最悪やなじぶん

才覚やなきみ

性格やなじぶん

正確やなきみ


どんだけ追いかけはしっても

おいつかないなぁ

きみ


だんごむしみたいに

マイペース
 ....
時は答えて想いは途切れず
はがれおちてゆく鮮明な影に
立ち止まらないその軌跡に
輝く光が満ちている

真実(ほんとう)はきっと誰の胸にも
止まらない雨が降っている
ほら 君も 皆と 同じ ....
ちいさな定規で世界を測る
一ミリよりも
さらにミクロな世界があることに
普段ほったらかしていた
ものがあることに
僕をみていたものが
あることに
ちいさな定規は
うなずいて
そっと教 ....
特に日報に書く事も無く
一日
喫茶店の椅子に座って
空を眺めていただけなので
空の事を書こうと
思っても
書けないでいる
雨の夕暮れ

スーツの裾の泥はねを
気にしながら雨の中を
 ....
水の上に
ひとひら落ちた
花びらのように

月が
夕方の空に
浮かんでいる

流れているのは
雲だろうか
月だろうか

それとも
この私だろうか
あなたにも、見えていますか。
私と同じ、ほのかな恋心みたいな月が。
この 二足歩行を支える
骨と筋を 賛美せよ

足裏を遠い岬の土に
摺り合わす 意志があるなら

この風は
風力発電機のために 吹くだろう

ひと時の 陽だまりの幻想

岬の土音を ....
ふいに 
{ルビ痒=かゆ}くなった腕をかいたら 
思いのほか 
しろい爪は伸びていた 

( 窓の外には風が吹き 
( 緑の木々が  
( 夢を{ルビ囁=ささや}く声がする 

はた ....
「アナタは半人前」と言われるのが当たり前なこの頃に違和感若干沸き立つんです。
青二才だからって僕の偉才無視しないでよ年功序列がお望みなんていつ時代の人ですか?
アレレ、「ピレレ」無機質携帯着信音。 ....
殺さないでくれ

理だとかどうでもいい

ただ

殺さないでくれ

願ったっていいだろう

殺さないでくれ

これ以上は見たくない

殺さないでくれ


 ....
夕暮れの始まりには
電車も家に帰り着いているよ
そう、ぜんぶ

雨戸がひとつ閉まるたびに
天国ではピアノがひとつ鳴る
そう、どれも

だれも、おたがいのこと
なん ....
泡入りのカプチーノ
友達の陶芸展へ行く
私も昔陶芸をした。
ロクロを使った。

難しかった。
黒茶碗を作った。
ほとんど先生にやってもらった
お客さん黒子を取ったと言う

恩師に電 ....
打ち上げられた
貝の中に
真珠ではなく
小宇宙が
波の形を
ひびかせて
おもしろげに
反芻している


波打ち際に
アメフラシが
空の青を受けても
ちっとも色を変えずに
お ....
髪の毛を染めた
別に気分転換するほど
落ち込んでいた訳じゃないけど

泣いてたあの子に
好きだと言ったから
何となく

公園は思っていたよりも広い
誰が 何処で 何をしていようが
 ....
ありがとう
たったその一言に
あなたが涙を流しました
夏の始まったばかりの
小さな入江で。
灯りをともすように 生まれ
それぞれに 与えられた

喜びと 悲しみを
走るように歩くように縫うように

僕らは 生きてゆく それ

だった
おまえさんょ おまえさんの中身から
  削げるものに なにがあるんだい
   なにも ありはしないんだろぅ
     ささやきかける「時間」に
   うわめを使っているぢゃないか
   その ....
一。



どんな関係なのと、
訊かれたことがある。
からだの関係です。
そう答えると、
相手は押し黙ったっきり、
何も言わず、
泣いてしまった。
 ....
裁くことは可能だ
だが公平ではない

愛することは可能だ
だが公平ではない

博愛主義とは何だ
ひたすらに
わけあうことか

私の精神は
無限ではない
私は
命のベクトルを
 ....
リズムに乗って
街のすぐ上をすべるように流れたい

どんな希望や失望の鉤爪にもひっかからず
どんな思いや願いにも留まらず

リズムに乗って
体に始めから満ちているリズムを人に伝えたい
 ....
角を曲がる
過度に曲がる
曲がりすぎて
大破する
大破した木造船の
欠片を集めて
人の形にしていく
そうしているうちに
祭りは終わる
消灯時間になる
何が耳かわからなくなる
誰か ....
異教徒を大量虐殺した独裁者も
何人もの幼女を切り刻んだ青年も
我が子を押し入れに閉じ込めて餓死させた母親も
みんな赤ちゃんだったのに
かわいいかわいい赤ちゃんだったのに
風は吹くだけではなく
時には歌い
時には光る
風は夢を見させてくれる

水も流れるだけではなく
時には跳ね
時には踊る
水も夢を描かせてくれる

雲も浮いているだけではなく
時に ....
浜辺に裸身の女

杭に囲まれ

露な姿

エロスはサディスティック

うつろな目を

柔肌を

猫みたいに

泣き声あげて
肩に食い込むカバンを引きずり 
やっとの思いで 夕暮れの喫茶店にたどり着く
でも 
いつものコーヒーが いつもの香を運んでこない
この場所は 私を受け入れてくれない

その時 
私の大好 ....
岩清水



清く冷たくあふるるも


幾千幾万流れれば


その色止める事難し



せめて大きく温かく


海へ還らん
みちも ひろばも どこもかも

コンクリートできれいにぬって

あめがふっても どろでよごれたりしないし

くるまもガタガタはしらずにすむ


でもちきゅうは

から ....
遮光カーテンの四隅に朝が零れている
うつ伏せで眠る君をベッドに残し、
素肌にすばやくドレスシャツを着て、
夜の逞しい身体は、そっと部屋を出てゆく

落ちてゆくエレベーターのなかで――
右手 ....
何を拾っているの
幼いほうの少年が訊ねると
人の骨を拾ってる
と半ズボンの少年は答えた

初夏の海辺を二人は歩いていた
緑色の半ズボンを履いた少年は
白い砕片だけを選んで拾っていた
― ....
夏は結局いつも
気づけば私を置き去りにしてしまうから
今年はちゃんと捕まえて
かごの中に閉じ込めてやろう

だらだら溶けるアイスキャンディーは
外れの文字をさらけ出すだけだけど  ....
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砂汀- hon自由詩307-5-26
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