今夜もまた、ワインよ
いちにちの疲れ、オレにさしだせよ
おまえに
オレにしかできないこと、してやるから
めがね、はずせよ
それで、おまえは
ほんと、のはだか
....
とんだり はねたり するのも
えんぴつのお尻を、噛んだりしたり
頭をかきむしったり
携帯電話を ぱかぱかしたり
赤い目をこすったりするのも
ひみつ
もつ煮込み屋で
黒ホッピーと
さんまを食べる
このはらわたをねえ
日本酒で食べたらおいしいんだよね
それだったら、日本酒、たのめばいいじゃないですか
そうだねえ
そうなんだけどねえ
....
いつかは壊れてしまう、自然や僕ら。
美しくなるのは、過去だけじゃなく。
今も、未来も美しくだろう。
壊れて消えてゆく時も。
父は毎日仕事で帰りが遅く
平日は構ってもらえなかった
父は日曜日になるとキャッチボールをしたがり
僕はよく公園に連れて行かれた
普段からあまり活発な方ではなかったので
あまり楽しくはな ....
過ぎ去った日が
空に帰る
桃色の囁きが枝にゆれる
泳ぐ手が雲の向こうに消えて
祈るように風が舞う
誰かの嗚咽がピアノソロのように聞こえる
確かな足取りで
その塀の向こうを通り過ぎていった ....
木漏れ日は まるい
お月様も まるい
太陽も まるい
地球も まるい
あなたの
みんなの
心も まあるい。
きょうは、いい天気だったんかあ、
おまえ、うかんどった、
空にずっと、
おまえ、うかんどった、
あたし、空なんかに登場してへん、
泣いた日
左手が動かなくなった日
ボケットに突っ込んだ手を
先生に注意され
からかわれた手と
庇われたことが恥ずかしくて
泣かされた日
泣かされた日
いつも庇ってくれてた友達が触っ ....
一枚の写真のなかで私
笑っていた
卸したての制服は似合っていないし
表情もなんだかぎこちない
引越しの準備とかで慌しい最中
久しぶりに開いてみた
アルバム
こっちへ出てくるときに母が ....
熱すぎて飲めない
ミルクとぐるぐるかきまぜ溢れそう
カプチーノのカップが目の前で
ぐらり揺れた
そういえば、ここのお店で前にも仲直りしことあったね
仲直りして、あたしの好きなタルトをはん ....
は
は
は
は
はっぱ
....
木々が踊りをとめて黙していた
夜が青かった
外灯が規則ただしい涙のようだった
リズム&ブルースの
ゲゲゲの鬼太郎みたいな旋律
信号に停止するテールランプが
この世の ....
こんな
青空の下でも
泣いているひとが
たくさん
いるんだろう
白い雲が
空を支えたとしても
支えようもなく
孤独に苛まれるひとが
きっと
たくさんいる
電車の好きな少年だった
窓のそとを
いつも景色を走らせていた
乗客はいなかった
やがて彼は
景色のなかを走った
走りつづけた
いくつかの景色をつなぐと
電車にな ....
繕っても繕ってもほつれてゆく
こたつぶとんのはじっこの糸のような
きみのことばに耳を傾けている
そとはつめたい雨
ポストに届いたばかりのハガキには
あと三十分で春がきます と
楽観的な文字 ....
13月でぼくは誰にもとらわれなくなる
13月でみんな狂い始める
13月でぼくは空想の宇宙で生きることになる
13月でみんなぼくの言うことをきく
13月は鳥と花が舞う
13月は月がきれ ....
空を見上げれば
It’s only a blue sky.
ジェットコースター
今日も張り切って
ポップコーンも弾け
夢の世界へ
はりきって行こう
バネガムで悪戯をする
金色の ....
探さないで下さい、と
誰かに投げる
SOS
ありふれた
白地に赤の標識を
誰も見上げないように
君に明日会えるのが
楽しみ
で そりゃもう
君に明日会ったら
嬉しみ
で そりゃもう
なんて
どうして言えないの
楽しい
にミを着せて
嬉しい
は裸のまま
うっ 寒 ....
そんなふうに
春が眠り 寝息が聞こえて
やすらって いたなら
霞むんだ
高雲の桜色の空に やってきた
風にほんのりと
春の靄は大きな体を
この地にあずけきって
眠っている
....
春の陽気
の穏やかな風
に揺れるたんぽぽ
しまい忘れた炬燵
に丸まった猫
幼子の手
を握る母の頬笑み
雀の鳴き声
遠くの汽笛
の中で読む君からの手紙
....
もう二度と
会えなくなるひとなんて
ほんとうにいるのだろうか
この有限世界から
ぼくらはなにを失うというのか
慟哭の朝の光に
普通の日々が重なってゆく
もういちど問う
もう二度と
....
ああ
いくつもの候補があったよ
さくらとか、みかんとか、まりんとか
植物や風景が多かったかな
もう生まれてくる季節なんか
どうでもよくってね
まろんとか、こなつとか、みさきとか
次々 ....
なにもない
そんなきがするときがあります
べつにしゃかいのこととか
そういうことをいっているのでは
ありません
そのなんといいますか
せつめいがむずかしいのですが
とにか ....
雪が散り舞う
気の遠くなる場所から
此処まで君らは降りてきた
君らが人間なら
乾杯といきたいところだ
どうやって来たんだ、
重力で来ました、
途中大変だっ ....
晴れ
時々
晴れ
時々
晴れ
ドキドキ
する
もうすぐ
春
ドキドキ
春
時々
晴れ
ドキドキ
春
「ねえ、良いだろ?」
何が良いんだかと思いつつ
とりあえず
あなたの左腕にしがみついてみる
押し付けた胸のふくらみに気づいたらしく
慌てふためく様子が可笑しくて
かまととだとか ....
ノックをしてみる
と、きちんとノックが返ってくるので
僕は待ってる
春になって数回目の風が吹く
見上げる空の青さも
鳥の羽ばたきも
風にさらされている皮膚も
本当は多分
言葉でしか ....
美しい詩があった
あんまり美しいので
みんなが声に出して読んだ
あんまり美しいので
他はどうでもよくなった
草は伸びるのをやめ
タイヤも、カネも、太陽も
回るのをやめた
ぼくは回った
....
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