クライヨル
あやまりたい
星空も曇る
抱きしめられる
ダカレテイル
きみの影
ほぼ最悪の未来のように
きみの頬
ただ最愛の肉片のように
ク ....
070530
イルカの肉を食用にして良いか
そんなことを言われても、
答えに窮す。
(イナゴは食べたことがあるけれど
(ゴキブリは見るのも嫌 ....
{引用=
いいつたえられているむかし話がある
むかしむかしあるところに
氷でつくられたある高い塔のてっぺんに
それはそれはうつくしい緑の袖のお姫さまが閉じこめられておりました
}
「ロ ....
きょう、美代子ちゃんと神社で遊んだ
美代子ちゃんに
「桃子ちゃんの持っている宝石を見せて」
と、いわれた
宝石のこと、ずっと内緒にしてたけど
キティちゃんのポーチを持ち始めたから、ばれちゃっ ....
たりないの
たりないのよ
ジグゾーパズルのどまんなか
ピースがひとつ
たりないの
とおい
とおい
むかしに
わすれてきてしまったかしら?
....
きみはくれたね
かすれた透明な声
リズムとはちがう音楽
出会った日には
震えたふりをした
こころとはちがう不倫
雨のつぶが
満天の星のよう
なにか始 ....
who
おまえは誰だって問われても
わたしって誰なのかな
今のわたしがわたしなのか
ほんとうのわたしは他にいるのか
自分探しの旅路
だなんて聞き飽きた科白だけど
わたしってやつは
....
掌に溢れる
小さな小さな
名前を持たない海は
誰かが忘れた
いつかの涙
そっと還した砂浜に
魅せた幻想は
いつかの真実
風舞い香る
刹那の宴
海をなくした掌は
冷たさと戯れて
指先を転がしている
....
わたしという
一人の凡夫は
目には見えない
風の絹糸で
見上げた夜空に星々の巡る
あの
銀河のメリーゴーランドと
繋がっている
この歌の横顔にあなたがいなくてよかった
坂の上にぽっかりあいた空は遠くて
青くない方がいい気がした
降ってくる光が指先を透過して
平面なわたしが散らばり始める
透明になれなかった二人 ....
優しい国のふもとでは、
テレビのなかで、パソコンのなかで、
夥しいテントが並べられている。
積み木のような高層ビルの森の透き間を埋めて、
資本家の設計した本土総力戦を生きた、
こころに赤い傷 ....
その日、
ぼくらは冷たかった。
ぼくらはいつも凍えていて、
身を寄せ合って、
暮らしていた。
あたたかくなるように、
少しでもあたたかくなるように、
ぼく ....
悲しいのか何かは知らないがよくわからないものを抱えて
コピー機の上に座ってみた
コピー機はしばらくの間ウィィィンと思案して見せたが
すぐに働き者の知恵を発揮して
ガッガガと印刷をし始めた
や ....
隣で寝ている
君に触ってみる
この頭で考えてるの?
この温かさで
この冷たさで
この柔らかさで
みなもがゆれるので
ぎちぎちと木の船はゆれます
のどかな光景に浮きあがる
つきは 泣いているのか
きもちばかり哀しそうです
とおい、ちかい、とおい
ほうきぼしの
しなる、ながくた ....
あ、あー
本日は晴天なり
未来を励ます晴天なり
朝から鱗雲が光ってら
天高く馬肥ゆる秋
わが家に男子生まれる
あ、あー
本日は晴天なり
未来を励 ....
産まれたのは透明な冬
冥王星のなまえをもらった
彼女は海に飛び込む
後姿は蝶の背骨
白い指で息を止めても
朝はきっと来ない
細い髪がやわらかくゆれる
スローモー ....
この橋の下には
黒い川の流れがあったはずだ
すべてを押し流そうとした
鉛のように重く黒い川の流れが
燈篭流しの燈篭が流されていった
誰かが投げ捨てた麦藁帽子は橋桁で朽ち果て
パンパンに ....
(そっと 音も色も立てずに
ただ流れしたたる透きとおりを
みつめている
ひたされてゆくね
僕たちはどの位
もう走れないのなら
このまま
アイニク、という
....
鮮やかに 雲が
青空から 吊り下げられて
細いナイロン糸が
結び目を のばして
雲は動く
己の腕の寂しさが続くかぎり
雲は行く
己の知らないくにざかい
雲の影が落ちる
....
しずかに秋は
しずかに染みて
紅柄色に染まった桜葉が
夕闇の風に揺れ落ちて
歩む速さで声を聞く
かさこそ、かさこそ、
いつかは土に還ろうと
囁きあって
紫、薄紅、白、青藍
....
疲れたときには
なにをしたらよいのでしょう
だれに聞いても
オレは素直になれないだろう
生きてゆくことの意味を
あたまの中でくるくると考えています
小さな願いご ....
「あたし禁煙することにしたんだ」
そんなこと言ってなかった?
ちょうど去年の今頃 僕の失恋直後に
熱帯魚の水槽みたいな喫茶店の中で
遠くの席で若い男女が ....
水底に 沈んで
息を 潜めている
君を 想って
死ぬのも 悪くない
だけど 僕が望んでいるものは
それじゃないってこと
つないでいた手をはなす
少し舞ったあと 消えた
....
拝啓 十日後のワタクシ様
今日は怒りあり余って
車の鍵を投げつけたところ
見事に壁に刺さりました
さすがにまずいと思いましたが
あれくらいの穴
言わなきゃ誰にもわかりません
....
二人乗りして
どっかいこうよ
秋風を切って
田舎の散歩道を
きっとそのまま
違う世界に行けるかもしれないね
いつのころからか
こころとからだが辛いとき
いろんな病気の真似をするように
なっていた
呼吸が苦しいふりをした
通路でばったり倒れたまま、意識を失ったふりをした
突然、足が動かない ....
明るみが つぶやく
影が出来ていて
潅木に 優しい陽光が
密かに 染み渡って
今日 静かな作業を編む
コスモスを風は包み
清涼な空気は
明るさを溶かし込む
ソーダ水の輝きで ....
旅先の古い駅舎の木椅子に座り
彼はなにかを待っている
別段何があるでもなく
時折若い学生達の賑わいに
花壇の菊の幾輪はゆれ
特別おどろくこともなく
杖の老婆はゆっくり横 ....
みみをすましてごらん
きこえる?
そ の おとは なんでしょう?
うたっても いいよ
たのしめばいい
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