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人波に飲まれたら、人塵に流れ着く

首都東京
その四文字に魅入られて最寄りの駅からJR線の電車に乗った

地方に産まれて、地方に育ち、最終学歴は地方だった

卒業すると地元に居場所を失っ　.... 生活苦にはお金がいちばんにきく注射針
日々の生活からお金がなくなったら
命が潤滑に回らなくなる

夫婦は無理して家を買ってしまった
引き換えに
住宅ローンが重く重くのしかかってきた

　.... 不老の薬
不死の薬
が
もし開発されてしまったら

それ以外の薬はきっと売れなくなるだろう

病院は閉鎖されて
斎場も葬儀屋も墓地もこの世界から消えてなくなるに違いない

そうなる　.... 蝶が一匹蜘蛛の巣に引っ掛かって動けなくなっていた
飛んで巣にいる蝶って訳か

その姿が何とも哀れで、どうにかしてやりたくなった
しかし
既に死んでいる様子だ
どうせ死んでいるのなら
救っ　.... 幸福を満載に積んだトラックも
ガタガタの悪路を走っていたら
荷台から落ちるよ
幸福は縛り付けておけないからさ

人は誰でもするよね

誰かと自分を比較したら
自分は幸せだって
でも
　.... 天気予報の外れた日は
良くてもわるくても
一度は恨めしげに
空を仰ぎ見てしまう

人の都合と心の空模様は
予測が付かない

時には
期待していた雨を裏切られたり
晴れた空に
胸の　.... 水に浮かぶから舟なのさ

砂に打ち上げられて
歳月に干からびてしまったら
死骸の類いになっちまうだろ

水に泳ぐから魚なのさ

網に引っかけられて
市場で売られたら
人の胃液で溶か　.... 今からおよそ千年前の一夜
俺は童貞を喪った

男にも純潔はあるんだ
女性だけのものではない

男だって
一途に思う人の為に
男の操を守るのは
称賛されなくてはならない

ただその　.... 耳を塞いで
音楽を聴いている

心をいっぱいに開かないと
聞こえてこないメロディ

やさしさ
とか
愛しさ
とか
切なさ
とか
刹那さとかが
入り交じって
この胸の奥底から　.... 何ら事前の相談もなく、いきなり現れて解雇通知を渡された。
お前はもう要らないお払い箱だと言うわけだ。
定年延長も再雇用も
しないという訳だ。
年寄りに高い金払うなら、若い人材を安く使いたいと言　.... づきづきと心が痛んでいました
正体はぺらぺらの心なのに

その時僕は十四歳
正男君も同い年でした

僕が正男君に近づいて仲良くなろうとした本当の理由は
三歳年上のお姉さんがいたからです
　.... 日が傾き日が落ちるまでの間の時間帯が好きだったよ

中学の頃さ
家から学校までは十キロ近くあって
毎日自転車で通学した
きつかったな
ほとんどが急な坂道で上ったり下りたりした
冬場は体が　.... 恐竜の時代に生まれて
恐竜にはなれなかった

人間の時代に生まれて
ヒトに選ばれて産まれたんだが

次の時代は
巨大な隕石になって
この地球に衝突したい

そして次の時代は
地中　.... 口を裂かれても言えない事はある
もし
口が裂けたら言える筈はないのだが

時間はさかのぼる
空間は移動した

時代は戦争に飲み込まれていた
侵略と略奪
無慈悲な殺戮と暴力

殺さ　.... 川は切り立った山肌に沿って流れていた。
夏になると近隣の子供らが集まって水遊びした。炎天の空の下。子供らの歓声が山あいにこだまする。

山肌から突き出た岩の周りはかなり深くて、自然とその辺りが子　.... 空は一面しかない
大地も一面しかない

あり得ない世界には
空が何面もある
大地も何面もある

私は
真面目に詩を書き上げるつもりなどない
真面目に詩を書き上げる才はないのだ

　.... このさびしさは私だけのもの
私だけのさびしさに色をつけられはしないさ


人も集まれば塵になるらしい
人も流れて波になるみたいに

満員の電車には乗りたくないけど
乗らなければならない　.... 空をズタズタに切り裂いてしまいたい
真っ青な空を
空をズタズタに切り裂いてしまえば
細かくちきれて
落ちてくるのか

絶望に歪んだ心には
それはふさわしい景色
ナイフより尖ってしまった　.... 数える羊はいなくなってしまった
眠れない夜は　眠れないままに
するといつの間にか
読み取れない地図が心に忍び込んでいた

さびしさを塗る潰す色は静寂の絵の具箱の中にある
かもしれなかったが　.... 遠くで雷が鳴っていた
空にはいちめん暗雲が垂れ込めて
もうじき降ってくるに違いなかった

私は乳呑み子
母の背中におんぶされてすやすやと眠っていた　
のに
遠雷に目を覚まされ火を浴びたよ　.... 胸に抱えたコンプレックス
足元から立ち上る不安と苛立ち

自分が壊れそうになって
産んでくれた人に暴言を吐いた
誰にでもある反抗期だったからな

でも
父親には
怖くて従うしかなかっ　....

由木名緒美さんのこたきひろしさんおすすめリスト（21）
タイトル	投稿者	カテゴリ	Point	日付
喪失	- こたきひ ...	自由詩	4	20-9-26
日々の生活には	- こたきひ ...	自由詩	9	20-7-18
作用と副作用	- こたきひ ...	自由詩	3	20-1-23
どうせいつかは誰だって死ぬんだ	- こたきひ ...	自由詩	2	20-1-7
幸福を満載に積んだトラック	- こたきひ ...	自由詩	9	19-12-24
天気予報の外れた日は	- こたきひ ...	自由詩	3	19-12-13
水に浮かぶから舟なのさ	- こたきひ ...	自由詩	3	19-11-24
今からおよそ千年前に	- こたきひ ...	自由詩	3	19-9-11
耳を塞いで	- こたきひ ...	自由詩	6	19-9-4
失業者になってしまった	- こたきひ ...	自由詩	6	19-7-13
づきづきと心が痛んで	- こたきひ ...	自由詩	5	19-6-1
冬がくる前に	- こたきひ ...	自由詩	10	19-5-26
時代	- こたきひ ...	自由詩	5	19-5-6
口外しては	- こたきひ ...	自由詩	3	19-4-16
川の底を覗き込む	- こたきひ ...	自由詩	7	18-12-9
あり得ない世界には	- こたきひ ...	自由詩	4	18-11-21
さびしさを	- こたきひ ...	自由詩	1	18-5-27
空を	- こたきひ ...	自由詩	2	18-5-7
眠れない夜に	- こたきひ ...	自由詩	3	18-5-1
遠雷	- こたきひ ...	自由詩	3	18-4-27
未来へ	- こたきひ ...	自由詩	1	17-12-3

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