裸足になって詩を読もう
どこか不思議と
目に入ってくる言葉が
そのまま受け入れられる

気持ちがこもった
言葉なのだから
肩を張らずに
裸足のままで
そのまま読めばいい

純粋な ....
窓際に並べた氷がとけていくのを眺めていた
わたし以外に誰もいない
広い部屋の中で
ひざをかかえるように小さくなって
息を潜めて

日が落ちて暗くなっていく
とけた雫か
わたしを伝って流 ....
現在形で突っ走ったので
少し汗をかいています。

未来形で懐疑的なので
いささか今日が懐かしいです。

過去形で憤慨しているので
どうにも目的を見失います。

あまりに精巧に構築され ....
         2007/05/22


小笠原高気圧に追われて
やむなく上京したと
台風の息子たちが
小遣いをせびるので
梅雨のおかあさんに
怒られるから
内緒だぜと蝦蟇口から
 ....
地下鉄はきらいだ
そとは暗い

こんな朝に
あいさつを
したいのに

 *

このうすいからだの皮膚に

染みだしたような

うわずみのような感情が潤んで

それを掬おう ....
生まれて
しまった後ならば、
二度と
生まれて
いけないだろうかと、
ひとりごとだけ
生んでみる


いくつになっても
守られるから、
さびしさは
無くならない

幼なじみ ....
春の水を取り
渓流に足を浸すと

新緑の夏は 
そっと 足元を潤す
木漏れ日の交響を 響かせて

汗 拭く 額は生きつづけた

未だ来ぬ 時を
遡行する 魚にたとえ
君は詩を 夢 ....
流行のウイルスは たちが悪いみたい
君のことだから 不用心なんだろう

満月だからといって 明るいからといって
女がひとり夜道を 歩いちゃ行けないよ

 ....
蜘蛛の巣──繊細に張りめぐらせたレースの装飾
怖いもの知らずの蝶が飛び込んで
ゆれる ゆれる

蝶の羽も絡まる糸も光っている
ゆるやかな午後の陽に なお光を保ち
  「死」んでしまったものが
        ひとつもない
 「死」においやられるものは
        ごまんとある

    「生」きているものが
        ひとつもない
   ....
路地裏のちび猫は
突入する赤に
踏み出す肢を迷わせる
産み落とされた残り香
ずぶ濡れのステップ

行きずりのハーモニカ犬は
油のしみ込んだ木柱に
鼻先をふがふが押しあてる
かつて高く ....
境界のあやふやな 一日は
爪の間から 鱗が生えてしまう

空をつかむ その指には
退行の刻印のニキビ跡

  夕暮を透かして 茜色
  山の稜線が
  青く 遠のく
  空に雲は置か ....
きみどりの薄皮をひらいて
瑞々しい透明を露出させる
縦に切っても
横に切っても
どこまでもたまねぎだから
うれしくて
うれしくて
なきそうで
やわらかい切り口に
崩れそうになる
か ....
どちらを向いても なぜかいつも向かい風

「宿命なのさ」と笑う君

つないだ手さえ「宿命なのさ」と笑う君

向かい風にも ふたりで行こうね
風は夢を見ている
ゆらゆらと揺れながら
青い空の夢を
気持ちよく描いている

風は夢を見ている
ふらふらと漂いながら
緑の森の夢を
心地よく遊んでいる

風は夢の中で
自分が風に ....
小学校の時の算数のテスト


「たかしくんは、80円もってぶんぼうぐさんに行きました。

 50円のけしゴムを1こ かいました。

 おつりはいくらでしょう?」
 ....
ビルの
濡れたところと乾いたところ
海岸通りによく目立つ
あの一枚岩のビルが
晴れ間の舞台に立ち
静かな雑音と共生しはじめたばかりの今
まるで定規で測ったような岩壁のところどころが
濡れ ....
誰かを好きになって
結婚して
こどもを産んで

ごく自然ななりゆき
なんだけど
それを人間らしさと言えるのだろうか

赤ちゃんを抱いた
お母さん
しあわせそうに見えるけど

割 ....
   一  アンタレス disk1


君と夜の海辺を散歩していた、
はずなのにいつのまにか
空を歩いていた

頭上に、海
でも今日はよく晴れていたから
涙の一滴も落ちなくて ....
もうすぐ
九百九十九年になります
その頃には
ひまわりも咲いているでしょう
絶望から生き残った
藁のような人びとが
ゆらゆらとゆれているでしょう
咲いてしまうことに
罪はなくて
咲い ....
大人になりたくて、お酒を飲みました。
美味しくありませんでした。


大人になりたくて、男の子とキスしました。
口の中が、気持ち悪くなりました。


大人になりたくて、タバコを ....
   黒縁の眼鏡をかけた教授の講義が一段落すると
   スクリーン上に映し出されたままの
   夏の星座がゆっくりと回転し始める


   古びた校舎の窓側を覆う暗幕は
   その歳月 ....
素潜りで
{ルビ鮑=あわび}を密漁する


丹後半島の
夜明け


海で生まれた太陽と
山に入る月の夢、
肩がこる


髭の男が少年や
座礁した五月


白身のま ....
夏祭り 寄り添うふたりで 誓い合う 永遠、、、
そんなこと 夢に描いてた 憧れを 胸に抱いてた

   瞼に焼き付いた 君の笑顔は セピア色に見え ....
1997
ひらいているのか
ひらいてないのか
ラムネの瓶から転がりだした目で
すべての皮膚が内側からはちきれて
剥かれた/剥いた
滲む赤い体で
そのひとつの透明な血袋が
なににも触れな ....
あなたが不安だと嬉しい

あたしより不幸な人を探して
生きるあたし


そんなの、死んでる

.
噴水の仕組みがわからないから
それはもうじっと見ているしかできなかった
一定の水が噴水の中にはあって
それがどこかで汲み上げられて
吹き上げられている
そして落ちて回る
それくらいはわかる ....
終電前の 
人もまばらなラーメン屋  

少し狭いテーブルの向こうに 
きゅっ と閉じた唇が 
うれしそうな音をたて 
幾すじもの麺をすいこむにつれ 
僕のこころもすいこまれそう 

 ....
毎日同じ時間 ともに過ごしてきたけど
離ればなれに なっちゃうんだね

いつまでも みんなと 騒いでいたいけど
そういうわけに いかないね

 ....
今日は夕焼け空だった
だけど今日は相変わらずどこへも入り込めなかったので
迷っているうちに一日が閉じた
そして空欄の日記が増える
今日も何もない一日だった

なあ、嘲うなよ電気
そりゃ確 ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
裸足になって詩を読もう- ぽえむ君自由詩10*07-5-22
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蒼月- 北大路京 ...自由詩13*07-5-22
光まとい- 石瀬琳々自由詩17*07-5-22
声色- 信天翁自由詩507-5-22
ブルー・ノート- 佐野権太自由詩17*07-5-22
片鱗- アハウ自由詩807-5-22
新たまねぎ- 佐野権太自由詩16*07-5-22
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アメアガリ- チグトセ自由詩9*07-5-21
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