「もう一回」
ってアイドルが歌う
精液まみれでアイドルが歌う
あたしも
「もう一回」
って上目遣いで頼むけど
別に一回で足りてる罠
「もう一回」
って愛をねだる
愛なんて無い ....
てっぺんでは
からすがしんでいる
この長い坂で
唯一すれちがった女の嘲笑を
不可解には感じたが
歩みを止める権利のない僕は
そのまま
遊園地へむかうとする
と
に
か
く
地
球
は
グ
ル
....
禁止区域 日本人は 舞台の 中で
禁止区域 首をくくる 白い 精霊と
日差しの 自殺者の 下で
モスクの 中では 御詠歌が
ジャズと 共に 煙草を押し当てられ
白い 顔 ....
午後の生ぬるい図書館で 退屈と眠気のあいだを 振り子のように行き来しながら
頭の中では 隣に座った 白いブラウスの女のことを考えている
読んでいるわけでもない太宰治のページの端を 人差し指 ....
あんとき死んどくんだった
死んどくんだった
眠らせてもくれない
不眠症
書いてる間だけ気がまぎれる
このまま延々書き続けて
ピストルや首吊り紐から逃げれるかい
腱鞘炎になるまで書きつづけ ....
「起きなさいよっ」
「んん…、なに…」
「あなた、美沙子って誰よ!」
「…君こそ誰だ?!」
Kuri, Kipple : 2005.07.21
{引用=一度書いたよう ....
文科省認定漢字検定準2級問題集
この一行でも明白なことではあるが
アラビア風の衣裳を着ている余所者
漢字ではないものが一人潜んでいる
それが我が国の文化的な特徴と誤解
....
悟りを開いた数時間後
仏陀はただまた悩んだ
磔にされた数時間後
キリストはただ死んだ
ただ生きたいと呟いている
わたしは人だ
ただ
ただただ生きていたいというこの願いも
叶うことは ....
仮にも新橋に住む
黒田さんが酔っぱらうとゆりかもめが運転を見合わせるというのなら
掌ほどの大きな蛙を大使館になげこみたいよね
いつの間にか俺たちも年をとったんだな
なんていいながら
それ ....
まったく 目を覆うことができたらいいのに
母の背中を 掻き毟ると 血 がにじむ
茶色いかさぶた と 筋になって 血
掻かないと 大声で叫ぶ 赤ん坊のように
私が 父と兄 の 替わり を ....
上手く眠れないままの空が白み始める。轟音
で走り去る獣たちもわずかで、その咆哮にも
ためらいが見える。廃墟の影に潜む小人たち
は闇が消えていくに連れ恐る恐る顔を覗かせ
覗いた顔を逆に覗かれ ....
雨催いが私に思い出させて止まぬ人がいる
かつて私が深く愛した人だ
二人は傘の下でなければ逢瀬を重ねること叶わず
小糠雨に温もりを奪われながらも
何処までも何処までも歩いた
その刹那の岸に雨雲 ....
窓ガラスがかたかたと鳴るのは
風のせいではない
カーテンが明るさに焦げているのは
西日のせいではない
窓に背を向けて本を読み続ける
誰かが肩に手を置く
焦げた風が髪をちぢらせる臭い ....
ヒロシマを忘れるな、と
私はうたわない
ナガサキを思い出せ、と
私はうたわない
アウシュビッツに吹いた風を
私はうたわない
東京のくらい空の波を
私はうたわない
私がう ....
失われた約束が
気づかぬうちにふたたびつらなり
忘れられたはじまりを
さざめくように呼び覚ます
降り積もるなか見えてくるもの
わたしを明るくかきむしるもの
願いを終えた ....
広大な 宇宙を 精神病棟と
隔離しろ
暗い 溜まった 水の中で
以前から 母親だったものが
泳いでいる
病む真似をする 黒い 世界
般若の 角を 母親に投げ入れたのは
誰だ?
私 ....
懇意になるごとに離れ行く
過去の前例
拒絶を恐れ僕から先に別れた
シリ・エトクへ
追いかけて欲しいなんて
我侭過ぎるね
手紙も旅費も残さず
シリ・エトクへ
見えるよ
荒磯を打 ....
全国から観光客がえっさほいさとやってくる
そんな地元の夏祭り
北の短い夏だからこそエネルギー爆発!
なんていうキャッチフレーズ
どうなのかなあ
どうだっていいけど最近ずいぶん積雪量も減りまし ....
海に近い砂の丘から
無数の骨が突き出している
かつてここで倒れた巨大な生き物の上に
浪に運ばれたものが積み重なり
石でできた枯れ木のような
蒼白い骨の森を造った
海からの風に ....
「ママ、ママ、ママ」
と呼ばれて
振り向く
ホームセンターの中
カゴの中に
ふくろうの仔
ああ、
お前かあ
覗き込むと
何度も何度も
「ママ、ママ、ママ」
ふと気がつくと
周り ....
老人の 頭を 抱いて
ヒッチハイクに 行こう
躁鬱の 女の かつらを
すすりながら
漢字検定を 受けよう
海辺の 見える
「なすがすべき」道へと
糖尿の 男の 服を着て
降 ....
土壌は 成り立っている
侍の 黒人が
割腹すれば
唖の 女たちが
膿を 持って
現れる
残酷は 紙片であろう
粉々に 引き裂かれた
丸い 新聞紙
球体に したのは
黒人の ....
荒木さんが
すっぽんが獲れたから
食べにおいでよ
と言うから
友達誘って
焼酎抱えて
出かけていった
すっぽんは
みごとに捌かれ
くつくつと
鍋の中でうまそうなすき焼き風味で
....
「わたし、これから先どうしたらいいの?」
買い物をおえて帰宅し、ホッと落ち着いた瞬間のできごとだった。
わたしの親友であるあんたからかかってきた電話。
{引用=わたしの人生の中で親友 ....
日本の現代詩の中で散文詩の占める割合は、無視出来ないほどに大きい。ある程度名のある詩人たちのうちの多くが、散文詩を書いている。散文詩とはいったい何か? ここのところ、個人的に頭の中が散文的になってし ....
<上面>
SevenStars
<左側面> <正面> <右側面>
SevenStars ....
焚き火の火を見つめながら
煙草を吸っているから
涙もくしゃみも煙のせいにできる
焚き付けの新聞紙にはテロのニュース
世の中のもめごとみんな燃やしてすっきり
なんてわけにはいかないけど
....
私は宙にいた
ずっと空を聴いていた
私を支えていたのは
ただ蒼い闇ばかりだった
ゆれる森
立っている人
言葉をめくる声
降りてくる色
暗くやわらかな
....
空ばかり見ていたからあなたは空になった
わたしからはもう届きようがないからわたしは空ばかり見てる
空に伸びる道が世界にひとつだけあるとしたらその道のその名前は「少女」
空ばかり見ているけれど少女 ....
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