玄関がうるさいので「うるさい!」と怒鳴
りつけると「ハウス!」と鳴いて犬が実家に
帰ったのでだから、ぼくはこの犬小屋でひと
りなのだけれどでもぼくは、さみしくな ....
テーブルの上に広がった海へ
そっと釣り糸を投げ入れる
古びたソファーに腰を深く沈め
ダージリンを一杯
それから
小さく溜め息をついて
今日一日分の孤独を釣り上げる
 しお きかせてくれ
 なみのまにまに
 うまれた
 しろい
 あわつぶのようなしお

 なつのうみからあがって
 かわいてゆくくろいはだに
 いくつも結晶するしお


 しお  ....
   という音は

もう

名前じゃない

でも

実体じゃない

呪文のようなものだ


   という音は

ぼくらを

切なくする、熱くする


   とい ....
「教えてもらった刹那とゆうものは、紙のヘリだったり机のかどだったり、引っ張った鉛筆の線の縁だったりしました
もしも、その刹那から指先を差し入れて広げることができたら、それは永遠になるんじゃないかと思 ....
 やさしいための息をして、あなたの胸に冷
たく溜まる、それを、吐き出して。もう一度、
たった一度でいい、やさしいための、息をし
て息をして息をして息を、して、あたため ....
こころをそらにすると 
あるがままにうつるようになる 

つくえのうえにちらばった 
えんぴつやほんも 
かっぷやすぷーんも 

きのう
ぼくのむねにぐさりとささった 
だれかのこと ....
 そっと
 手のなかで砕けてゆくものを
 花、と呼びます



透きとおる風に
聴きそびれた使いを
そのみちを

ためらいながらも、
懐かしむように
かばうように

 ....
すべての数が
奇数であればいい
あるいは
すべての多角形が
三角形であればいい
それもできれば正三角形で

そんなことを思ってしまう朝はおそらく
何かをあるいは誰かを
探す夢を見てか ....
おととい日はあちらから昇りました
きのう日はあちらから昇りました
きょう日はあちらから昇りました
きっと
あしたもあちらから朝は訪れるでしょう

この銀杏の葉は枯れ落ちました
 ....
探していた
おだやかな光を
逢いたかった
カンヴァスを破って

手を、そっと
輪郭のない夜だから
影もなくて
震えを数えていないと
ここがサヨナラになる気がした

風の硝子越しに ....
ルーズな踝はいつのまにか姿を消し
タイトな紺色が街を闊歩する

こんな横並びを欲する時代だからこそ
曖昧なままでは許されないと言わんばかりに
膝上近くまで引き上げられた紺色に感じる息苦しさと ....
2ヶ月ぶりに退院したヤツと飲みにいった

とりあえず、おめでとう、と乾杯した
ひさしぶりに元気そうでよかったなと思った



長話。

こないだは、友人たちと鍋をした
男 ....
今からはじまる
世界はしらない
いくつの形が
崩れて生まれるのか

今からはじまる
世界はしらない
どれほどの雨がふり
ながれさる思いの数

簡単な言葉を
いくつもつなげて
描 ....
たくさんの淋しさは
胸の奥でそっと
優しさになる

それは
くわしく語らなくても
しみ渡ってゆくように思い
いつしかやわらかく
言葉のあやから
遠ざかる


おびえてし ....
歴史はY軸のように縦に貫く一本の線で
時代はX軸のように横に伸びる一本の線で

人は歴史と時代の交差する座標点で
命は座標点と座標点をつなぐ一本の線で
絆は命の線がたくさん集まってできた一本 ....
詩を書くにあたって最も大切な掟は、
ーあらゆる「PLAY」について最もよい位置をとれ
ということである。
たとえ詩が完璧であっても、詩人の位置が、
その「PLAY」をはっきりと明確に
みるこ ....
「この先には何があるの?」
「子供はまだ来ちゃだめだよ」
って言われた幼い頃のぼく



今では「まだ来ちゃだめ」って言う役割を与えれ
結局
この先にまだ
何があるのか知らない
ぼくの絵には眼がないのだ
あのぎょろりとした
目玉がついていないのだ

食卓の上に
がたり がたり と
朝食が並べられていく
寝床から起き上がったぼくは
靴を履いていない
 そのこと ....

目を覚まして

妖精のなみだ
見つけた

しん、と
凍って

夢で流した
わたしのなみだが

ここに
{引用=(私の砂男に)}

描いたようなみどりの草原、青い空、
白い雲がにじむのはカメラの曇りのせい、
すべて出来合のうるわしい風景、
できる限り倍率をあげてみよう、
くるくるまわる水素原 ....
{引用=



「人間はね、言葉の海で泳いでいるんだって。」

「言葉の海?」



「そう、言葉の海だわ。ここは。」




女は生きるのが恐いと言った

俺はこんど裏切ったら殺すと言った

女はふるえながら俺のしたで泣いた

俺には女がイクのが分かった


愛しているよ、

あたしのなにを?

離 ....
幸せになる決意をしなさい

幸せになりたかったら
決意しなさい

心の底のその奥で
幸せになる決意をしなさい


他人と比べて良い環境が
幸せなのだとしても

自分が満足してい ....
その坂の上は外人墓地になっていて
少しだけ風がそよぐ。
港町を見下ろすその場所で、
土の上に居場所をなくした人々が 眠っている。

その風を、汗に濡れた指先でなでるのが好きだ。

 ....
私は読む
本の向こうから
呼ぶ声が聞こえる

空に栞がさしこまれ
訪れる夜も
失うことなく

示された意味を
自らの言葉として
世界に生きる

やがてそれは
鮮やかさを増して ....
わたしのあげた小さな声を
今か今かと待ちかねていたかのように
彼はわたしの身体からそそくさと出て行った

愛し合う余韻に浸ることもなく
そして満ちはじめようとした潮の流れが
素っ気なく沖合 ....
 ぽっつりと。
 水面に輪ができた。

 ゆれる、空をまたいでいった。

  空は青かったか?
  地上は寒かったか?

 それよりも、
 揺れた空が端っこで、
 境界線を描いてい ....
庭には花が咲き
時はゆっくりと流れ
キッチンには妻が
トントントン

バイオリンの音が
ラジオから聞こえ
1週間の疲れを
水に溶かす

昔の思い出
今日会った友達
命の分だけ
 ....
{ルビ箸立=はしたて}に
ひっそりと立っている お箸
いのちの橋渡しを行うもの

せつなさをとおりこして
うれしさがあふれそうな
いのちの輝きの
道のりを
真っすぐに
みおくって ....
小原あきさんのおすすめリスト(2432)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
「_かもなまいはうす!。_」- PULL.自由詩2*08-1-29
ダージリン- Tsu-Yo自由詩408-1-28
- 水町綜助自由詩8*08-1-28
_- 吉岡ペペ ...自由詩208-1-27
刹那- 自由詩608-1-27
「_やさしいための息をして、_」- PULL.自由詩5*08-1-27
「_灯_」- 服部 剛自由詩708-1-25
水の蕾- 千波 一 ...自由詩10*08-1-25
あるいは- 塔野夏子自由詩8*08-1-25
きっと- 川口 掌自由詩8*08-1-25
雪彩画- Rin K自由詩30*08-1-24
ルーズアンドタイト- 恋月 ぴ ...自由詩19*08-1-24
死んだアイツのことなんて、どうでもいいと思っていた- わら自由詩29*08-1-24
世界- sk自由詩208-1-23
粒子- 千波 一 ...自由詩6*08-1-22
- 相良ゆう自由詩108-1-22
審判員への一般指示の詩一篇- プテラノ ...自由詩308-1-22
夢のくに- Honesty自由詩4*08-1-22
関節- 縞田みや ...自由詩6*08-1-22
幻のような- 風音携帯写真+ ...8*08-1-21
みどりの草原、青い空- 佐々宝砂自由詩408-1-21
the__sea.- エチカ自由詩6*08-1-20
何処へ- 吉岡ペペ ...自由詩108-1-20
幸福への意志- 相良ゆう自由詩1*08-1-20
ありし天文所の休暇- もも う ...自由詩28*08-1-20
私は読む- 小川 葉自由詩208-1-19
早いひと- 恋月 ぴ ...自由詩16*08-1-19
雨の後- ブライア ...自由詩6*08-1-19
なんでもない毎日- ペポパン ...自由詩4*08-1-19
お箸- こしごえ自由詩10*08-1-19

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