いちご
唐草フウ

イチゴの詰まった胸に
あこがれてしまった
しゅんかんは、あの時の少女だった

いちご、買おうか。
好きでしょう
食べない?

ぼおっとしていたら
背中に今年はじめての
ひだまり

苦しむ母にとって
わたしのさする 手は
ひだまりにすこしでも
なっていただろうか

なみだはしょっぱいけど
なかの感情は
いちごのように
ミルクにひたしてつぶしたときの
じんわり
はりつめてた胸のミルク
すこし、くずれる



甘いひだまりになりたくて



いちご、
食べたい、て
言ってもいいかな




自由詩 いちご Copyright 唐草フウ 2008-01-05 13:06:07
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