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終わらない海を想像して
約束という言葉をちぎっては流す
冬が終わったら会いに行くから
そんな約束を果たせないまま
もう季節は夏になろうとしているので
出せなかった手紙は紙飛行機にして
非常 ....
どうせみんな
機械から生まれて
機械に繋がれて
死んでいく


ラヴ・マシーン


メキシコシティ生まれの農夫には
かえるところがない
八戸生まれの漁師には
かえるところがない ....
今からある情景の描写をするが
それはけっして
何かのメタファーではない
それを読んで
書かれていること以上のなにかを
読み取ろうとしたりすることは
まったくの時間の無駄である


 ....
ダイニングテーブルのうえには
いま
まさに呪いのかたちがある

パン
なみなみと注がれたぶどうジュース
半熟の茹で卵
干からびたベーコン
銀のナイフとフォーク

それらすべてが
 ....
朝の
アスファルトの冷たさの上に
巣から落ちた小鳥が震えている

拾い上げて
掌の中で
戸惑う様を見つめる

鳥が

一羽の鳥が
号泣しながら
地平線の向こうに飛んでゆく

 ....
おれは今日
すれ違った女子高生の
毛先15センチの緩やかなウェーブが放つ
甘いフローラルの香りに潜む閃光に
一撃で命を奪われてしまいたい
そんな気分なんだ

ベギラマ一発で瀕死に陥ってし ....
「発光」

  真っ暗闇から
  突然
  湧き水のように光が溢れ出し
  部屋そのものが発光しているかのように
  眩い光を放つ真っ白な部屋が
  湧き上がってくる

  頭蓋 ....
もしも詩が書けなくなったら
家族にも友人にも行き先を告げずに
ひとりで旅にでも出よう

もしも詩が書けなくなったら
滴り落ちるような真っ青な空を眺めて
言葉に置き換えずにそれを受け容れてみ ....
 サンボマスターの山口隆は、『そのぬくもりに用がある』のMCで、「言葉にならないからギターを弾くわけですよ!」と叫ぶ。この叫びを突きつけられたとき、思わず立ち竦んでしまった。そして、立ち竦んでしまった .... 道端で拾ったのは
意外にも{ルビ真実=ほんとうのこと}で
家に持って帰って
テーブルの上に
置いておいたら
そこから
あっけなく
家庭が崩壊した
なんだかんだ言って モンダイは 系 っていう概念なのよ
と 女はピーナッツバターを塗ったポテトチップスを頬張りながら言った
爪の間に 黄土色のピーナッツバターが入り込んでいることや
足元のカーペ ....
爽やかな日差しを乱反射して輝く
茶色く澱んだ湖のほとりで
抱き合うみすぼらしい恋人たち

前触れもなく爆弾が落ちて
辺り一面は焼け野原になる

表参道の洒落たオープンカフェで
痙攣しな ....
なにもかも
イヤんなっちゃって
涙なんかちょっと浮かべて
高いビルのてっぺんあたりで
遠くに見える
もっと高いビルのてっぺんあたりをにらみつけながら
手のひらを
握ったり
開いたり
 ....
5年生存率88%

そんなふざけた確率論なんて
頭のいちばん片隅の
記憶のガラクタの山の中に
深く埋めてしまったはずなのに
あれから4回目の春が来て
そのガラクタの山に
小さな芽が生え ....
マフラー巻いて早足で歩くと汗ばむのに
カーディガンだけで信号待ちしてると肌寒い

そんな
三月の風に腰のあたりを撫でられながら
住宅街の隅の小さな公園のベンチで
悲しいふりして煙草をふかそ ....
今日は
械兄と二人で なまく日だ

おれはいつまで経っても
上手くなまくことができないので
結局また 械兄の手を借りる

械兄がなまく姿は
何度見ても見事だ
まるで
棒婆がアルメラ ....
オン オフ オン オフ オン オフ オン オフ オン オフ
オン オフ オン オフ オン オフ オン オフ オン オフ
オン オフ オン オフ オン オフ オン オフ オン オフ
オン オフ オ ....
死にたくなる理由を
全部集めて
バケツに突っ込んだら
そいつをぶら下げて
ブンブン振り回しながら
海まで歩いていこう
凍りつくような真冬の海まで
右手にはバケツ
左手は君の右手と手をつ ....
そんなわけで
行くあてもないおれたちは
足元の小銭を拾いながら
真冬の街角をとぼとぼと
歩き回るぐらいしかすることがないんだ
無遠慮な視線を巧みにかわして
無機物の保護色を纏いながら
自 ....
クリスマスも近い
十二月の寒空の下
市役所前の歩道に立って
反戦詩を朗読する青年がいる

見よ
言葉は
こんなにも
無力だ
ことばは
切り離されてゆく
発したとたんに
ことばは
わたしから
切り離されてゆく
あなたから
切り離されてゆく

繋がらない
わたしと
ことばの
あいだで




 ....
爆音と情事を
3つずつ交互に重ねて
その上から別れ際のキスと
夜の高速道路のオレンジの光を
少しだけ散りばめてみる

本当は
やさしいモノとか
フワフワした心地よいモノとか
ぬくもり ....

もしもしオレや
おいオマエ今どこにおるねん
またアメ村あたりを
酔っ払ってフラフラんなって
歩いてんのとちゃうやろな
ええかげんちゃんと家に帰れや
オマエの嫁さん
あのブッサイクな ....
ねえねえ と よびかける妻の声に
ふりかえってみると そこに熊がいて
つぶらな瞳で ぼくを見つめている

月9って何チャンネルだったっけ と
テレビのリモコン片手に熊が訊く

おどろいて ....
この季節は
いつもからっぽだ
おまえがいなくなってから
からっぽになってしまったんだよ

今日みたいに
よく晴れた秋の日の夕方
公園のベンチで
ぼんやり吸う煙草は
すこしだけ
冬の ....
サーカスのテントの影で泣いている道化になれない侏儒は俺だ 燃え上がるオートバイを祀る
そんな文化つくろうぜ
いっしょに

シュビドゥビ
シュビドゥバ

炎で宙に書き記すラヴレター
そんなやり方イカシてる
そう思うだろ

シュビドゥビ
 ....
屋上に ちょっと頭のおかしくなった犬がいて
朝から晩まで グルグルグルグル
同じ場所を廻り続けている
誰が連れてきたのかも知らないし
いつからそこにいるのかもわからない
ただ ずっと グルグ ....
よくわからないけれど
書きかたを
忘れてしまった

書きかたを
忘れるということは
つまり
言いたいことを
伝えるやりかたを
忘れてしまったということで

もしかすると
言いた ....
モーニングコール鳴響
寒気頭痛吐気
クーラー室温21℃
胃底重ビジネスホテル
無味乾燥シーツ
記憶リフレイン

 * * * *

昨夜23時
三ノ宮駅改札
摂氏31℃
汗アロ ....
るかさんの大覚アキラさんおすすめリスト(45)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
約束- 大覚アキ ...自由詩508-5-14
ラヴ・マシーン- 大覚アキ ...自由詩407-7-11
殺景- 大覚アキ ...自由詩807-7-6
アメリカン・ブレックファースト- 大覚アキ ...自由詩707-6-26
告解- 大覚アキ ...自由詩607-6-5
パルプンテ- 大覚アキ ...自由詩306-11-1
『ゴースト・ソング』- 大覚アキ ...自由詩406-9-28
もしも詩が書けなくなったら- 大覚アキ ...自由詩1106-8-8
言葉を超えた領域に向けて言葉を放ち続けるのだ- 大覚アキ ...散文(批評 ...1106-6-20
ほんとうのこと- 大覚アキ ...自由詩706-4-14
ピーナッツバター系- 大覚アキ ...自由詩406-4-10
anti_dramatic- 大覚アキ ...自由詩206-3-28
20階のモスキート- 大覚アキ ...自由詩3*06-3-23
88%- 大覚アキ ...自由詩206-3-20
三月- 大覚アキ ...自由詩406-3-17
なまく日- 大覚アキ ...未詩・独白106-3-14
テレヴィジョンヴィジョン- 大覚アキ ...未詩・独白206-1-12
おっぱい- 大覚アキ ...自由詩7*06-1-10
冬の旅人- 大覚アキ ...自由詩105-12-29
言葉- 大覚アキ ...自由詩1005-12-9
flow- 大覚アキ ...自由詩105-12-9
サンドウィッチ- 大覚アキ ...自由詩605-11-14
オマエのおらへん月曜の夜に- 大覚アキ ...自由詩205-10-25
くまつま- 大覚アキ ...自由詩1105-10-21
落日セブンスター- 大覚アキ ...自由詩405-10-19
_- 大覚アキ ...短歌305-9-19
カルチャー- 大覚アキ ...自由詩305-9-17
いつか空飛ぶ円盤が来る日まで- 大覚アキ ...自由詩505-9-13
嘘詩- 大覚アキ ...未詩・独白305-9-11
ヒカリ- 大覚アキ ...自由詩205-9-10

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