そして、土から緑が涸れてゆく
わたしは、思わず肌に手をやる


光源を振りかざして追い立てていたのは誰? 何?
垂直に垂直に萌え切った向日葵が
黒焦げになってまで凝 ....
反すうする

ある種の
草食動物は

記憶をいつも
もぐもぐ やってる

本人は
けっこう やめたいのだが
回りからは
案外
幸せに見えるらしい

あく ....
夜の漁から戻ってきたとき
さびれた銀のバケツの中に 一匹の{ルビ河豚=ふぐ}を入れました
おじいが売り物にならないと云ったから
じゃあ飼っても良いの と訊いて
まだ おじいの返事がないうちに
 ....
    教会の屋根裏部屋に
    無理矢理押し込められて泣き叫ぶ巨人のキリスト
    空はほおずき色の仮面
    閉じかけた口が地に近づく


    くずれかけた家 ....
蛍村の事








夜の湿ったシーツ

燐寸を点ければ

一寸先の闇の中の奥まった処に山があり、野があり、兎に小川、優しい鬼たちの里がある

何故帰って来たのかと ....
休日をうだうだとねっころがって過ごす
時々
素足をぺとーっと
重ねて

あなたがうるさそうに
足をはらう
ので

わたしは
ごろごろとベッドの端へ

SOS
SOS
ベッド ....
手を振る  神様に
  背を向ける 神様に

  もう何も見えなくなった。白いまくのむこうで。
  あの風はどこへむかい、どこにたどりつくのか。
  知りえないことを、知りたいという ....
汗染みだらけの帽子を目深に被って
叩きつけるような陽射しの中
スーツ姿のサラリーマンの流れに逆らうように
足早に歩くあなたを見かけました
頬には汗が幾筋も流れ
まるで涙のように見えました
 ....
さみしいことを言わないで
抱きしめて
撫で撫でしてあげたくなるから
あまり甘えないで
おっぱいの間に抱き込んで
すりすり頬ずりしたくなるから
どうせいつか足蹴にして
行ってしまうくせに
右翼の街宣車が
絶叫しながら走り去っていく
大阪市役所前
午後三時
数十台の絶叫が織り成す
類稀なるドップラー効果の競演
気温は摂氏三十四度
その猛烈な熱を
効率よく吸収する
黒塗り ....
    卵を産んでいる親蜘蛛を
    卵と一緒に握りつぶして
    やさしい少女の顔をした少年
    そのままの手で夏の樹を抱く
発泡スチロールの上にカニの羅列
軽ゆでされた朱色の甲羅
白い皮膜に覆われた瞳
蛍光灯が囁きかけても光映さず

真ん中の一匹が買い物客に浚われる
手足は凍り無抵抗
投げ込まれるかごの奥
 ....
つよい風でゆれる木が
叫び声をあげている

夜は
だれかが故意にこぼした
つぼの中身

ぼくの指先までも暗闇で包む


視覚をうばわれて
ぼくも叫ぶ
泣いてみせても
だれ ....
ぼくの大切なものは脳みそで、
おなじ窓を見ても
脳みそがぼくだけの窓をつくりだせるんだ

ぼくが迷子になったら
世界中の人の頭をかち割って
脳みそを見比べて、
 ぼくを探してね


 ....
幽閉されたのは
地上と空の隙間
鳥よりも下で
ぼくは生きる

人間にもなれない
あいまいさ
クラップ ハンズ
だれにも触れられない手を
たたいてる



雨がふればいい
 ....
月が月こぶ月の憑き月浸かれ点きし月の輪突刺す月の眼



酒と詩と歌う口からごあいさつ草の上にも眠れ夜の獏



探すのかさすらうのかはこの樹にもたどる葉脈花弁の夏日
 ....
勢いを失って
引き下がるように身を{ルビ拱=こまね}いて
椅子を押しつぶすばかりの
巨体を投げ出して
{ルビ俯=うつむ}くだけの部屋
その午後

汗ばんだシーツは皺くちゃになって
塵 ....
いつだって取り分け用事はない手紙暑い夏ですお元気ですか


熱き息傍らに聞き盆送り今日の日の人毎日の君


にわか雨染み入る砂浜のごとくのどかに揺るる稲穂のごとく


便箋の印に沿い ....
もう一度 始めからやり直そう
手当たり次第 袋に詰めて 処分

私の独断 何も聞こえない

これからは思い通りに
からっぽの部屋 からっぽの心

「何もかも やり直せる」
 ....
夜の喧騒を引き摺るサイレンが
眠りかけの街に時折響き渡り
僕はマイドキュメントをクリックする

そこは船虫どもの巣窟
座礁したテキストの影そこかしこに
船虫どもが蠢いている

僕はそい ....
     散乱する格子らに
     畏まって居られないらしく
     文字達が泳いでいる
     水族館にしては蒸し暑いし
     少しも苦しくない
     もともと肺呼吸がとくい ....
  春よ
   


  国家美術館Aホールの壁に青い大きな絵が三点架けてある。ところが、架けてある
  三枚の画面よりも、どうやら壁の方が見れば四角い凧が浮いている水族館の水 ....
1.白馬の王子(わたしの巻き毛のリケ)

颯爽と白馬に乗って駆けてくる
巻き毛の王子は
ぶざまな小男でやぶにらみ
しかし王子がパチン!と指を鳴らせば

王子の姿は誰よりうるわしく ....
いつか(ラ)数えることをやめてしまった
ピンク色の蜜柑がつぶれたような
きみの、空の


ざ、わめく
風の木に暮れた(ラ)流線が振り落とされて
ふ(ラ)、としたときの
苦くつぶれた顔を ....
背後から透き通る肌突き刺せば抗う素振り切ないままに



開いては閉じるうなじに絡ませる甘い言葉は罪に震えて



道ならぬ道に染まれば後ろ手にかかる手錠は愛のしるしと



 ....
 

好き・・・・・・・

 たった二文字 言葉にできたのなら

 私と君の何か 変わるのかな

 
 鮮やかに 赤い 夕焼け空

 傾く 太陽が 創り出した 細く長い 君の ....
光の
光りはじめと共に
鳥が始まる
朝の


あと、少しなんだ
四角い窓枠がなければ、人間を忘れられる
身体がなければ、わたしを忘れられる


朝の
鳥が始 ....
戦争体験者の嘘つきども!
本当のことを言えよ
敵をやっつけてスカッとしたんだろ
アジアの解放に正義感を燃やしていたんだろ
国のために死ぬことを美しいと思っていたんだろ
俺はもう分かったんだ
 ....
鬱蒼とした山々の間
引かれたレールの上を
走る
蘇る鉄橋の
下では
おばあちゃんがこぼれる
谷川に近い公民館は
オープン
クーラーは無く
扇風機がぐるぐる
回っている
まるでお伽 ....
激しい睡魔に襲われながら三日月は
いっそ雨になれば良いのにと思っていた

軒先でギターを弾きながら渡辺さんは
一昨日見た夢を何とか思い出そうとしていた

渡辺さんの「246M」をMDで聴き ....
るかさんのおすすめリスト(2358)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
露骨な移ろい- A道化自由詩405-8-20
あなたの街はここから見えない- umineko自由詩8*05-8-20
河豚(ふぐ)は飛ぶ- 日和自由詩14+*05-8-20
ノート(25Y・10.16)- 木立 悟未詩・独白205-8-19
蛍村の事- m.qyi自由詩605-8-19
国際アナタ救助隊- umineko自由詩5*05-8-18
GOD- Maki自由詩105-8-18
晩夏- 大覚アキ ...自由詩1205-8-18
さみしいのは- チアーヌ自由詩805-8-18
SPRECHCHOR- 大覚アキ ...自由詩205-8-18
ノート(25Y・9.19)- 木立 悟未詩・独白505-8-18
カニ購買- kw自由詩3*05-8-18
五感によせて- アルビノ自由詩405-8-18
たいせつな、- アルビノ自由詩105-8-18
クラップ- アルビノ自由詩3+05-8-18
過夏_掬いの水口- 漁夫の利短歌405-8-17
ペペ- 鳴々門 ...自由詩305-8-17
消息の文- ヤギ短歌9*05-8-17
処分- 美琴自由詩405-8-17
黒い船虫- 恋月 ぴ ...自由詩4*05-8-17
泳げない八月十六日_(即興)- 窪ワタル自由詩12+*05-8-17
春よ- m.qyi自由詩505-8-16
幻想の王国_あるいは_詩権神授説- 佐々宝砂自由詩505-8-16
ゆれる、とびきりの算数のように- nm6自由詩11+05-8-16
Spiral(螺旋)Act.2- 恋月 ぴ ...短歌4*05-8-16
夕暮れ道- †茉莉花 ...自由詩205-8-15
朝の砂- A道化自由詩1305-8-15
戦争は悪ではない- 紀ノ川つ ...自由詩1105-8-15
奥羽本線- チアーヌ自由詩1405-8-15
月と渡辺さん- 松本 涼自由詩7*05-8-15

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79