もっと空は青かった と
つぶやいた君の横顔
遠くを見つめる瞳には
何がうつるの?
君の この先の 未来に
僕がいないことは 明らかで
でも
繋いだ手は ....
白いワンピースの裾を翻して少女は丘を跳ねる
〜ヒラヒラヒラ
アメリカンジャスミンの木陰まで
〜ヒラヒラヒラ
甘い香にウットリと眠る
〜サワサワサワ
....
未 知
寝不足の頭
不足感だけが
続いているように思え
動かない空を
動かない心が見つめた
動かない心を
動かない心が見つめた
....
卵の独特な食べ心地は、あまり好きじゃない。
だって、あれに似てるから。
飲んだことなんてないよ?
飲みたくなんかないし。出来れば触りたくもない。
だから、その卵には火を通してく ....
彼女の寄越す手紙には
決まって
花びらが添えられていた
『書簡の柩』
それは時に
桔梗であり
朝顔であり
胡蝶蘭であり
種類は定まらず
時には花びらだけでは
何の花か解 ....
庭に日の差す縁側で
かげろうにゆらりと手をかざす
つかめないな
銀のコップが透き通って
細く光る指先の丸み
着られなかった
紺の制服をまとって
うっすらとたなびくおまえ
好きだ ....
あなたに会えるのは
毎週水曜日だけでした
毎週水曜日になると胸を踊らせて
少しでもあなたとしゃべれますようにと
全力疾走で廊下を走って
あなたの待つ図書室へと向かっていました
....
ピストルは、ひとりでに人を殺したりしないのに
エンピツでだって人を殺せるのに
あんたは、形ばかりに気にして
人間の狂気には興味が無いのね
薄汚れた愛情から逃げ回り
こぎれ ....
光っている、その表面を、触れようとして、手を伸ばしてみても、
それは、無色透明な、光のようなもの。
知っているよ、と、伸ばした手をそのままに、
ごまかすようにして、手の平を、開いたり閉じたり ....
花、ひとよ
恋しい人よ
ぼんぼりが
誘い呼んだ
はなまちの
格子ひきて
千夜一夜と
輪廻がなぜ
繰り返される花の名なのかと思っていたけど
リインカーネーション
あれはピンク
血の通う柔らかな肉の色
母の日のカーネーションは
体をくれたことへの
ごくごくプライベートな謝肉 ....
この魂桜花に捕られ何にせん
風吹いて桜咲くも良し散るも良し
若者よ真の思想の明快さ
電車に乗って行く。
本を書くといろいろな人と出会うことができる。
本屋で僕の書いた本を売りたい。
音楽を聴くといろいろなことができる。
音楽を作るといろいろなことができる。
音楽を聴くと小説 ....
一里塚 風の中
城への路も野に埋もれ
春も過ぎ 秋も過ぎ
季節も朧な筺の中
宵闇の紐ほどけ
人は流れて散り散りに
窓の下引きずられ
寒さの庭に花もなく
枝のない木を眺め
蝉は ....
つつましやかな紫煙の残り香が
わたくしの肩の辺りをただよって
広いような
また深いような
みずうみの表面へと消え
それはやがて
春と同化していくのでありました
からすの兄弟を乗せた小 ....
ネガティブキーワードしか頭を駆け巡らない。
ネガティブな内容では、連鎖して人に伝わってしまう。
人は良くない出来事の方が記憶に残るから、だと思う。
負の連鎖はどんどんと大きくなって、す ....
闘う気がしない
打たれて
打たれて
這いつくばって
ドロ舐めて
苦くて
しょっぱくて
それでも
これでいいのかと
どこからか聞こえる
負けっぱなしじゃ
終われねえ
終わ ....
この世界で呼吸することを
肺が拒絶してるらしい
それならばいっそらくにしてやろうと
息を止めてみたけど
とめてみたら
心が 生 を欲してた
あたしはどうやら
....
頭で気付く、よりも前から
体は分かっていた
の、かもしれない
朧気[オボロゲ]に陰っていく
あなたの背中は小さく
しがらみの中、駆け回る
私の足は
不器用な足 ....
例えばこの手の中に拳銃があるとする
リボルバーの中には1発の弾丸が込められているとする
そうしたらその拳銃を
一体何に突きつけたいのだろう
前から一撃が欲しかった
総ての苛々と ....
白くてまるい
春の光の中で
やさしく
若葉をゆらす
風が見える
ひとしきり
雨の後の
青空を
見上げると
春は
ミもココロも
軽くなる季節なのに
青過ぎる空が
哀しいキモ ....
春の宵紫煙くゆらせ月見酒
闘いは、もう、既に、君が、あの日の、麻酔を、かけられた、時から
始まっていた。
鳴る度に
トクン
“1件”の文字に
トクン トクン
ボタンを押す指さえも
トクン
トクン
トクン
つまらない着信に
静寂が籠もる
見上げた空に感動を覚えて
マナーに切り替えた
振動に少しビックリし ....
夢を見る
なくなってしまった花園が
満開の花たちであふれているのを
今年の春も暖かい
鳥たちも歌っている
真っ白なドレスを着た少女が
花びらを一つ口に咥えて微笑む
噴水の近くに小 ....
顔のぼやけた数人を認めないことで
自分の価値をあげようとしてる
仮面ばかりが豪奢になったこの星で
どうして素顔を人に受け入れてもらえるなんて
思うの。
君がつむいだ言葉と嘘 ....
人は道を歩みながら
その道を選んでいく
人は道を歩みながら
その道を固めていく
人は道を歩みながら
その道を狭めていく
人は道を歩みながら
その道の果てを臨む
海は
夜
波打ち際の湿った海岸線をゆっくり
舐めるように人類に拝聴できない声で
泣いているのだという
壁の向こうから聞こえる
小さな隙間風の音も
向こうで誰か ....
世界が輝いて見えた頃
きらきらひかる理想を描いた
それが使命であるかのように
そのすべてを捨ててしまった今はもう
定型でしか夢見ることが許されないの
現実の中で やっと見つけたものだって ....
わからない。
どの道を進めばわからない。
どれが正解?
どれも不正解?
ずっとずっと道を選択ミスしてきていると思ウ。
それはこれから先もずっと続くだろう。
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