生存
たもつ



夜中、リビングに降りると
テーブルがひとりで
テレビを見ていた
外国の戦争映画だった
たくさんの人が
次々に命を落としていった
リアルなくらい
みな清潔な最後だった
突然テーブルがすすり泣いた
空爆された建物の瓦礫の下に
テーブルの脚らしきものが見えたのだ




自由詩 生存 Copyright たもつ 2006-10-27 20:38:26
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