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ゆけなかった
ひび割れた空のかけら
拾い集めて
黒曜をながした月光
あなたのような
静謐
いだかれながら
緩やかに枯れてゆく
水底の
片羽根なくした
蝶を
想っ ....
ただ
あどけなさにいた季節
純白と翡翠の子守唄
濡れた温度が優しくて
秘密の杜で
穏やかだった
毒の甘さを知らぬ頃
未通女に柘榴を差し出したのは
楽園の蛇だったのだろうか、未知 ....
静かの海は
氷砂糖のようで
わたしの身体
ひいやりと
あの影の部分
ホルマリン漬けの子宮
眠ってる
おおぜいのひとが
わたしを可哀想と泣いてしまうので
わたしはなんだか可笑しく ....
表も裏もないのだ
という
角度的分散と
平衡感覚の歪みは
時折、
浮遊するような
非 現実感を
滑空する
麻痺することで
逃れられるならば
飛んでいきたい
誰も知らない ....
月は紅くて刃物みたいだったので
私、
亡くした血を思い出し
何度もあなた
求めたくなる。
衝動よりも永続的なのだと気づいたのは
髪が乱れ
電気が走るから
私、
メデューサみた ....