空を造ろうとでもしてるのだろうか。
綺麗すぎるから、いつまでも残したくて。
完成予定はいつ頃だろうか。
できれば、俺が死んだ後にして欲しい。
{ルビ空=から}のビニール袋を
ゴミ箱に投げたら
口を開いて
ふわりと立った
すべてのもの
を
で
すいこみそう
気づくとぼく ....
かっちぃが積み木を積んでいます
黄色のしかくいのを二つ並べ
赤い円柱を二個
青い円柱を二個
と 上に上に積み重ねていきます
最後に三角の緑を二個乗せて
かっちぃのお城が完成しま ....
ありゃきっと
宇宙人だ
ありゃきっと
ソニックユースだ
ありゃきっと
きっときっと
もっともっと
俺は出来るはず
ギアが壊れてらぁ
上手く進まねぇ
ガチガチ ....
ねえ にんじんさん
なんで きみは あかいんだい
おふろに はいったから?
やけど しちゃったから?
だれかに たたかれたから?
つち ....
平穏の中の静と動
平穏の中の戦い
平穏の中の癒し
平穏の中の不安感
心の痛み
体の悲鳴
助けて
助けて
スポーツで現実を忘れ
音楽を聞いて時間を忘れ
泣いて笑って叫んで
....
この手紙があなたに届けばいいと思います。
お元気ですか。
こちらでは、毎日少しずつ、何かが消えていきます。
壊れるとか、崩れるとかいうのではなくて、
昨日までそこにあったものが、今 ....
隣に誰かが住んでるのは
わかっているのだ
ときおりの咳(しわぶき)
まだ夜になりかけの時間に
聞こえるラジオの音
ゆるやかにまわる
洗濯機の水音
彼は
食事を終えると
すぐに ....
高校で処方されたトローチを
ずっと舐め続けている
いつか消えるという
先生の言葉を信じて
大学生にさん付けされ
上司にはくん付けされる
しかし口の中にはまだ
トローチが悠 ....
追い込まれて
火が点いて
叱られて
気が付いて
人生はいつも
そんな感じ
アメン君が持つ無意味の王様
理解されようとされまいと
規格外それは不変の観念
(ほら、恋愛が科学で証明出来ないのと
同じ事だよ。要するに未知なんだよ。)
形容するならシヴァのピルエッ ....
白線の内側を
遵守するものにはわからない
よごれ
くすみ
否応なしに手にさせられる
白線の内側を
順守しないものにはわからない
うつくしい
かがやき
届かないからこその憧憬
....
見つけたから
ついていった
きっと昇っていくのだろうと
戻されても
水ばかり飲んでも
同じように昇っていくんだと
あの時この瞳は
きっとすべてを照らしていた
それから
何も見えて ....
あなたが 空が大好きだから
わたしも 空を見上げる機会が増えました
空の色とか 雲の形とか
興味なかったけど
あなたが 嬉しそうに語るから
いつのまにか わたしも
空の 表情や 機嫌が 気にな ....
何をどこに忘れたのですか?
駅の係員は開いた記録簿に目を落とし尋ねた
普段から乗りなれた通勤電車
それなのに今夜は何かが確かに違っていた
勧められるまま飲んでしまった新年会
赤ら顔の同僚 ....
親指でしか語れなくなった
指先が覚えてしまったのだ
無機質な凹凸に触れるだけで
整然とした文字が手に入ることを
まっさらな紙の緊張や
そこに落ちるイビツな文字
との格闘も捨 ....
さらさらと
お前は何しに来た
こんこんと
お前は何を話しにきた
しんしんと
お前は何を聴きにきた
さらさらと
また人々の掌に舞い降りてきた
....
一、たらちね
ふるさとの町は
訪れるたびに輪郭を変えてゆく
けれど
夕暮れどきに帰りつけば
あいも変わらぬ暖かさで
湯気の向うから微笑みをくれる
あの人のおかえり
ただいま、と ....
わたし、
だからうまれたの
きゅうたいのいのちに
いくどとなく
はもんがつたうとき
わたしは
すいてきになる
そのあと、
またいのちになる
からめるいとは
....
直感で伝えようとして
反れる
裏側にマーガリンを塗る
どちらが正しい
どちらとも言えなくて
また
無邪気に君は笑う
それはほんとなのかな
小さく ....
小鳥を逃がした事がある
さみしい時に啼いてくれたのに
鳥籠にいる姿がかなしくて
僕の目の届かない世界まで遠くへやって
今もふとすると胸うちで啼いている
傷ついたその折れた翼で
....
遠い風の透けた
銀のしずくが
{ルビ月影=つきかげ}おぼろにひびいて
さびしく薫る
ぬれた黒髪
結いあげる白い手
静かすぎる吐息の重さは
うつろな視線の光
映る予感の静寂が ....
つま先立ちで そっと
両腕を広げて
目蓋は閉じたまま
屋上で こうしていると
天使になれる
そんな気がしてた
天使は僕の憧れ
純白のワンピィス
柔らかな羽根
羽ばたかせて空を舞う ....
あたりまえのような空白に
止まったり動いたりする記憶
五つの夜のうち
一つはあなたが入り交じる
あたりまえのような静寂に
現れたり消えたりする感覚
五つの夜のうち
一つはあな ....
お父さんはね
お母さんを口説いたとき
自分の故郷には
おはなばたけという駅が
あるよと言ったって
夏に嫁いできた母は
駅前に花畑があると
おもってたと
文句を言ったらしい
お父さ ....
何杯かの紅茶を
飲み終えた机の上に
本の積まれた頃
小皿の上に
時計回りで倒れ{ルビ萎=しな}びた
ティーパック
真ん中に置かれた
{ルビ空=から}のスプーンのみが
....
それはするりするりと手からこぼれる
砂のような
きらきらと
あの日
夕暮れ
影が長く
こちらに伸びて
顔は見えないけど
教室の古い板張り
汚くて傷だらけで
だけど僕らの居場 ....
君との最後にしては満足できたのだろうか
今までの経験に比べたら上手に出来たのだろうか
君の呼吸は少しずつ深く遅くなっていく
微弱な鼓動だけが僕の手を伝い届く
「ありがとう」と唇が微かに ....
白紙に滲んだ黒い赤
むくむくと大きくなって
たくさんの物語を生んでくものを
とくり、とくりと創ってく
神秘の朝は窓を黄金に染め
鳴いたはずの軋んだ世界を
やさしく やさし ....
イチゴの詰まった胸に
あこがれてしまった
しゅんかんは、あの時の少女だった
いちご、買おうか。
好きでしょう
食べない?
ぼおっとしていたら
背中に今年はじめての
ひだまり
....
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