ぼくたちはもう
損ばかりして生きていこうよ。

二頭のかばが
インダスの河辺に大きくよりそい
美しい夕焼けをみた。

たかる蝿さえ静かになった。
はなれていくひとびとの足も止まった。
 ....
揺れる

ただ君の
それは僕の

ざわついた木々

風に吹かれて言の葉いずこ
塞ぐ唇

君を浮かべる
心の


揺れる


掴む腕
ワールドアパート
酢酸
失われたハサミの片方のもう片方
イチローの背番号51のように
音も無く降る雨の形
ワールドアパート
共通しない扉で
耳を傾けるスパイス・ガール
俺の掌の ....
灰色の 潮風が 腐るので
お花が 死に絶えたあと
ラベル貼りの 嘘つきの
集まりが 車を 燃やし
何故か 俺は 一度 夢を
見た

十五夜に ウサギが
一億匹 神奈川県を
跳んでいる ....
死んで目覚めた人
ふざけてないで
その踊りをおしえてください。
あなたはもう
棒のようになってしまっているけど
その延焼のいろで
正しいのは一体どこですか。
眠りのたびに
目覚めを思っ ....
大地が揺れた あの日
父は安物のタンスの下敷きになった

私は朝7時 いつものように
テレビをつけた
育った街が燃えているのを見た

それから
つながらない電話を
ふるえる手でやっと ....
おはようございます
挨拶ができます
同じように
詩を書く

俺たちには
考えてはいけないことがあって
それは一日に数分やって来る
深い穴に潜りこんで
だらしなく考える
↓↓↓↓↓↓↓↓
つきおとされる ....
髪を洗う

シャンプーで
指にまとわりつく 髪
流せば
すべて抜け落ちて
頭蓋骨が現れる
その感触を
確認しながら
両手に少しあまる
この頭蓋骨の中に
詰まる 私
今日を 明日 ....
日向に 住む 影法師
柔らか 柔らや 穏やかに
けぶる 靄の中で

花が 咲いては 折れ
花の 緑が 生まれては
花の

影が 笑っている
ゆたゆたと 傲慢なまでの
その 姿に
 ....
肺を
丁寧に手のひらにのせて見せたら
真っ黒だね、といってあなたは笑って
そういう汚さを
きっと誰もが持っている
そういう顔をしてくれた

泣きつつある
そういうのはいつもあなたが ....
寒空の下
風に吹かれ
飢えと
渇きと
もう生きていてはいけないと
説得されても
首を垂れ
ぼろぼろの花弁を開き
咲いている
紅い花
もうお仕舞いなんだよ
もう待つ人は来ない
来 ....
鉄柵に囲われた駐車場
夜の水溜まりより黒い わだかまり
うごめい たようだ 眉根しかめ眼を
夜より黒い水溜まり よりもっと
濁りまじる ぬらり 猫背のましら
互い気づかれ アスファル ....
正確な、正確な、階段を
カン、カン、落下、してゆく音で
冬の風が半音上がって
度重なる半音分の痛みが次々に
刺さっては馴染んでゆくこめかみ
更に
視覚
という切れ目へと
 ....
  
                見て    見える
                 ご     わ
                 ら手   をほ
                  ....
「 ツァオベラ  あの  真っ白い世界 」





 わたしはその日も一斤のパンと砂糖水を摂った
 目の前で食卓の隅が何枚もめくれているのを見ながら
 なにかを話そうとすると、その度 ....
真新しく光る記号になりたい、と
ピンクのブーツをぶらぶらさせながら考えた
雨上がりのカップルは
急ぎ足で写し出されているなんて知らない

愛すべき先輩たち、がっかりしてよ
中途半端な振動がぼくを繋いだ ....
海辺で 少年と 会った
少し 会話をした 少年は はにかんだ
笑顔を 浮かべた

遠く かすんだ あの 向こうには・・・
いかずちが 見えるんだよ

少年は すぐに 顔を 曇らせた
嫌 ....
冬の太陽で
酷くなったアスファルトにて
克明に、枯れ切った、細枝
その黒い輪郭がさらに
冬の太陽で静かに激化する


前景に過ぎぬ。
前景に過ぎぬ。
痛み ....
瓶詰めの空気で溺れかけた会話が
ぼくのこれからにとどめをさしても
きみは多分ジーパンに携帯をつっこんで
そのまま
二月の真っ只中に蝉を

ほんとにきらいになる。
そうやって見たこともない ....
隣の部屋で音がする
古い団地ではよくあること
玄関のチャイムが鳴って
顔を出すと泥棒が逃げていく
強盗じゃなくて
良かった
近所のよろず屋がある日突然コンビニに
これもよくある話
角の ....
蔓長い水草の絡まりついた 手を叩き
水をたらふく吸って膨れ上がった 足を踏み鳴らす

「丘の裾野に咲き誇る
 キンポウゲの群生から
 花房一本嘴にくわえ
 夜露の空を飛び渡り
 あなたの ....
さびれた館の馬像の陰から
子供が数人こちらを見ている
塀は陽に照らされ指にやわらかく
その上で子供のひとりが
虫喰いの木洩れ陽を目にあてて笑う



水たまり ....
帰るから
もう帰るから
といいながら
帰らないでいる
ひとりの男
夕陽眺めて


空は大きい
空は小さい
どちらだろう
飛行機がきりとる空
ロッカーから見ている

 ....
ゴミ箱はふたつ 横になっている
ほら そうして寒くなってきた
手も尻で 足の指が離れないまま片方の膝から下が無い
こうして時々積み上げておいた亀裂の前にやって来て
わずらわし ....
星明りを知らない。

月が今も足元や景色を照らしてくれるように、
星明りも言葉だけのものではなかったはずなのだが。


そんなに大昔ではない昔、町でもなければ雨や曇りの日、
ひとは足元も ....
平服でおいでください
そんな文字を見つめながら
思い出すあなたのこと
もう忘れたかなあ
あの日の夜のこと
特別だったのはあの日だけ
でも
たぶんあなたも覚えてるから
呼んでくれたんだね ....
少女は 骨を 折る
少年は 骨を 折り

骨の中には
亡骸がある

折った試しはなく
ゆったりとした 服の中では
骨が 
ざわめく

あの 男
どこに 行ったのだろうか

 ....
しあわせは
しあわせの種の ひとつだけ残して
あとは捨てる 悲しいけど捨てる
そういうところから
生まれる

しあわせは
うれしくて
少し切ない



       Kuri, ....
今夜のピザトーストは
なかなかの出来だったので
また作ると決めた
立ち寄った電気屋で見た大画面
プラズマテレビ47型
くすんでなくてきれいだった
うちのリビングには37型かな
448,0 ....
  昔、あなたに宛てて書いた手紙
  あなたが受け取らなかったので
  まだ手元に残っている


  手渡そうとすると
  あなたは決まって困った顔をしたから
  わたしは何故なのだろう ....
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