聞こえなくなる直前の耳に聞こえる
鈴虫の羽が散らす美しい高音の点線に沿って
無数の枝が折れてゆく、無数の枝が折れてゆき
その微細な山折りと谷折り、その隙間から
水と ....
やがてテントを夢色に染める
オルゴールの{ルビ音=ね}は消えゆき
客席に響く拍手の{ルビ渦=うず}におじぎするピエロ
幕が下りるとくるりと背を向け
舞台袖を降りて入った
楽屋の鏡の前に座り
 ....
ごらん あれは
眠りの間際の窓辺たち
ごらん あれは
烏賊を釣る船の漁り火
人々の暮らしは在り続けていてくれる

汗をにじませながら
涙をうるませながら
人々の暮らしは在り続けていてく ....
鞄を引きずり無人駅の改札を抜ける
そびえる山々には紅葉が色づき始め
頬を流れる風もひんやりと冷たい

反対を押し切って飛び出した二年前
都会の荒波で挫折した娘に
一体何を思っているだろう
 ....
モーニングコール鳴響
寒気頭痛吐気
クーラー室温21℃
胃底重ビジネスホテル
無味乾燥シーツ
記憶リフレイン

 * * * *

昨夜23時
三ノ宮駅改札
摂氏31℃
汗アロ ....
命日
ギラギラリラ赤いヒヨリミゴケの蒸す炭化したブロック塀はガタガタラバタラで
露出した鉄骨に刺さる視線は痛い
敬礼
そこにテラテラ反射するクチバシは逆さ吊りされた雄ヤタガラスの
あんまりな ....
蒼空と云う檻に閉じこめられて居る
手に触れるのは薔薇の棘や蔓草の葉
足下の土はひやりと冷たく
……いつから此処にこうして居るのだろう?



一切の物音がしない透明な檻の中で
 ....
時刻は夕暮れ、そう、日没から最初の星が瞬くまでのひそかな境界の時、
ぼくらがあてもなく通りへとさまよい出るころ、
夕陽の最後の光がひと筋の余韻とともに消えていくその時に、
ぼくらは聴くだろう、そ ....
生まれ ささげ 手わたし 去る
鏡のなかに増えてゆく
誰もいない家並みに
打ち寄せるすべての見えないもの
やわらかく 冷たく
悲しいもの


暗がりに立つ光の線が
自 ....
夕暮れの 微笑 忘恩の 波
私生活の 凶器が 私の
夕暮れの 真似をした
道化の  やはり
洪水の  模倣にも似た

祈りの  最中で
音が 鳴る
墓石に 虫が たかるように
音が  ....
ケーダンレンのオクダをブッ殺せ!
大企業だけボロ儲け
中小下請け奴隷化し
親会社様の言うことだ
いつまでどこにどれだけの
部品を納めに持って来い
必ず来いよさもなけりゃ
二度と取引してや ....
鳥が飛んでいる/秋の日に
鳥は何故に空を飛ぶのだろう/
わたしは呪縛のように生まれ/
そして大地から/
脱することができない/

飛行するものは全てきっと/
優しい何かで作られているに違 ....
石川さんと古島さんのぶんしょうをよませていただいて、いったい いじめとは 日本的なものなのか かんがえた。 わたしが ひとつ おもったのは、苛めとは、集団と 個で、なされるなされているものだということ .... 高校生だった僕は
泣いて
泣いて
チンピラに憧れて
チンピラになりたくて
夜の街を歩いていたのです

高校生だった僕は
お金も無くて
遠くに行けずに
ただ地元の真っ暗な商店街を
 ....
否定的眼で見る
どれも好きになれず
すべてが嫌い

肯定的眼で見る
どれもが素晴らしく
すべてが好き

否定的眼で見る
誰もが罪を隠しているようで
誰もが罪人
 ....
いつでも死は視線をはずれた場所に降りる
私がみんなとロゼを開けるとき
ベッドの上で寝返りをうつ夜
いつもあなたは死ぬ
緩慢な終わりは透明
私の中で量れない重さ 軽さ
私は 私が 私の 私に ....
朱色の雲が
いまだ蒼さの残る空に
虹を想わせる

嗚呼
今日は
こんなにも惜しく思う夕刻の空
地を這い回っていない時
君と見られたらよかった
飛んでいけるだろう
その色の中に溶けて ....
寂しがりやの人格は
寂しさを乗り越えるためのもの
生まれてきた日
愛に溢れていたことを


ただ思い出すだけ


臆病な人格は
おそれに立ち向かうためのもの
小さな手足をして ....
    冷えた茶を飲むとき
    私のなかに
    雀が居るときがある

     
    様々なものに殺された雀が
    私のからだのなかではばたいている
 ....
不快でしょうな

女性器の匂いが此れと同じなら

遊郭の唇が此れと同じなら

花売り娘の目ん玉が此れと同じなら


なんだってお前はそんなことを言いやがる

お ....
決まって煙草はラッキーストライクで
チバユウスケと一緒だからと嬉しそうに話した
アゴに髭を生やしてだるそうに歩いて
そのせいでいつも猫背だよ
口臭を気にしてるのかガムはいつもジーンズのポケット ....
 
【一】
 
 
 春の倍音。
 
その色素の薄い、一斤染された肌に、低気圧は粘るロを開き、螺子で巻いた舌を這わせる。
常識が全身で身悶える。
振動する音幅の内部には、不幸を装った透 ....
少女は
朝が嫌い

目を覚ますと
いつも

知らない町に
置きざりにされた
気持ちになるから



少女は
朝日が嫌い

朝日は
いつも

こんなにも
世界を歪ま ....
ザーザー
雨のすれ違い

(仕事ぬきで)
こんど
飲みに行こう

本気にしてね
とりあえず
内緒で

うむ
深い意味も
軽い気持ちもないから

気が向いたら
よろしくね ....
とにかくさびしいと
思っても良いですか

誰かに必要とされたいと
叫んでも良いですか

何もない僕だけど
誰かを必要としてもいいですか

誰かに寄り添って
生きてみては駄目ですか
座ル女の像
大平原
岩国の米軍基地の事で
自由自在

草を踏み固めた道は続く
葦は三本
脳幹と運と
無粋に今日も無粋に今日も

昭和五十三年
裏庭の櫟の下で
拗ねた節を聞いた
 ....
いじめというくくり方には正直疑問を覚えるほど色んな方法があみだされているが、いじめ当事者にとっては、あの何ともいえない生暖かいような、それでいて凍りつくような、ずるずるとしていて、はっきりした妙な仲間 .... 0か100か
極端な考え
最高か最低か
極端な判断
機械のような判断
人間になりなさい
曖昧も素晴らしい
さんざめき、少しずつきえてゆくあなたの目に映るとうめいなちずをてのひらでよむ。ほほにながれるなまえをさがすように、丁寧なしぐさで紐を解く。なまぬるい、あめ、がらすにぶつかるたび、視界をぬらしてゆく。な .... 草よ、伸びよ
我が胸の内に
人々の胸の内に
その幾人もの胸の土壌に

根よ、根よ、根よ、

張りめぐらされよ・・・!

人と人を結ぶ{ルビ縁=えにし}の糸が
誰かに手を差しのべる
 ....
るかさんのおすすめリスト(2358)
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