八月の暦に耳を押し付ける少年いつしか海原のうへ


生い茂る真緑の原に埋もれゆく廃工場に響け恋歌


遠回りで帰る夜道に横たわる近道えらびし野うさぎの母


飛行機を追うてふもとの村 ....
教会駅に暮らす
おじさんは
だらしがない
よみおえたH本を
ベンチに
ぽんとおいて
葬列に
自慰したり
そうやって
泣いたり
する

またある日

となりの
おんなの子の ....
夜多き午後に生まれて
水に逆らい 森になり
少しだけ埋もれた地の月を見る
暗い光の束を見る
血のにじむ手のひらの先
雲に重なる雲を見る


空が示すものに応えつづけて
ひ ....
いくらだって涼しい
夏の夜に熱をあずけて
じょしゅせきから
あなたのひかるめがねのふちを
みつめる



星は
いつだって
ここにあるよ




はるな湖のりんか ....
僕は一頭のロバ
痩せこけて貧相な一頭のロバだけど
君の重い荷物を背負って
毎日運河沿いの道を
とぼとぼ歩む

僕が何か粗相をしたときは
右手に持ったサボテンで鞭のように
僕を叩いておく ....
R.E.M.のふりだけしてみる。または、θ波を鼠蹊部から発してみる。
悪いのは自分ではないと定義してみる。たとえば「世の中」とか「外人」とか「男」とか「会社」とか「読者」とか。
誰も何も自分に本当 ....
東京のかたすみで齧る
レモンの味は
とてもさびしく
小学生のわたしは
校庭のすみに駆け寄り
朝日に似たものを吐瀉する

(バラのとげはひとつひとつていねいに折ること)

希望の春のノ ....
大回転赤ずきん
このほしのどまんなかで
気が違い
首が吹っ飛んだ事にも気づかず
煙草を吸い続ける

大回転赤ずきん
この国のどまんなかで
気を違え
天皇陛下万歳
経済大国万歳
北 ....
サンディの煙草は誰にも止められない
と、誰もが思っていることを
サンディはなんとなく知っている
黒く長い髪
茶色のひとみ
その他の身体的特徴
にもかかわらず
サンディといえば
 ....
くちびる
ギュッと噛んで
血の味を
たしかめるように
ギュッと噛んで
そして
また
歩き始める
あてのない旅路
テレビ電話というものが発明され、商業的にCMに登場するようになってから久しいですよね。
原理的には簡単なものだと思うし、遠くにいる友達や恋人なんかと顔をつき合わせて話ができます。
「離れて住んでい ....
谷の底に静かな村がある
昼の光が色あせて
働く人たちが 夢もみず
疲労のなかに眠ると
月と星が そこから昇る
鳥の死んだ目
亀の
平べったいの
動かない
体は来ない
のに心に来る
心が立ちすくむ

昔は
いきものが苦手だった
来るものの
怖さを
小さい僕は
よく知っていたのだろう
 ....
タクシーで溺れた
昔はあんなにうまく泳げたのに
手足をばたばたさせても
座席の底のほうに沈んでいくばかりだ
ナイター中継を聴きながら
運転手さんが舌打ちをしている
水の中では舌打ちすらでき ....
夏の日差しだ
これは夏の日差しだ
覚えている よく覚えている

夏の風だ
これは夏の風だ
覚えている よく覚えている

カエルの声と 水田の青々さと

僕の心臓は ....
あなたがひとを殺しても罪になりません


ドクターは宣告した



石ころだらけの世界
まして
モラトリアムの真ん中で
ひとのこころくらい
かんたんに壊れてしまうでしょうに
 ....
我が輩は
理想のオート三輪だと言われ
ずっと
いくさの無い国を走り続けてきたのだが
見通しの悪い
右カーブを回ろうとして
左後車輪がパンクした

ずるずると滑って
道路から脱 ....
母に手を引かれ参りし山道を今は{ルビ我=わ}が引き先登をゆく


痩せこけた黒猫一匹山の中
        {ルビ終=つい}の{ルビ棲家=すみか}の住人となるな


母を呼び父を呼びつつ ....
ふたりで
東京に行こう

約束しあったのに
わたしは
夢の切符を
破ってしまった
紙くず
のように
あなたは
瀕死の笑顔で
わたしを
赦す
だけど
そのとき
わたしは
 ....
何かを守るための理由なんて
きっと邪魔にしかならないって
握りしめた手を離したのです

その手に
どんな理由があったの

その手は
何を守ろうとしたの


風が通りすぎて
あの ....
あのね。
造反議員ということばはなんだかおかしい、と思うのは自分だけ?

決め事に反対するかどうかは個人の判断であって、党に属している以上その決定事項は金科玉条であって邪魔しちゃイヤっていうのは ....
袋の中に
詰まっているのが
何なのか
誰も知らない

先週
新装開店したばかりのコンビニから
スキップしながら
はだかのこどもが
転がり出てくる
あとからあとから
何人も
はだ ....
もうぼくたちはどんなにいのっても
うたがうことをわすれて
どんなにねがっても
こんなにもうすよごれた
にんげんをやめられはしない
もがくほどからむ
いばらにちをながしても
けされそうなき ....
   千の春をおまえに
   父と母の願いどおり
   千の春をもって生まれてきたのか

   よわむしのあなたに ひとつ
   じぶんかってなあなたに ひとつ
   おこりんぼうのあなた ....
薄紫の和紙に 小さなお山のように盛られた氷砂糖を
壊さないように 天辺からそっと摘まんで
可愛らしい唇に つん と付けては
何となく冷たい感触を味わうのよ あの子は。


口溶けは 冷やか ....
http://maps.google.co.jp/

たくさんの方がもう使っていると思うのですが、これは感動ものです。軽いし。
「サテライト」がある地域はさらに素敵。
僕はこれでいくつか詩を書 ....
{引用=2005.08.08未明のチャットのログです。クリの発言だけ書き出し。誤字等訂正。一部修正}
クリ [2:36:16]
昔々 若かった頃 わしと祐二はアパートで猫を飼っておりました
クリ ....
涙がつたっていた
朝のことだ
見ていたのか
夢を

(思い出せない)

遠くから鈴の音
昨晩のことだ
届いたのか
手紙が

(治らない)

涙がつたっていた
朝の風が
 ....
歌詠いの老父。手がない犬を連れ、近眼の男と会う。耳なしホウイチは、ナポレオンと共に、
老父を暗殺しかけたのだ。宗教が正しいと認めるのは、勿論、老父の歌声だ。うごぼけの。
言語などない。老父は、達磨 ....

なにもかもが
羽のようにわかり
涙する
遠くの火が
空を揺らす


ねむりつづける花
ねむりつづける草
不夜を誇るものたちに
とどかない原の火

 ....
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