あなたは色を嫌い
何色にも染まらず
透明な輝き
風の様に駆け抜けて
人の心を色づける
あなたは忘れ得ぬ
人に心を囚われて
永遠に輝き
雨にな ....
ぼんやりとした夏の中で
ため息をつく
空気の動きは何も見えず
目の前にあるものが
ゆらゆらと揺れていて
今はただそこに
乾いた土が滲んでいる
見上げれば
青い空があるようだが
その色 ....
幸せが溢れて零れていく
でも拭かなくていいの
きっと蒸発したら
また幸せな空間にしてくれるから
目が覚めたら、いつも通りの真っ白な天井。
うんっと伸びをして、立ち上がる。
顔を洗って、朝ごはんを作ったら、新聞を取りに行こうかな。
ゆっくりゆっくり歯を磨いて、少しずつ少しずつ目を覚ませば ....
人を殺そうと思いました
私はまだとても幼いので
私が人を殺せば
とても大きなニュースになるでしょう
私は殺すための人のリストを作りました
私の周りにはいい人ばかりでしたので
....
抑えがきかない無力感
自己嫌悪
何がそうさせているのか
わからない
自己分析してるけど
鬱とかでもないんだけど
なんだか世間の蚊帳の外って感覚
この身から離れ ....
涙と笑顔が
ケンカした。
お互い
意地っ張りなのは知っているから
涙が一つ提案をした。
「せ〜の。で一緒に謝ろうと。」
それを聞いた笑顔はコクリと頷き
涙の合 ....
詩 って なんだろうね?
君がぼくに訊ねる
ぼくは 脱いだばかりの
クツ下のにおいを無心に嗅いでいて
君の問いに答えられない
君の目とぼくの目とが ゆっくり重なる
たとえば 早朝の ....
はるのひなたのタンポポみたいに
ぱっとわらったキミのもとには
しあわせはこぶ きいろいチョウチョが
ひらひらと ひらひらと
....
白にだって
暗い部分はあり
黒にだって
明るい部分もある
規格化された文字にだって
心があり
心が豊かな人にだって
画一もある
すべてのものは
動き
動き続け
変化し
....
1
春一番がやってきても
私は寒さで震えてる
桜の花が咲いたけど
やっぱり吹雪が吹き荒れる
土筆が顔を出したけど
蕗の薹すら眠ってる
つばめが海を越えたけど
未だ雁が ....
暗闇に
散りばめられた
光のかけら
伸ばした
指先に
静かにとまる
蛍のように
繰り返す
永遠の明滅
ただの憧れだけだったなら どんなに楽だろう
数歩先を歩く後ろ姿 顔なんか見えなくたって
笑っているのがわかる 距離
目分量で注いだ優しさ 芽吹く日が来るのはわかっていた
君の心と 僕の心を ....
沼に霧 立ち込める
そのように
寂しげな 繁華街の一角は
その 二階まで湿った汚泥
感情のむせび泣く 湿潤に覆われ
時は初夏
汚泥の沼に白蓮
救世の観音
その華に座す
....
「もういいかい。」
「まあだだよ。」
少しずつ小さくなる声と
少しずつ変わる風向きと
押しつぶされそうな恐怖。
全てが消える、その一瞬まで、
「まあだだよ。」
今日の風は西から湿り気と
憂鬱の温度を運んで
まだ頑ななガクアジサイの毬に
青、を少しずつ与える
日増しに色濃いぼんぼりを灯して
夏空の予感を語るのは
滲む青と翠と
傘の冷た ....
まけるもんかと
うたってやるんだ。
まけないで
まけるもんかと
うたってやるんだ。
せかいじゅうにとどくくらい
おおきなこえで
うたうんだ。
かってないからって
まけた ....
ハリエニシダ
遠しといえど難からず
近頃の人間は半袖というものを着ない
だから腕に掻き傷のひとつもないのだと
おじさんは言う
茂みを抜けた岬の荒れ地は
見通しはいいけれど
とお ....
両手に抱えられるだけ
かなしみを抱えて
捨てに行く
穴を掘って
花壇の真ん中辺りに
ここなら寂しくないでしょうと
ささやきかけて
そうしたら
....
君の声は依存性が強い なかなか電話を切れない
長い時間 話を聞きたい わたしから電話を切れない
会いたい 逢いたい 合いたい
アイタイ アイタイ アイタイ
あいたい あいたい ....
あんたが生きたかった毎日を
死にたい死にたい言うて生きてる人もいて
そんな人と命の交換ができたら
どんなにええんやろうと思うよ
うちが生きることしかできひんなったんは
あんたが ....
いきおいよく少年が飛び込んだ
水しぶきキラキラ
太陽の光に照らされた、色とりどりの宝石は
産み出されては、一瞬で消え
産み出されては、一瞬で消え
やがて人々がいなくなると、水はそっと眠り ....
集めなさい
欲しいもの全部
誰がどう言おうと
感じなさい
あなた自身の感性で
誰の言葉も聞かなくていい
壊しなさい
目前の限界全部
誰が止めようと
教えなさいあなたの輝き ....
雨の日は泣こう
晴れの日は笑おう
雷の日は怒ろう
曇りの日はため息
シャボン玉吹いて
ロウセキで絵を描いて
野球して
三振して
ウグイを釣って
猫に食べられ
クーラーの下
....
乾いた土だらけの
広大な畑の中で
手を振る人がいる
呼ばれている人は
ずっと遥か先なのに
動きに反応して
手を振りかえしている
互いがこんなに離れても
どうしてわかるのだろう
ビ ....
夕方のあと現れた群青に
三郎はじぶんのからだじゅうの
すべての毛穴が開ききってゆくような感覚をおぼえた
そして
宇宙にひとり
ぽつねんと浮かんでいるような気になった
....
五月のかぜを渡るとき
遠いひかりは
よみがえる
あおたちの名の
車輪のなかで
一斉に
いま
みどりはかえる
日にかわる
かじかむばかりの
指だったのに
いつ ....
明るくまっすぐ楽しそうに咲いているタンポポが
きみにそっくりだったので
会いたく会いたくなりました
鏡は
写真のようなものだ
あとに見れない
リアルタイムにしか見れない
写真のようなものだ
この世は光で出来ている
いや、ぼくらが目にするものは
すべて、光 ....
いつの間に決められたスタートラインに立ち
前を行く人々をぼんやり眺めてみる
たぶん彼らが羨ましかった
自分だけが
取り残されたような気がして
想いだけが
後から後から降りそそい ....
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