濃密なだけなのだ
ぼくらの時間軸で
それは固着して見えるだけ ....
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