すべてのおすすめ
泡だけは
沈んでけば
いーのに
未練がましく何故
昇るソレを
ボクは
見上げなくては
いけないんだろう
乳白に
ポぅくり
煙りのがまだ
軽やかだ
唇を撫でるよう
最後に吸 ....
人形は目に見える情報であるハードウェア。
本はパッケージにくるまれると目に見えないソフトウェア。
パッケージを開けると目に見えるハードウェア。
深く考えると人形は誰が作ったのか分から ....
人に言えないことは忘れるべきなんだ
だけれど忘れたって思っても思い出す
怖くなって色々ココロを誤魔化すけど
大抵一晩じゃ思考は消えちゃくれない
だから余計忘れるべきだと考えるんだ
人に言 ....
出会ったとき
あなたの笑顔は
その輪郭も儚げで
僕の硬い指が触れたら
壊してしまいそうですらあった
桜が
もうすぐ咲くわ
紅をさした蕾に
そっと触れてそう言った
あなたの瞳に ....
わたしは投げ出す
わたしは拾う
手は銀になってゆく
つばさ失く飛ぶ火が越えてゆく海
ただ音だけで造られた海のむこう
骨と魔術師との対話
夜に生まれ
朝に消え ....
冷たさを差し込む場所、ぬくもり、疑いようの無いぬくもり、純粋な、無い、それが無い。暗い電流が繰り返していた、細い吐息、枝分かれ、別れた。それは天気の悪い、きわめて悪い曇天、雷の遠い音だ、枯れた、木と腐 ....
軒先で繰り返される 喧騒は疎らな囀りで
それは押し寄せる細波や そよぐ木枯らしよりも小さい
時は氷河の流れよりも緩やかに 木漏れ日を浴びている
人々は これでもかというくらいの反芻を
享受しつ ....
どれほど
雲の束縛を破り 雲間から降り立つも
乾いたグラウンドに
冷え切った夕刻に
結局は 卒倒しがちな冬の光線です
そこにあるのは
どこにも尾を引かぬ手の平
だからこ ....
屋根の下で行われていた 歪な行為の為
一旦泣き出した子供の泣き声は
とうとう消え続けるのだった
すべての 眼に マタニティ・ブルーが
満ちればいい 満ちればいい
そして 溢れ ....
浮かばない灰皿と程近い場所に 浮かぶ私がいる
沈まない煙を見上げた反動で 沈む私がいる
ここです ここです
私
ずっと
私のありかを伝えるために
耳のありかが知りたくて 知 ....
時間が
外から来る光を
横になりながら見つめている
花は雪
雪は花
晴れた日
道は海へつづく
ずっと空のままでいる川
とどろきの向かうほうへ
雪は昇り
落 ....
みんなに嫌われた日は
母の やきそばにくるまって
少し テレビを見る
母は やきそばをもうつくらないので
15年前の
とり肉入り のかけら
やきそばに とり肉は合わないと
ずっと ....
冷たい水の熱さに触れ
公園に立つ冬を見る
檻のなかの時計と噴水
公園に歌う冬を見る
風は痛く
水は閉じる
風はたくさんのものを集めている
誰もいない道を
ひとつ ....
色とりどりの人々が
角を曲がっては消えていった
降る雪の一粒一粒が太陽になり
地を貫いてはかがやいていた
空に届かぬものと
地に届かぬものとが手を取り合い
壁を巡りつづけるものの目に光 ....
まあるいね
こんもりと
きいろいね
くっきりと
わらってる
うたってる
さぼてんの
はちのすみ
はるですよ
はるですよ
ここにいま
いきてるよ
草の原には緑の花が
常に誰かに呼びかけるように
異なる緑にまたたいている
山へ山へむかう道
途切れ途切れつづく道
雨の滴と羽虫がつくる
無音にひろがる水紋の夜
荒れ ....
いつかわたしは
わたしから名を与えられた
わたしではないわたしが
鳥のように道に立っていた
地にも 空にも
翼は落ちていた
遠い光の日に
熊は殪された
血は流れ
人の内に ....
音と音のはざまに積もる景
積もることなく消えてゆく影
夜の雨のむらさきが
朝の雨の金に変わる
そのはざまの 一瞬の銀
ふるえのはじまり
つづくはじまり
はじまりとはじ ....
いま全てを弔うために
一つの歌が降りてくる
それは風にのって柔らかく
全ては安心して死んで良い
そして私は一粒の悲しみを
小さな微笑と淡い幸せとを
火にかけて燃やすだろう
遺され ....
ハロー、ハロー
周波数はあっているか、こちらはDJ
十三年ぶりに新種のサンショウウオが発見されたそうだよ、皆さん
サンショウウオが好きなDJとしては久しぶりに嬉しいニュースだ
寒い日が続く ....
まちがいなく
だいじょうぶ、と
つぶやいているときは
すこし
くじけぎみのとき
やっぱり
だいじょうぶじゃないや、
なんて
わはは、って
おいつめられてた
じぶんを
わらって ....
ここは檻
張り巡らされた
電線
手を伸ばせば 届きそうなのに
届かなくて
....
冬の陽は降り
地は紫になり
雪は一言に昇る
翼は一瞬を負い
朝を蹴立てて
音は姿を撒いてゆく
雨のつづき
戻らない色
薄目をあけた午後の
窓に映る抱擁
すべ ....
あなたはきっと
さみしい
よながに
わたしに
でんわを
かけてくる
はなしの
ないようなんて
ほとんどない
そんな
じかんが
....
あなたが死んだら
私も死んでしまう
そうなのかもしれない
よく 聞く台詞だし
でもね
あなたが死んでも
私は
なんとしても
強く生き抜くわ
それぐらいの覚悟 ....
シャツとセーターを
いっぺんに エイッ と脱ぎ捨てるように
思い切って
まだ冷たい風の中に
私をさらしたら
その勢いに 驚いて
くよくよする私も
ピョンッと飛び跳ねるかもしれない ....
土に消える冬の後ろに
秋がひとり座っている
秋は川を呼ぶ
秋は 海鳥を呼ぶ
濡れた道に飛ぶ鳥を
声は薄く追い抜いてゆく
傾いだ空のむこうへ むこうへ
雪から目覚め ....
強がりがどんどん本当になって
日付変更線が迫るときすれ違うとき
もっとも不幸になり
次に風が吹いたら灰になって散ろう
穴にいろいろいれよう。
となりの ワン ャンが
わたしの パンを
....
あ、そうですか、死ねと言うんですか、わかりました。では。
みんなは、生と死の境なんて、曖昧だと言う。
今、こんな駄文を読んでいるあなたの存在も、曖昧だと言う。
確かに、ここに世界 ....
空の青
金の傷
夜と朝が入れ替わる時の
きしむような激しい音が
無色の地平にひびきわたる
空にぶつかるひかりの歌
ひらいた腕にふりそそぐ歌
大きなはじまりの雨にまぎれて ....
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