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(次の詩は人工河川から拾いました)
柳が揺れている川辺があるでしょう
昔よくあの川に
なんでもかんでも投げ込むひとがいて
お父さん
仕事終わったらすぐ 番をしていた
おば ....
生まれときから楽しいことをめいっぱい求めた
テレビゲームは非生産的な気がして仕方ないから
(いまテレビゲームへの疑念は
詩に向けられている)
八千円のアコースティック・ギターを質屋で買った ....
しまわれたミシンのように寝た夜
確かにじわり夏が
やってきて
背中は
しずかに暖かい
窓から伸びて廊下まで臨む
虹には
家族誰ひとりだって気づきはしない
だから明日の
朝食の ....
不純物はすべて取り除いて
何度も蒸留した
わたしがいます
つめたい
澄んでいる
淀み
夜のそらそのまま
映しこんでいる
潜りこんできている
そんな部屋だよ わたしの底流
....
なんて不思議な秋
朱色のなか抵抗する青
故里は
いつでも果実です
じゅわりと沁みる
街よ、柊
もう何ひとつ
見たくはない。
心棒は微妙に曲がり
均等を保てない
せつなや肩
....
夜行性の言葉が羽ばたいていた
子どもだけがそれをじっとみていた
凍えた空に花が貼りついた
月は存在が伝言だった
震えた縫い針の鉄橋が
銀河のデゴイチの受け入れを許可した
暖かい ....