麻生ゆり

時は答えて想いは途切れず
はがれおちてゆく鮮明な影に
立ち止まらないその軌跡に
輝く光が満ちている

真実(ほんとう)はきっと誰の胸にも
止まらない雨が降っている
ほら 君も 皆と 同じ
ひとりきりうなだれているけれど
強くなれるさ

誰より青く 空と同化する
透き通っている心を求めて
身が散っても 仕方ないさ
いつでも風は吹いている

「少女は友の顔に醜い裏切りを見た」
そんな人間なんてもう信じたくはないよ
二度と! 二度と! 二度と!

それでもあなた 信じていたかった
遠く離れていても…
目を閉じて浮かぶ街は何色に
染まっていたのかも 忘れてはいない

愛しい人よ 苦しみの恋よ
なぜその姿は消えることない?
ずっとのびた 道ははるか
あの場所へ運んでくれるだろう
いつか時は答えて想いは途切れず
はがれおちてゆく鮮明な影に
立ち止まらないその軌跡に
輝く光が満ちている


自由詩Copyright 麻生ゆり 2007-05-26 21:31:24
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