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三月の暗雲は過ぎ去り
西から太陽が覗いた
いつからか
ぼやけていた

流れる
立ち止まらない
過ぎ去っていく
瞬き
弾ける
乱れる
ジグザグに
曲がる
まっすぐに
曲がる
 ....
多次元の宇宙と添い寝すると
私の足先は冷たくなるので
光の届かない宇宙の底に
いつも逃げ込んでしまう

そして誕生と死の間にある
あいまいさの霧の中に
まぎれて
満たされない欲望は
 ....
結晶の木々が
悪霊とともに
凍りつく
内臓が腹から飛び出し
辺り一面に
器官という器官が
さめざめと
泣いている

結晶の木々が
精霊とともに
歌いだす
ぶらりぶらんこ
ピエ ....
主よ、聞こえていますか?
幸福と不幸の微妙なバランスが崩れてしまいそうです
中の人からの苦情が殺到してます
ぬるぽ
がっ
ぬるぽ
がっ
もうすぐコメが1000を超えます
嗚呼、DAT落 ....
真昼の目覚め
白い光が降ってくる
氷りつく冬の正午
透き通るガラス窓の向こうに
陽が覗く
全てがかえる
  (卵から)
私 − いや、独りで
(たち)
ゆっくりと生えてくる
伸びて ....
殺してしまえと
唐突に言う私の
死後の粒子が
太陽に戻る日がやってきた。
すでに月はない。
粒子であるから
小さな点ではあるが、宇宙は
振動する紐
であるらしいので
小さな紐とも言え ....
まぶしさがいずこからかやってくる
湖面は揺れ 
私は浮かび上がろうともせず
かといって沈み込むこともなく
散り散りとなった魚たちの肉片を
生臭い目で受け止める

巣の中で縮こまる小鳥のよ ....
まだ
生きるん
かい?

もう
十分じゃ
ないか
青空が
そう
言ってるよ

このビル

屋上から見える
ちっぽけ

町の全て

冷たい

はねつけられて ....
俺は間違っている
ちょっと外へ出れば
無名の住人
犯罪者ではないが
はたから見れば
不具者

誰とも話したくない
いや 相手にしてくれない
幸せな人や
幸せそうな人
不幸せそうな ....
掘り起こされた土は
持ち上げようとする僕に抵抗するように
重く

何をすればいいのか
何を蒔けばいいのか
高鳴る鼓動と絶えだえの息を整えながら
僕は鍬に寄りかかる

産まれる前の記憶 ....
青い顔をした老人は
路地裏を杖をついて歩いていた。
どこからか漏れてきた白い蒸気が
路地全体を雨上がりの草叢のように
湿らせている。
 
白と茶のまだら猫が
前を駆け抜けていった。
人 ....
ゆるやかに
もう乾涸びてしまいそうな川の
もう息絶えてしまいそうなせせらぎを
聞きながら
顔つきを変えずに
下ってゆく川面を見ている

投擲する石礫は対岸に届くことなく
力なく落下して ....
けものたちが順番に目覚める

芽吹き始めた草木も
長い眠りから醒める

こんこんと湧き出る水に口をつけ
唇を濡らすと
また新しい路に出会う
まだ見知らぬ誰かに出会う
新緑とは、出会い ....
失ってゆく
失ってゆく
毎秒毎時毎日 失ってゆく
だから食べる
おなかいっぱい食べたい

一生懸命話す
漏らさないよう聞く
でも満たされないから
恨みごとをいう

届かないのはあ ....
雪の降りた朝に
わたしは吸い込む
冬の鳴き声を
しっかりと逃がさないように
両の耳で
抱きしめる
冬の呼気を
愛おしいから
二度と離れるのはいやだから
この手は放さない
雪の降る日には
わたしの手は凍えてしまい
擦り合わせても
擦り合わせても
ちっともあたたかくなりません

デパートで500円で買った手袋をして
いっしょうけんめい擦り合わせ
じっと火を ....
冬にひとりだけ生き残った蚊のように
殺がれていった私の身体に
悲鳴は一瞬で消えてしまい
なだらかな夕日が
両の眼で揺れる

ヒステリックに哀しみをぶちまけ
涙を流さず嗚咽だけを漏らし
 ....
穏やかな夏の青い空に
幼い頃聞かされた赤く染められた天地が
嘘のように
頭を刈った少年たちの
淡い掛け声が響いた

誰もが歩む死への行進
だけど殺し合いは御免だ
「兄弟仲よに分けないか ....
冬に凝縮されていたものが
放散される夏
胡乱な眼で見つめていた
電線で繋がれた道も
砕かれた砂浜の突端で
選択を迫られる

歩いていれば
いつか生から解放される
轍もいつか途絶える
 ....
象が一匹いなくなった。いつも母象に寄り添
っていた子象がいなくなった。祖父の魂を斎
場から河原へと運びに行っているうちに、行
方が知れなくなった。魂の流れに誘われたの
だろうか。母象は何もなか ....
重い雨が降っている
重い水が降っている

土くれになるはずの肉塊を
池に沈めれば
浮かんでくるのは
感覚のない 時の澱

「君ばかりが悩む必要はないんだよ」

背負い込んでいるのは ....
水たまりを跨いだら、一国の王になっていた。

捨て猫の声が聞こえてくる。何故、捨てられた猫であるとわかるかというと、猫の言葉がわかるわけではなく、捨てられた猫の啼き声は、激しく依頼してくるからであ ....
蒼白の掌に
重ねられた
日に灼けた褐色の掌
襞と襞が結び合うように
地中を流れる
一本の水脈となる

生い茂る雑草の
繁殖の力に
おののきながら
人々は
草刈機で切断する
親指 ....
眠れずに
    話し続けて窓から見えた白い月
集合場所は明かされぬ森の中
    獣達は眠らない
獣のような人間も眠らない
    人間もまた獣のように目を光らせる

夜にメスを入れる ....
速められたリズムは
濃紫の草むらへと
向かわせる

込み上げてくるものは
体内の水源

飲み込まれたものは
いつしか蒸発し
すり替わる

虫を殺してしまったら
かたつむりを踵で ....
瞬間見えた隙間に
飛び込んで
五線譜に記された過去と未来を
現在に引き戻す
柔らかな肉の感触が
夢の中で甦る
もう少し先を見たかったのに
覚醒は強制だ

飛ぶ鳥がいなくなっても
空 ....
空っぽエンプティの神様は
融通がきかない
シジフォスのように岩を
頂に押し上げる
朝から雨だと
出かける気がしないのは
小学生の頃から
変わらない

生きていることにテーマはない
 ....
積年の黒くかびた墓を
新しく建て直すために
取り出された骨壷

つるりとした陶磁の表面は
寒々しく
気を抜くと体温を吸い取られそうで
鳥肌が立つ

生きていた頃よりも
死後の青みが ....
横断歩道で飛び跳ねていたら
ユーウツに
アタマシバカレタ

歩道橋の上から
唾を垂らせば
いかめしい車達の頭に
反旗の鉄槌が下る

もうそろそろ青虫がサナギに成る時間だ

春のワ ....
ぼくの町の
冬と春の境界は
一日で線引きされたように
唐突に 暖かな風が吹き抜ける

山に一方を封じられているものの
海からは潮の匂いとともに
サイタ川をさかのぼり
荒んだ寒風を
穏 ....
……とある蛙さんのwithinさんおすすめリスト(70)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
春の境界- within自由詩2*14-3-10
文字の向こう側- within自由詩2*14-3-2
雪の季節- within自由詩8*13-1-14
春木の歌- within自由詩4*13-1-9
LOVE- within自由詩4*12-12-28
プレーンな日々の秘法- within自由詩6*12-2-11
氷雪の灯火- within自由詩12*12-1-6
青空に青を重ねて- within自由詩4*11-11-13
- within自由詩7*11-11-11
もう外は秋雨- within自由詩5*11-9-16
薄暮(序)- within自由詩5+*11-5-13
川面はゆるやかに- within自由詩8*11-5-3
ウチュウ−春の嵐- within自由詩5*11-5-1
失ってゆく- within自由詩7*11-3-30
逃がさない- within自由詩9*11-2-25
あたたかい手- within自由詩8*11-1-31
冬に芽吹いた新世界へ- within自由詩7*10-12-3
彼岸入りに- within自由詩15*10-9-20
初夏夕景- within自由詩5*10-6-21
私と子象- within自由詩4*10-6-10
世界は勝手にできあがっている- within自由詩5*10-6-6
蘇生- within自由詩9*10-5-29
盲目七つ- within自由詩4*10-5-22
知覚する嬰児- within自由詩13*10-5-11
睡蓮- within自由詩12*10-5-4
仰角- within自由詩17*10-4-30
空っぽエンプティ- within自由詩5*10-4-27
骨壷- within自由詩7*10-4-14
春・雑感- within自由詩12*10-3-8
spring_has_come- within自由詩7*10-2-28

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