黒霜
凍月


黒い霜が僕の世界に降りた時
全ての植物は朽ち果てた
死んだ植物に火種が生まれ
草原をじわじわと焼いてゆく
骨が折れるような不協和音
大地に亀裂が走った

黒い霜が僕の世界に降りる時
生命は皆凍えていった
腐り壊死して腐臭が立ち込め
濁った体液で池が出来た
吐き気を催す煙が上る

黒い霜が
僕の心の世界に降る時
渦巻く嫉妬が
血管に流れた

黒い霜が全てを枯らした
黒い霜が僕を覆った





自由詩 黒霜 Copyright 凍月 2014-09-18 22:58:22
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