電車に駆け込む、37℃の平熱
昨日の夜食は暴力のオブラート包み揚げ、
鼻つまんだら食べられるけど、おいしくない。
電車の中はオンザステージ、ヒットパレード
ファンクにきめる少女たちを讃えろ ....
とっておきの、嘘、も、
いっかい使ったらどろどろになって指を刺した
みじかく切った髪の、毛
が、
きみののどに刺さってくれたらちょっとは
にじんでいいとか悪いとか
、なれたかもしれないかな ....
かえれるほたるもおりますよ
うちあげられて
なみをあびてはあおくうみほたる
みちてくれば
よけいとおくに
ひくときには
ひかれるままに
はこばれたり
もどされたり
....
振り向くと沖に知らない人ばかりになってこわい
貝の表面についてる回虫みたいな模様がこわい
高波が何でも持っていこうとするからこわい
クラゲが知らないうちに沢山わいてこわい
あが ....
からだが どうん、まばたきしたときの
あのせかいが まっぷたつ から、ゆうぐれて
頭から 地球の中心に ぐん、と押されると
わたし、いつも きまって あやまってしまう
ごめんなさい、ごめんなさ ....
おとうとの写真
って
いつも
いまいくつだろ、とおもう
ろうそくに
火をつけて
手をあわせて
いまいくつなの、と聞くと
それよりも
ねえちゃん、はだかだよと言う
....
(失うものすら持っていなかった女の子たちへ)
ゆびのすき間から桃の果肉がぶちゅる、
って逃げて行くというよりも追い出すような
だからもう女の子たちはソフトクリームを
溶けるまでしっ ....
60ワットの月の宵です。
机の上を片付けて、
木目の表面をきれいに拭きましょう。
二万分の一くらいの地図模様が浮かび上がります。
そうですね。
机の先の断崖は、阿武川渓谷ということにしましょ ....
泥のついたじゃがいもを手に取り
母さんはわたしへと目を向け
折り返し台所の窓に映った自分へと
そして再びわたしへと目を戻す
心なしかじゃがいもの泥を洗い流すときの
母さんの手は力 ....
(?)
夜の路地裏で
また一歩
靴音が連れ去られていくのを見ていました
静寂の胎で
わたしは叫びにも満たないのです
壁にもたれて煙草を吸いながら遺された足跡に浮いた灰汁を眺めていた ....
春を燃やせ
はにかんだ木漏れ日から
涼しげなふりをする風から
蒔き散らした種の芽吹きを妄想している
八重咲き紅梅一輪をちぎり
呆けたアスファルトで踏みにじれば
一滴の紅は血となり火 ....
爆竹だったら良かったのに
失敗だった焼け跡は
遠いお兄さんたちの
黒コゲでいっぱいだった
彼らは飼い慣らされて
エサを待っている
焼け跡だけが寒く
エサを待っている昼 ....
熱海といわれても
有名な温泉地という以外
実はなにも知らないのだった
このお題、絶対残るよなと思いつつ (※)
毎週書きつぶしていったけれどやはり残りつつあって
途方にくれながら飛行機で ....
さあ飲み込んでおくれ昼白色
いつだって
顔色は砂消しゴムに削り取られて
誰の表情も覚えられない
滲み出てくる血の色さえ
夕食のトマトにすりかわっている
トマトは嫌いだ。
それでもだ
夜 ....
[バリケードのこっち側]
その前日
あたしは工場で残業した
まんまるいちんち段ボールの箱と格闘して
それでもまだ働けとベルが鳴った
自転車をこいで家に帰ると
戦いは明日だと言う ....
〈君がマンホールの小さな穴に吸い込まれる〉
もう何日にもなる。
だから僕は一刻も早く、君を探さなきゃいけなかった。
ずっと寄り添ってきたはずなのに、何も言わずに君は夕焼けと一緒に行ってしまった。 ....
少女が外に出てくると
夕焼けが昇りはじめ
朝となる彼女の世界
「いつだって始まりが終わりつづけている」
そう言って
細めた目の中で
全ての映像は押し潰されていった
塵となったものたち ....
骨洗いの宿題はたいへんだ
僕は集中力がないから
いつも苦労する
僕のお姉さんは骨洗いが
とても上手だ
姉さんが骨を洗う姿は
とてもきれいで
僕は
自分のお姉さんなのに
変な気 ....
神の乳ちぎりを思いついた俺の天才が怖い
さっそく準備のために買出しに向かう
街は色とりどりの銃弾で溢れ、幸せそうだ
もうすぐ、本当にもう、すぐだ。俺も幸せになる
神の乳ちぎりで俺は幸せ ....
大丈夫、シナチクは食べられるから大丈夫。
大丈夫、海を渡らなくても大丈夫、
溺れるなら、歩いてゆけるから
優しいのは同じで、寂しいのは八分目。
だからいつも同じ髪型でも平気
いつ ....
いまはもうない家の
いまはもうない裏の畑で
空いっぱいに舞っていた
アキアカネ。
物干し竿に 洗濯物に
それをとりこもうとしてる母の髪に
それを見ている私の肩に
アキアカネ。
....
それでも闇は………………浦にたたずむ
…………しろがね/くろがね
(犬の…………
....
うねび/くちかげ
うねび
くちかげにささやぐ め(う)み の
床下に落ちた砂浜、
まうむ、あうむ、みむ、
扉で裏側の思惟が
深くふかくきしっている
傾いた百合……
うつ ....
2
さて、真摯に強烈に問い続けるという姿勢を堅持するというのなら、前回私自身が書いた次のような部分は、それこそ捉え返されなければならないだろう。
もちろん私は、北川のいう「 ....
1.5
「掛け値なし」だかどうか分らないが、私の荒地のイメージをいえば、それは色のない世界で、そして是非とも生命的なものの残骸がそこに現れていなければならないというものだ。<まったくなん ....
いま、北川透の『荒地論』を読んでいる。なにをいまさら荒地派などと。。。と思われる方も多いかもしれないが、WW?敗戦直後の日本において<詩を書くということ>の意義を、それを単なる個人的な創 ....
衝撃と恐怖
衝撃と恐怖、その名のもとに息、黒い閃光、白い闇が。立ち上がる……、……覚醒された声がひそかな肉上に影をつくり、その輪郭はやがて文字に変容する……そのとき風はあらぬかたを目 ....
私と声との隙間で咲くバラの思惟
半睡の岸辺で眼のように
眼……が 硝子空を夢みてうたい続ける
星と息の往還 ここから 土の裂け目が始まった
眼窩にまでさし延ばされた凪の ....
ご存じの方もおられるかと思うが私はとある詩の批評サイトを運営している。それを始めて、来訪者の方々に接してみてはじめて気づいたことは、「批評」というとちょっと、と後込みをする方が想像以上に多いということ ....
放課後の静まりかえった女子トイレ金魚が一つ産み落とされる
揺れ動く尾びれ背びれに滲む跡肢体をつたう金魚群
奔放に泳ぎまわるや体内の水槽覗き金魚と目が合う
....
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