鍵をかけましょう
心の扉に

誰も入って来ないように


ノックしても無駄ですよ
私には届きませんから
無理に開けようとするのも止めて下さい
壊れてしまいますから

誰にも会いた ....
あなたとの 
出会いが 
ぼくの全てを 
変えた 
そこまでは 
言わないけど 
真っ暗な 
ぼくの世界に 
ただ少し 
一筋の 
柔らかく 
優しい  ....
銀色の宇宙船が
うさぎのいる月まで
飛んでいきました
天の川には蟋蟀が
茅葺き屋根の家には
天邪鬼

死んじまえ

うさぎは呼吸困難
耳の奥のキリギリス
大合唱さ
オーケストラ ....
僕の力では
雨を止ませることは
できないけれど
心の雨は
僕の力で晴らすもの
夢を持てば
心に虹が架かる

僕の力では
風を吹かせることは
できないけれど
心の風は
僕の力で流 ....
目の見えない人が歩く 
前にいる友の背中に手をあてて 

目の見える僕も歩く 
いつも前にいる 風の背中 に手をあてて 

そうでもしないと 

ささいなことで気ばかり{ルビ焦=あせ} ....
{ルビ私=わたくし}は一日の終わりに
あるいは毎食後に
または休日の安らぎに、人待ち時に
いつかどこかで、あなたに出会うだろう

砂糖も入れていいよ
ミルクだってお手の物さ
閉じ込められ ....
誤解していた

満たされたはずの 海が
遠くひいていくような
それは

あなたの意味が乾いていく

雑踏の中で
あるいは
読みかけの本 
ぱたんと 閉じて

私の中にある
 ....
目の前に並べられた

あたしと彼の渋い色のマグに

焼酎がなみなみと注がれていて

お酒のあまり強くないあたしは

今日の酒宴の成り行きを

密かに覚悟をする

飲めないくせに ....
こんな自分にも意地があるから
誰から見ても
意味がないことをしていたとしても
それが自分であると信じる限り
誰から見られても
その意地だけは伝えたい

狭い自分がそこにある
小さい自分 ....
ランドセルから鉄屑をまき散らし
小学生たちが歩いていく
賞味期限が切れて
生温くなった答案用紙を
噛み砕きながら
テレビで見るホームレスも
ここにはいない
家がなければ居てはいけない
 ....
一人部屋

並んだワインのボトルを眺めては

まだ来ぬ春にため息をつき

一人寂しく

冷たい寝床につく
あの日
君が来てから
僕はこの街が好きになった

どこよりも好きになった

君がいるからだよ
研ぎ澄ませて ききなさい

青の せせらぎ

青の こきゅう

青の ざわめき

青の 鼓  動


研ぎ澄ませて ききなさい
お昼時しか食べられない
よし牛の牛丼
なんだか
味が変わったような気がする
不思議だよね
東京タワーは郵便ポストより真っ赤だし
飯倉の交差点には
いつも機動隊の車両がとまっている
交差 ....
もう使われなくなった焼却炉
何もかもを焼き尽くす炎のあとを
静かに埋め尽くす緑


君は 泣いて




戸を閉めて
二人はもう一度夜を創造する
血 を ながして




ひ か り
二人が生んだ夜を
野蛮な 夜を 漂白する  ....
裸視じゃないから、

って卑屈になるのもわかるけど。

綺麗な空には、

間違いないよ。
幸せだけの人生なんて

     つまんない

苦しみあるから

     幸せはより際立ち

     本当の愛や

     本当の優しさを

     得ることができる
 ....
「進め」
そう言われると逆に尻込みしてしまう
「進んでもいい」
そう言われた方が気持ちが楽になる

「勝て」
そう言われると逆に力んでしまう
「負けてもいい」
そう言われた方が力が発揮 ....
猫が叫ぶ
真夜中 鬼が通る頃
赤いお月様見て叫ぶ

”明日は飯が食えるだろうか”

猫が呟く
真夜中 人が消える頃
青いお月様見て呟く

”今日は飯が食えたから
   とてもいい ....
東京と東京のあいだは
やはり
びっしり東京だった
銀色のパチンコ玉で{ルビ犇=ひしめ}いていて
覗き込めば
ひとつ、ひとつ
{ルビ歪=ゆが}んだ顔を映す

冷たい光の反射に
じっと身 ....
{引用=
音もなくオレンジ色に燃える雲

だれかぼくに
手紙をください}
檻の中には
消しゴムがひとつあった
動かなかった
夜行性
と書かれていた
夜まで待ちたい
君は言ったけれど
その前に
閉園時間になってしまった
帰り道、赤信号で止まった
右左よ ....
冬の北海道は寒い・・
君の手は温かいよ・

「「あ、雪」」
って言おうとした

『あ』


口の中に雪


数えきれないほどの

全国に少しずつ降る


その一 ....
もふもふ もふもふ もふもふ

ふわふわ ふわふわ ふわふわ

ころころ ころころ ころころ


   ねぇ〜 シロ〜


 今日は何して遊ぼっか?
今日を 眠る
凍えた 冬枯れ
落とした 夏の日々

ゴツゴツ か細い枝

そして 冬を空想の豊饒で眠る
微動だにしない 

脳神経のフラクタル 木々の骨
ポーズを決めたら 風に答え ....
こころをとうめいにすかして
ちいさなナイフをつきたてて
雪の結晶を食むようにして
くちづけようか

ここはとてもさむくていいところだね
きみの睫毛も凍っていて 
とても可愛らしい

 ....
アタシとあなたが
まるで夫婦のように呼応するから
嫉妬した太陽が
あなたを真っ黒に
焼け焦がした

黒い月

夜空に染まって
見えなくなる

愛しいあなたと
 ....
二百年後のページ
アルミニウムの鈍い光
目が焼ける
エントランスに自生する
ゼラニウムを空に帰そうと
老婆達がダンス
吹き抜けの三階から
あなたが呼んでいる

誰もが黙っていられない ....
僕と同じ温度を保って
こぎ続けられた自転車が
雨を避けておさまってる

一匹の虫がサドルから落ちた
葉っぱしか食べられない虫
それ以外に見当がつかない

貼紙に書かれた
「駐輪場 ....
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