すべてのおすすめ
彼女という人は
詩人とかそういう類の人みたいで
ときどき僕を近所のファミレスに呼び出しては
伏目勝ちにちょっと小難しいことをしゃべり
左手に持ったフォークでグリーンサラダにやつあたりし ....
僕が初めて書いた詩は高校の漢文のノートの最後のページに書かれ
ていました。暇だったんだと思います。しかしこの漢文ノートを
うっかりある女の子に貸してしまうとは。
その日、私は今まで絶対に ....
あの頃、君に告げられなかったことを今
***
ねぇ、君
冷やし中華を誰よりも早く始めたいの、とはりきる君の姿が僕は好きだったんだ
ねぇ、君
扇風機の首フリに合わ ....
深夜にテレビのスイッチをいれた。
テレビは番組を映し出した。
「どうだ?」 テレビがきいた。
「べつに」 僕はこたえた。
番組の中で観客が笑い声をあげた。
「笑わないのか?」 ....
生ぬるい屋根裏にあがると何かのぬけ殻がそこにある。
僕が入れそうなくらいにそれは大きい。
「入ってもかまわんのだよ」とぬけ殻は言う。
僕は少し考える。
やはりそれは間違ったことだ、と思い遠 ....
トキくんはバリヤーをつくった
トキくんはあたしのためにバリヤーをつくった
あたしがどんなに危険な目にあっても大丈夫ってバリヤーをつくった
トキくんがつくったバリヤーは ....
「お前をつれていくことはできない」
とネコは言った
「お前はこの旅に耐えることはできないからだ」
と言った
「それほど過酷なのだ」
凛とした目で遠くを眺めるネコ
何かを決意した ....
詩を読んだり批評書いたりするときの話。
その作品に対して「それはどこで笑うのか」って思う。それはどこで泣くの
か、それはどこでグッと来るのか、それはどこで頬を染めるのか、どう言い換
....
(1)
僕は眩暈をおこし倒れゆく途中、眩暈の原因はこの部屋の絨毯の模様がどうにも見慣れない形に変わってしまったからだということに気づき、しばらく斜めになったまま考察を続けた。
(2 ....
君のフェラチオは駄目だ
駄目ではないが、駄目だ
思ったとおり
君がしそうな顔で
そのままで
君ではない、感じがしない
バスのことを考えている
とりあえずは、だ
その中で僕は傘の ....
朝
目玉焼きは
壁に貼りついていた
白い壁に
徐々に
ずり落ちている
僕はひどく眠い
徐々に
残された時間は
もうなくなるのに
僕はひど ....
サイレンが変なメロディつけて鳴っていて
校舎の窓にほおづえついていると
校庭ペンギンが
横目でこっちを見てる気配
すべりだいの隣のやつ
昨日ノリちゃんが
すべりだいの時にパ ....
なんの特徴もない女が
シャンプーのつめ合わせ持ってやってきて
さっきからうちの風呂場で
シャンプーの中身をつめ替えていて
僕は黙って後ろから性交し
女の中に白い精液をつめ込んだ
....