底無し沼と話して。
りゑ

今日、
赤い髪の似合う底無し沼と
語り合った。
人生観、
転じて、
純文学、
そこから
ナルシシズムまで
コーヒーとガムの好きな底無し沼と
セピア色のカフェで
居心地よさそうな
その人の沼に
時々
引きずられそうになりながら、
話し込んだ。

底無し沼は自分を愛する。
それが故に、向上しようとする。
さて、
似た者同士と思っていた私は
ふっとため息をつく。
私は向上を愛するが、
自分そのものを愛すことは
あまりない。
向上しない自分は
受け入れられないのだ。
しかし、
自己愛→向上と
向上→自己愛では
どうくらべても、
前者に安定感を感じる。

アンティークの引き出しな私には
対処策なんて、
もちろん浮かぶはずもない。
さて、
あなたはどう思う?


散文(批評随筆小説等) 底無し沼と話して。 Copyright りゑ 2004-08-11 10:17:29
notebook Home 戻る