太陽が昇り始め
朝がきた
キミとの
最後の夜が
終わった
寝不足の瞼に
氷を押し当てて
苦いタブレットを噛み砕く
明日から
どう生きようか
つまりは
キミのいない ....
学生を叱るというのは
当世流行らない
人気商売
客商売ですから
それでも時に教壇で
膝が震える教壇で
こんなに居心地の良い場所で
僕に逆らっても そして
僕に対してさえも
....
眠れない雨の日の夜は いつも思い出すあの日
あの夜も 嫌いな雨音と雷鳴に震えて泣いていたんだ
鳴り響く雷が怖くて 一人部屋で泣いていたよ
雨音が足音のように ひたひたと忍び寄ってきた ....
未だ幽かに蒼い山の向こう
嵐の後の風が吹く
気だるい身体がバスタオルを引きずって
一つの光に吸い寄せられる
あれは星なのか
いや、人々の営みだ
あれは星なのか
そう、淡く ....
白球が
バットをかすめると
息の仕方を忘れる
真空状態の後
こみあげてくるものが
目に見えない
傷に滲む
涙は血のように熱く
まだ若い
この僕を表すなんて
そんな物好きな奴らはいない
理由とか証明とか真実とか
そんな答えを求めた覚えはない
雨降り喜ぶのは
カエルとカタツムリと紫陽花位か
大概は夢の中 ....
明日が来るとみんなが楽しそう
新しい昨日を見付けて思い思いに名前をつける
眠らない人たちはそれを遠くから眺め
捨てられた言葉たちを静かに記録していく
森の中に埋め込まれた陽の光が
朝の影に隠 ....
君と手を繋いで、公園を散歩しました。
はしゃぐ子供を見て、心にもない言葉を並べました。
君はニッコリと笑いました。
優しくキスをしてくれました。
ここまで全部夢でした。
次はいつ会える ....
ホームの向こうに
鮮やかな花が咲いている
緑のなかに
ひとつだけ輝いて見える赤い花
風と戯れ揺れる姿は
まるで手招きしているようだ
しかし
ここは隔てられている
それでもあなたは誘 ....
久しぶりに空を見上げる余裕があった。
鈍い痛みを、ありのままに感じた。
綺麗過ぎた。
摩り減って
やっとの思いで歩く。
二十三時前
まだスーパーが開いていて、
明日のお味噌汁の具材を買った。
住み慣れたこの街も
色んな思いで生きた。
この ....
ほんとに好きなのは
あなたじゃない
名前も
住んでる所も
連絡先も
中身も解らない
あの人が好き
100回魔法が
使えるようになったなら
僕はそのうち何回を
自分の為に使うだろう
自分を嫌っているようで愛している僕は
たくさんたくさん、使うだろうね
....
毎晩なかなか寝つけないオレは
こっそり夜中に起きて
傍らで寝息をたてている
オマエの白い背中に口づける
そうしてチャックをあけたなら
幾重にも重なったページをめくるように
そっ ....
成年したてのきみは、
やっぱり煙草をすわなかった、
そのおおきなての、
骨のめだつ指のフォルムに、
{引用=白煙}
似合うとおもうんだけれどな、
{引用=で}
と ....
外の空気は不味かった。
どうしてこんなもんを吸ってるのか、と。
僕は息を止めた。
生ぬるい風が、全身を包む。
空気が、僕の中に入りたがってた。
何か負けたくなくて。我慢し ....
まるで
造花みたい、って
でも
こっちが本物で
香りだってするし
でも
偽物みたいに
綺麗で
どっちなのか
わからなくなるよ
クモの巣に抱かれた雨粒が
かみさまの吐息に焼かれ
人知れず光を集めては
底なしの池に飛び込むのを見ていた
母さんは居なくなって
波紋すら、
できなくて
何処で見失ったのか
命の終着 ....
カリッて
あたしの殻を
割って
中から
とろんって
あたしが
溢れ出すから
親愛なる午後
ふぅっとため息をついた午後のダージリン
一滴の琥珀色をした涙が落ちてさざめくように金色スプラッシュ
真夜中の電話
名前も知らない誰かの声に懐かしさを重ねて灯す ....
叫び出そうよ 暗い暗い午前4時
眠れぬ夜は まだ続く見込み
お似合い黒の花広げ
懐かしく新しい傷を背負う
谷から這い上がった後に
さらに深みにこける
雪でできた砂時計は
落ち切る ....
いつも空に広げて歩いていく
僕は歩いていくということを生きていこう
この胸にあらゆる悲しみをそうすれば
胸に消えていくものたちがのどかな世界をいつも
音もなく広がっている
僕にはその ....
無垢な便箋を目の前にすると、ドキドキとワクワクが駆け巡って、筆がとんと進まない。
いっそとそれを一頻り堪能していたら、ふと急かされている気がして、目線を少しばかり窓の外に逃がしてみた。
い ....
引き吊ってきた 僕
引き笑いの 君
引き合いすぎて ちぎれるね
押して押して付き合った僕ら
今度は引っ張ってみよう離れるほどに
怖くなんかない
君の隣にいる ....
まことの自分である時は
背後に透きとおる
あのまなざしが
黙って微笑を浮かべます
まことの自分である時は
色褪せていた日常に
肩を並べた花々が
次々口を開いてゆきます
....
{引用=ねえ、
大丈夫じゃない
君は今、
どうしてる?
*
神様なんて
便利なものだ
好きな時に
利用すればいい
無料でレンタル
但し
使用後には
対価 ....
否定も肯定も続きやしない。
堕落は肯定か、どれだけ生を受け止められると言うんだろ。
堕落をしている。
店で一番のコーヒーを飲んでる。
幸せを知らなければ不幸も知らない。道化もう ....
木漏れ日でさえ怪しい
都市公園の上昇気流
ふとした事で命までこぼれ落ちそうな
緑色の揺らぎに憩う
休日の人
光はまっすぐ反射を繰り返し
曲線を描く
もうちょっと明日から僕は
ちゃんと生 ....
夕暮れ、無邪気に手を振る。
それが、最後を教えてくれた。
そんな記憶。
僕は、誰ともサヨナラなんてしたくなかった。
みんな好きだよ。
だいすきだよ。
サヨナラの ....
ただ、じゃあね って言って出ていった
もう分かっていた
でも、ずっと この部屋に座り待っていた
時間の意味を無意味にして
孤独と虚無が嫌だった
だから、ずっと この部屋で ....
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