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帰り道でも
     ない道を

通ってアパートに辿り着くと、飼い主のない
猫に好かれて。君の声も、君の顔も思い出せ
ないのに、君の匂いなんて思い出したはずも
ない、あの夜に似てい ....
僕らの明日はどっかにつながってるんだ
さよならなんて言うもんか って
鳴きつづけてぱたりと絵本が倒れるように
 
 
 
さよならとくじらが言った(ように見えた)
さよならと機関車も ....
 
ひとりで飲み屋に入る今日の幸せが
奴さんだったりトマトさんだったり
糠漬け様だったり
 
  
 
ラビのパンの話を覚えている
僕もポケットに
ときどきにぎっている気持ちがある ....
微分したキャンディーは溶けて
積分した気持ちは夕焼けに
またひとりの友が溶けてなくなった夜に
 
 
 
泣き屋はパンを返してくれた
そのパンは固くなってしまって
食べるには自分の ....
 
そんなことありえないって言いながら
しゃがんで花火をするローライズの腰から
見えちゃってる果汁100%
 
 
 
東京にもこんなに静かな夜の場所があったの
という思いが油っぽい湯 ....
まさるの家で山羊汁があると聞いて出かけた
子供のうちは山羊の脂に中るということで
その場に呼ばれることはない
 
 

その時計の狂っていることを祈りながら
向かいの能登屋の蒸し器か ....
不器用に生きている君の笑顔が好きでたま
らない僕は、なおのこと不器用なんだろう。
そんな日々で幸せを数えてゆきたい。
 
 
 
さあおいで
僕はいつでも心のこのへんのとこ
開けて ....
明けて静かな正月
少し笑顔の戻ってきた母の顔を見て
また あの青空を思いだしてしまい



それから
僕らのパイロット・プラントを吹き抜ける風は
いつでも同じ音になった
 ....
魚屋の前ではきっと
夕焼けが足りないと 
うつ向いてしまうのだろう



戻って来た理由もどうでもいいので
僕も
ほんとにくさいと笑って食べた



世界の全てが ....
  


あの日の雨は
もう降らないのかもしれない
もう降っているのかもしれない



明日
海を見にいこうと思う
海を、見にいこうと思う



辞書の文字が夕焼けに溶け ....
おっちゃんが思春期の頃、ポエム書き始めた。その頃インターネットなんてなかったんで、これ、どうすんのってなところよね。

友達にも家族にも見せられないものよ。
卒業文集とかあったけど、本気のポ ....
からっぽの手紙が積まれてゆく
借りてきた言葉ならまだしも

狩られているものは人の心じゃないのか
彼との間さえも誤魔化し
軽んずるためだけの言葉が連なる

綺麗なつもりでいて
嫌いとい ....
新しい病院へ向かう車の後部座席で寝転がっ
て、窓の向こうを見ていた。お泊りはもうい
やなんだけど、もう、指を銜えるほどちっち
ゃい子供でもない。やがてドアが開き、傘を
さしながら「ゴメン」と言 ....
   


土の中の箱の中に
しまい込められた
あの頃の未来の絵は
もうとっくに
古くさい世界で
  
そう
あなたはとっくに
幸せになってるはずだ

 

風の知らせで ....
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