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「猫を探しています」

と書かれた手製のチラシが
郵便受けに入っていた

「名前 小太郎 茶虎 体重4kg」

茶虎の猫といったら
このあたりでも野良でたくさんいる
正直見つか ....
小指をなくしてしまったのと
あなたは淋しそうに言う

けれどあなたの手には
たしかに五本の指が
すらりとあって

僕からみると
ほかの指より少し短いその指は
いちばん右といちばん ....
あの日から遠いこころが始まった

そっちがいい

どっちがいい

気が向いたときだけ優しくできる


こらえきれず

きみを待ってる

ギター教室から

きこえる音楽
 ....
本のページをめくる
あなたの指が
風のようだと思った


あなたの中で
長い物語ははじまり
長い物語はおわる


本を閉じると
あなたはすっかり年老いて
物語のドアから出てゆく ....
街にほどかれて

悲しみがほころんで

ふらついていた


悲しまない

悲しむまい


どこかで僕らは

計られ

見守られ

さやかな風が運ぶ

なにを見た ....
 赤紫の記憶は消せないみたい
 でも時は流れていて
 曇り空が晴れて今日神聖な今日晴れていて
 
 囲いから出たなら
 監視が怒るのは無理もない
 望みを絶つ言葉を塗りかえる言葉
  ....
静かな部屋の中

マドラーでかき混ぜて
カラコロと氷の音

黒と白のモノトーンの部屋で
琥珀色だけが鮮やか

めずらしいじゃないか

あなたがウイスキーなんて

あまり飲まない ....
ぼくのくちびるから
溢れ出した言葉は
美しい貝殻のような形の
きみの耳に流れ込んで
まばゆい光を放ちながら
絶え間なく反射しあって
きみの頭の中に
ゆっくりとイメージを結晶させていく
 ....
春のおとずれは
やわらかい

ことばの身軽さと
陽気がとても
近くなる


鳥たちの鳴く声と
色とりどりに
咲く花と

寒さをかき消してゆく
波のかさなり
しろい音 ....
山の背中にあるものは
いたずらからすの
帰る家

山の背中にあるものは
遊びつかれたきつねの寝ぐら


山の背中にないものは
枯れ葉やつぼみを
こばむもの

折れた枝に ....
凡庸なひとりの人の内側に 
身を隠す「豆粒の人」は 
いつも光を帯びている 

脳裏に取り付けられた 
あるスイッチが押され 
心の宇宙に指令は下り 

凡庸なひとりの人の内から 
 ....
田舎の駅の階段を 
せーらー服の少女は軽やかに上り 
ひらひたと舞うすかーとのふくらみに 
地上と逆さの重力が働いて 
自ずと顎が上がってく 

まったくいくつになっても 
男って奴ぁい ....
昨日きみとすれ違ったので
掌サイズのレモンをしぼった
種がとび出して地面を弾いた

今日うっかりきみに
話しかけてしまったので
直径一メートルのレモンに乗った
種がごろんと落ちて地面に寝 ....
あのとき
あなたがすわっていた石に
おんなじように
すわって
釣っている。

この川には
夢がのぼってくる
竜のように
猛々しく凶暴に
うねりながら
のぼってくる。

そうい ....
うららかな夕焼けが
つくりだす陰影


「せんせい かげふみしよう」

授業が終わった生徒が
煙草に火をつけようとする
僕の手をとめる

足元から伸びた大きな影と
向かい合う ....
夜風を、友よ、

ぼくは、青春と呼ぼう、


黒の日だまりのなかで

ひとりを抱えて

自転車をこいでいる

いくつか光を過ぎて

セルロイドみたいな

外灯のそばの新緑 ....
傷が癒えていきます
でも
いろいろな声が遠くなっていきます
いろいろな景色が霞んでいきます
嬉しいのでしょうか
悲しいのでしょうか
少し涙が滲んできます
ある時
止まった時計を見て
心がざわつくように

あの時
置き去りにしてきた後悔に
一瞬にして新たな明かりが灯る

あまりにもつらいから
その明かりを吹き消すために
握っているシャ ....
北の大地の端っこに
その工場は在ると聞きました

えっちらおっちらせわしなく
『何か』をつくっているらしいのですが
それを目にした人はいないそうです

それはやはり『何か』だからなのでし ....
ふらふらと 
京都から帰ってきた
 

またウイスキーを一瓶、
一気に飲み干して 

そうだな 
俺は俺を殺したいのだと思う 

今はそんな夜 


また見たいな ....
近づく夏の気配に
風は
荘厳なパイプオルガンで
真実の歌をうたう

季節の波間へ
消えかけながらも
風は
光 いざないながら
真実の歌をうたう
人は皆
かがやく星だ

たとえ何億光年もの孤独を
抱えていようと
その光は
いつか誰かに届くだろう

たとえ涙していても
太陽の光で月が輝くように
微笑めば
いつか微笑み返してく ....
この胸からすぐに薄れる 
「決意」の文字を 
もう一度 
彫刻刀で、私は彫る。 

自叙伝の{ルビ頁=ページ}が 
いつまでも捲れない 
薄っぺらな冊子にならぬよう 

一冊の本を開 ....
五月のわたしのルール


肉は肉屋さんで買う
魚は魚屋さんで買う
コロッケはあげたてを
おでんは味のよくしみた
やきとりはけむりで見えないくらいの

とてもシンプルなこと
この ....
いつも優しそうに

見つめてくれる瞳

いつも

愛しそうに

水をくれる彼女

庭に咲く黄色いタンポポ

いつも一緒だった人はどうしたの

そうか

また旅に出たんだ ....
ピストルを背中に押し付けられて
細い路地へ連れ込まれる

そんな夢を見た

銃弾が放たれた瞬間に
ちょうど目が覚めるとは限らない
痛みのない苦痛を味わうこともある

それ ....
{引用=近道して
とおりぬけた石段に
昨日の雪が つもっている

桜に降る
ちいさな雪が
毛布のように 町をくるむ


あなたは
商店街のゆるやかな坂を下り
あおく ひかる
 ....
「ピンクの紙で包んで
ピンクのリボンをかけて」

照れくさそうに言った

かすみ草だけの花束なんてめずらしい

ちょっと驚いた

心の声を聞いてみた

好きだから
似合うと思う ....
するどいエンピツ
つきささない

とがったじょうぎ
なげつけない

ノートにすうじをならべてみて
ほらここから

せんそうのはじまり

てきはあいつだ
けしごむとばせ

ひ ....
チューリップが咲いている
この間の春の嵐には
少し苦しそうに
揺さぶられても
泣かずに咲いていた

チューリップが咲いている
何もかもを飛ばして
破り取っていった
この間の春の嵐に
 ....
ひよりさんの自由詩おすすめリスト(2565)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
「猫を探しています」- ベンジャ ...自由詩11*08-5-5
「なくした小指」- ベンジャ ...自由詩10*08-5-3
遠いこころ- 吉岡ペペ ...自由詩808-5-3
- yo-yo自由詩21*08-5-2
悲しみがほころんで- 吉岡ペペ ...自由詩808-5-1
今日晴れていて- 山崎 風 ...自由詩708-5-1
@ウイスキー- 貴水 水 ...自由詩408-4-30
アクロス・ザ・ユニヴァース- 大覚アキ ...自由詩308-4-30
笑うお日様- 千波 一 ...自由詩8*08-4-30
山の背中- 千波 一 ...自由詩5*08-4-30
豆粒の人_- 服部 剛自由詩508-4-30
お花畑にて_- 服部 剛自由詩6*08-4-30
レモン- 木葉 揺自由詩6*08-4-30
川さかのぼる夢- 草野大悟自由詩208-4-29
「かげふみ」- ベンジャ ...自由詩5*08-4-29
さよならの前につたえる- 吉岡ペペ ...自由詩1308-4-28
治癒- ここ自由詩608-4-28
何度も- とると自由詩308-4-28
「春の工場」- ベンジャ ...自由詩5*08-4-28
じゃあ、また- わら自由詩22*08-4-28
真実の歌を_風は- 春日野佐 ...自由詩2*08-4-27
人は皆、かがやく星だ- 春日野佐 ...自由詩308-4-27
本に入る_- 服部 剛自由詩208-4-27
五月のルール- ふぁんバ ...自由詩608-4-27
@たんぽぽ- 貴水 水 ...自由詩408-4-26
「夢の中の市場」- ベンジャ ...自由詩7*08-4-26
家路- はな 自由詩1008-4-25
@かすみ草の花束- 貴水 水 ...自由詩208-4-25
さんすうせんそう- そらの  ...自由詩10*08-4-25
チューリップ- 小原あき自由詩10*08-4-25

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