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忘れ物に気がついて
もと来た道を引き返す

立ち塞がる湿気
項垂れた街路樹
焦げた揚羽蝶
嫌々巻き戻される遊歩道

本当は忘れたままで
良かったのかもしれない

纏いつく濁っ ....
どんなひかりになにを見つめていたのだろう

彼女をさいごこの世で彩ったひかりたちに

なんどもなんども

ありがとう言いながらぼくは震えている


髪の毛の生えていない頭にかぶってい ....
ババババリバリ
爆竹ならす
はじけて散る
散り散りなって
どこへ

煙る、夜空の上に曇る

たぶん史実はほどほどに、くり返す
わたしもどこかでくり返している
軟い心臓の奥にある ....
娘が東京に帰ってしまうと彼女はほとんど裸のままベッドに仰向けになった

そうやっているとスポーツに明け暮れた学生時代味わった失意と蹉跌を思い出した

自分の置かれている立場などいつも練習中見て ....
真夜中に
ひとりで開く小説は
難しさを持ち合わせない
さみしさの入り口、
でした



なりふりかまわず
一途にさまよえたのは
誰にもやさしい夏の日で、

つめたい雨のひと ....
{画像=120814011903.jpg}



喫茶店を出て目を上げるとポプラ並木が

今日も朝の熱気が
夏の日の予感を感じさせる
今日も暑い一日が始まるよ

朝一番のぼくはとて ....
熱を帯びたむず痒さが
背中の真ん中あたりから
尾骨に向かって這い降りていく

机の上の観葉植物の彼方に
白い砂浜が見えたことにして
遠い目をしてやり過ごす

生まれた時から猫背の内 ....
昨日とおなじものは
いらないのに
明日になったらやっぱり
おなじもの?

君はかわっても
ぼくはかわらないのかな
いくつになっても?
うん。
将来のゆめを語るひとでいたい

九十 ....
おばあちゃんが言った
ふりかえっちゃいけないよ

茄子の牛に乗って空へ帰る人たちを
見てはいけないと言った

だってさみしくなるだろう
送る方も
送られる方も、さ

藁を燃やして送 ....
わたしは写実をつなぐ
紙に沈む点を見捨てる
森のむこうの森
水たまりにくちづける


紙を裂いたかたちたち
紙を裂いたかたちにつづく
涙を抄い抄われる手が
別のし ....
目をつぶれば
左下への回転
何も得るものなく
つどう


貝の内側に踊る白
芯を持たない腕と脚
外へ外へ
出ようとする色


絶え間なく音が
宙に消えてゆ ....
 垂直な光のピンで留められて
 横たわる朝は散乱した昨夜の屍だった
 まだ誰もいないスーパーの駐車場で
 ぬるい風が砂埃を吹き上げている
 
 一匹の小さな蛾が
 逆らいながら飛んで行く
 ....
ひんやりと
乙に澄ました器に
シャキシャキと
君が
降り積もる

すでに膝小僧が
溶けかけていた
僕は
やんちゃな眼差しで
それを見守る

じんわりと
熱を帯びた午後に
 ....
気温 29℃
風速 3.1m
湿度 78%





鋼鉄の肌に汗がつたう
夜空をきりとった 明かり窓」からの月光
ウラン235の心臓の鼓動


「「 父さん、ここはひどく蒸 ....
 
もしも鳥だったら?

あたしゃ、きっとペンギンさ

灰色の空を見上げるだけのペンギンさ




 
とんぼが にげない すこしも
とんぼの 目の中に わたしが
たくさん いるというのに

あぶらぜみが にげない すこしも
目線のたかさ で    なきはじめた
あぶらぜみ わたし ....
ルノアールで珈琲を飲む
革張りの椅子に座り
香りを楽しむ

入っては出て
出ては入ってくる
人を眺めながら来し方行く末を思う

大学生のころ
通っていた喫茶店はルノアール
だったか ....
{画像=120805195041.jpg}


一つ忘れることは
一つ自由になることかも知れない
我々は過去に囚われ
過去に生きているように思うが
想いは日々新しい記憶に塗り替えられてい ....
うなじに貼りつく蝉の声を
拭ったハンカチの上に


炎天下の用水路に浸した
素足のこそばゆさを重ねて


最後の線香花火が消えた後の
かすれた火薬の匂いの上に


水着の跡 ....
木陰に置かれたこがねの車輪が
午後を静かに染めている
蒼の扉の前で躊躇し
坂の下の影を振り返る


稲妻が生まれる直前に
すべての曇は止まっている
階段を見上げる蒼い傘 ....
亜寒帯のオフィスを出て
果てしない温水プールを
東から西へ

亜寒帯の百貨店を目指し
思考停止のままの潜水で
東から西へ

最後の力を振り絞って
エレベーターのRボタンに
タッ ....
ちぎれた夕暮れ
地から昇り
光の前でひらく手のひら
ざわめく言葉に言葉を乗せる


青空の結びめ
白くほつれ
水のなかの岩
枕木を聴く


壁と壁と影
黒 ....
涼やかな頭皮だ
わたしには無口だ
いたるところに夜が来ても
朝の尻まで知るよしもない


哺乳類の腹
蒼と金
次の日へゆく
彩雲はゆく


午後の道と鈍
 ....
 
あなたへ直線をひけないので

円をかく

今日も円をかく


 
それほどまだ情報が発達していない時代
町の駅前ショップ
一枚がとても高く
気軽に買えたものじゃなかったけれど
流行りものには流されたくなくて
出来るだけ自分の感性を信じて
小一時間そして二 ....
メジルシが多過ぎる街を
さまよい続ける男は
メヂカラが強過ぎる小悪魔に
あっさり魅入られて
メクバリし過ぎた日々を
少しずつ取り崩しながら
メベリし過ぎたときめきを
愚かにも取り戻そ ....
迷い子は大人になってもさまようんだ
深い森はいったんはいっちゃうとでれないよ
ここにいるよ発信するあたしのこえ誰かひろってよ

そんなことばかりいってる気がする

一番知りたい答えってない ....
時計は午前1時
もう駄目かも知れなかった
この仕事は 僕を
苦しめるだけ


遠くに稼働する
工場の光
この生き方を選んだ
僕がいた
たくさんの傷が同時に治りかけ
あちこちがみじめにむずがゆい
降る花のなかの
在る言葉 無い言葉


蛇の肌
猫の首
落ちつきのない
みどり みどり


三つの角 ....
小さな子供のやわらかな髪を
指でやさしく梳かすように

風は愛撫する

幼いころから見慣れている
名も知らぬ野の草花を

市営住宅が建ち並ぶ
隙間の小さな芝生の上

心地良さげに ....
砂木さんの自由詩おすすめリスト(4706)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
残暑- nonya自由詩21*12-8-16
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ノート(Unleft)- 木立 悟自由詩312-8-1
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- nonya自由詩20*12-7-28
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冬と息- 木立 悟自由詩312-7-28
夏のこどもたち- ただのみ ...自由詩24*12-7-24

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