綻んでく夢を縫って
繕ってできた別のモノ
こんなのが欲しかったわけじゃないのに
最初だけは上手に縫って
汚れたら切りとった
贋物の綿で埋めた傷口
夢見たこと ....
私たちは無数の部屋みたいな透明な空間を、いくつもいくつもハシゴしているのかもしれない。
ある時期、ある期間、ドアを開けるように入り、そこで過ごす。そして、その部屋で過ごす時期が何らかの理由(夜に ....
はじまりはじまり
めくるように幕は開け
そしてやってくる
壮絶に赤い赤いシーン
ねえ、きこえる?
無音に響く
私が奏でる
インストゥルメンタル
からだごと
空も
地も
漂うも ....
今でも覚えてる
あなたの大きくて
暖かい
優しい背中を
今だから覚えてる
あなたの大きくて
暖かすぎる
私には勿体無い背中を
辛くなって
あなたに違う道を歩かせる
怖くなっ ....
使い古した深夜帯から
紫色の空気が、香る
気付かれないようそっと
あたしは息をする
古くなった声は
黄色く傷んで
吐き捨てられていく
あの日の家はどこなの
あの日の声はどこ ....
花茶を飲んでいる
うかぶ桜色の花弁
咲けるようにして
1枚くらいは口に入って
いつまでもきみを
いつまでもこのままで
いつか
今を失うときが来る
そのことは知っている
いつもそのこと ....
人
が死んでいる
その足の裏を見ている
べつにわけはない
そこにすわっていただけで
ぼんやり見ていただけで
わけはない
乾燥した足の裏は灰 ....
噴水、しぶきあげ
過ぎ去った細切れのシーン、空を舞う
凝視した眼に、強風が埃はこび
一瞬にして光、蝕んでいく
ゴシ、と手で拭い取れば、
そこには、なにも変わりない、日輪
足元に ....
懐かしの母校に帰って来た
生徒ではなく教師の卵として
ネクタイを引き締めて向かった先は
問題の山積みな教室
授業の時間は昼寝の時間
教科書はただの落書き帳
テレビでは何度も ....
アネモネの恋の痛みが風に散り
着飾って並んで見てるチューリップ
蒲公英の綿毛に乗って空へ行こう
隠れてもわかっているよ沈丁花
青スミレ君に捧げるサムシング・ ....
硝枝はけぶる
柔らかな朝
ああ
いい匂いだ
熟睡した樹皮は
哀しみを煎て
苦味すら香ばしい風
そんな
朝もやの窓を包み
夜明けの香りを注ぐ
大気のフラスコ
朝焼けは沁 ....
蟻の行列を見ていたら
一頭だけ、力尽きたのか
止まったその時
君の笑い声が聞こえてきた
そこは遠い世界なのかい
と問いかけると
再び歩き出し
どこを振り返ることも無かった
....
お姉さま曰く
?男は自分の掌で躍らせてるつもりの
女の掌で踊ってる生き物なんだよ?
とのことです。
私は子供なのでよ ....
宇宙 影 愛 隔絶 死 音楽 妄想 幻聴 君
絆創膏の指輪をしながらキーボードを打つ
君に綺麗で儚い想いは届いたかな
千の物語を知っているそうだ
そのエキスを組み合わせて新たな世界を ....
気分が悪い。
人の気持ちがわからない。
今日会った僕よりずっと年が上で
人生の半分以上生きた
名前すら知らない人が気に入らない。
「ひどい男でした。」
(I My ME ME ....
新しい言葉をさがそう
誰のものでもなく
誰が語ったものでもない
自らの存在と
本当の実感と
実存から生まれた
新しい言葉をさがそう
語りつくされた理想は
無残に砕け散って
その残 ....
2007/03/14
ぎょうかんが〜
羊羹のような声を出すなよと
文句を言ったら
行間がと
改まった顔をして
三つ指突いて
男のくせに
やけに色っぼい ....
息をひそめてじっと待つ
秘密の on line
待たされる時の流れが
狂おしく
逢える瞬間のときめきが
もどかしく
震える手で そっと あなたの心に
触れてみ ....
一重に幾重に
堆積した言葉の渦に
埋もれる心があったとさ
貴方の為だとか言う
使い古されたキーワードには
傲慢さが見え隠れしているのに
恥ずかしげも無く語る
思い至る事も無く告げ ....
人は何も持たずにこの世に出でて
何かに押しつぶされそうに
喘ぎながら生きている
何のためにと問いかけることは
おそらくは禁句であって
しかも新たな分身を作る
己の問いの答えもないまま
....
今日、世界が終わるとしても
教えないでいてください
怖いからではありません
やっぱりわたしは
明日の約束をしたい、あなたと
交わされることのない言葉
くちぐせのような夢 ....
立ち止まらずに振り返って
転んでしまったような朝
あなたに見せたかった景色は 今どこに在るかな?
キスマークも青たんも
同じ内出血だ
血は出なくても
胸が 痛む
....
凄い口説き文句。
くらくらする。
まるで現実味がない。
だけど、現実と言葉は本来繋がりを持たない。
だから愛にはリアリティがない。
ないしょばなし、ボリゥムさげて、伝わる振動だ ....
婚姻も
離婚でさえも
簡単に
紙切れ一つで
出来るもんなの?
長方の
紙にお互い
サインして
提出すれば
それでおしまい
彼女が好きなそのカフェにはいつも
雨が降っていた
店内はびしょびしょで
暑くて
植物が生い茂り
肉厚な緑の葉の上で
色とりどりのカエルが跳ねた
極彩色の鳥達が
テーブルの下で睦 ....
おとといの
夕暮れかけた空
君は
夏の底に
沈殿していったきり
西の夕焼けが
音をたてて色あせていく
手のひらの温度を確かめたくて
軽く握ってみても
汗ばんだ夏の終わり
いつだって ....
法律でも たった紙切れ一枚でも
君と一緒になりたいんだ
みどりいろのタネから
ぼくはうまれた
うまれたときから
ぼくにはポケットがあって
そこにはぜんぶが
つまっていたけれど
たいようにこがされたり
あめにしみこまれたり
ほしに ....
エスカレータで夢を見る
ふわふわの風船、逃げられて
いまにも泣きだしそうなおんなの子
ジャンプして捕まえた糸に端の輪をつくり
ひとさし指を通してごらん
これで赤色どこへも行かなくて
....
晴れた日の夕暮れ
その詩人は必ず川原に現れた
夕陽を眺めては
気持ちを溶かし込みながら
一つの詩を生んでいった
ある時は静かに悲しく
ある時は力強い魂を
言葉を使いながら描いていった
....
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