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網膜が揺れる
それが私の波動
井戸のように深い深い水底から
すっと浮かび上がり
光りの前で躊躇する
それが私の波動
その一瞬を見逃さなかったあなたは
あまり私の目を見なかった
ここへ来たのは
あの日の風が吹いたから
遠い記憶がうずきだす
あなたの名前
遠い過去の忘れ物は
今もここに刻まれて
忘れやしない
これが私の{ルビ郷=くに}
風、風よ
名前を ....
もぐらが穴を掘るわけは
ほんとは空が見たいから
トンボが空を飛ぶわけは
海を泳いでいたいから
夕日が海に沈むのは
赤く染まる波々の
向こうにおうちがあるからで
とうさん帰 ....
今日の空は
雲ひとつない晴天
なのに
世界の人の中には
暗い影を心に持つ人がいて
せっかくの
満開に咲いた桜の木にも
吹きつける春のそよ風にも
目をくれずに佇んでいる
もったいないよ ....
昨日の夕やけを
ぼくが持ち帰ってしまったことを思い出して
朝起きて、あわてふためいた
夕方までに返さなければ、
そう思いながらも
休日の時間の流れがぼくを誘惑する
珍しく
....
「えいえんをめぐる短詩集」
@ノ”
@ノ”
かたつむりは
えいえんに
えいえんに
たどりつきませんでした
おしまい
海と空と
何のために生 ....
レノン…
海燕の好む空を
そして意気を知っていたね
見事な偶然だったよ
真昼の影にモノクロの
風 枯葉 無邪気の香りを漂わせ始めた時
俺はモーリスの弦を替えていた
5弦目とラジオが ....
煙草を切らしちまって
コンビニまで歩く
今日の夜空はきれいだった
いつもより
星が良く見えて
きらきら光った
俺に何かを伝えるように
三日月が
尖ってな ....
気がついて ふり返れば
桜はもうなく
最後の花びら {ルビ一枚=ひとひら}
ひらり ひらり
風に流れてく
春がいってしまう
つかまえようとした
この手をすり抜けて
春はいってしまう
きゃらめる 8
はな
1
あたたかくなるまで
まちましょう
きっとあいずがあるから
それまで
まちましょう
....
この高さから
とびおりたら うすい
皮膚はやぶれ もろい
肉はとびちるだろう
目をつぶって ほんのにさんぽ
前にすすめば それでおわり
わたしのくるしみは はたから見れば
ささいなことだ ....
遠く続いている空の下で
今まさに起こっている出来事が
メディアから流れてくる
それに耳をかたむけすらするが
心までは かたむけてはいない
と、いったところだろう
おそらく 大多数の人々 ....
青いリボンを掛けて
お前にプレゼントした
蒼い月のキーフォルダー
どうした
俺は
まだ大切に持っているぜ
お守りだから
人にプレゼントした物は
もうそい ....
何気なく
ぶらぶらしていたら
花びらが飛んできた
俺の気に入っている
縦縞のシャツの肩越しに
やっとの思いで
止まっている
薄紅いろの花びら
俺はそっと ....
「ピーマンって美味しいよね」
って
君が笑った
「うん」
僕も笑って
そう答えたけれど
あれは
目標であって
僕は
嘘が嫌い
....
気が遠くなるほど
恋をしてしまったとき
いや
言い換えよう
特定の
誰かに
欲情してしまったとき
わざと
自分を
隠す
何処にも
いないかのように
いないところから
....
あそこなら
誰にもみつからない
ツツジの垣根をわき腹で通り抜け
米倉の裏にあるワラの中に
笑いをこらえてうずくまった
しずかに
ばれないように
そーっと
あたりをうかがう
....
受話器の向こう
一分の
透明な空気
自惚れないで
何にも伝わってやしない
無言で
空気で
....
あのとき
砂利を枕に漂う水流と
俺が足下で鳴らす砂利の音で
陶然していた君の瞳の
行方は桜が風と奏でる
デッサンだった
そしてそんな君が
俺の肩にも
頭をのせてくれれば
・・ ....
白い狐の置物
猫の香炉
ふくろうの貯金箱
俺のお気に入り
みんな可愛いぜ
よけいなことを
しゃべらない
だまって俺を見つめてくれる
いつか
俺は犬 ....
ほ がでた
ぞろり 列をなし
あまりの眩しさに
皆 皮膚を震わせた
いくつかの球がころがり
海が無気力な日がやってくると
僅かなひとときを選び
ほ がさいた
玄関か ....
望まずして奪われる命があり。
自ら喜んで捨てられる命がある。
世の中が不公平だなんて、とっくの昔に知っている。
なのに、このやりきれない思いは何故なのか?。
望んで生まれた訳じゃな ....
ワケもなく泣けてきた
ワケもなく泣けてきた
と、言ったのはどこか嘘で
きっと なにかあったのだ
ぼくがそれを認識していないにしても
ドラッグストアでもらった風船が
靴のひも ....
俺があなたに惹かれたのに
訳なんて無いさ
あなたは
そっと
俺の背中を押してくれた
その時
俺が羽ばたくことが出来れば
こんなに辛くなかった
あなたも俺 ....
君は自分のココロに素直になれてますか
あたしは、自分のココロに素直になれません
ヒトにあわせてしまう
自分の意見をいえない
自分の心に素直になれない
はっきり言えて ....
小さな傘だけど
お前ひとりくらい入れるぜ
俺は
何も話さないかもしれない
俺は
前しか見ていないかもしれない
でも
お前を濡らさないようにする
持ってな ....
あいつが男か女かなんて
今の俺には
関係ない
互いに本音をどこまで言えるか
互いに
嫌なところを
どこまで許せるか
今の俺には
それが
大切なんだ ....
俺と戦うのは
俺のみ
人と戦う方が
勝てる可能性がある
自分と戦うのは
難しい
お互い手の内を知っているから
俺が切り札をだせば
もう一人の俺も
....
コンクリートに
さりげなく咲く
たんぽぽ
それを見ると
不思議と
幸せな気分になる
土のない
コンクリートに落ちた種が
一生懸命に咲いている
それが
なんだか私に
お ....
手を差し出せずに 僕たちは
手を繋げずに 僕たちは
それでも互いの温もりを
感じたくって
確かめたくって
他に知らなかったから
蹴ってみた
ぶってみた
突き飛ばしてみた
踏み ....
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