やってみたいことはたくさんある けれど、
やっておきたかったことも、たくさんあった
高く、空に流れていった最後の校歌と
旅立ちの、握りしめたら少しだけ痛い
金釦のような歌
それらをいいわ ....
まぼろしなら良かったのに。
それなら私は、あなたを哀しんで泣くこともなかった。
だって、ぬくもりを知らないのだから。
駐輪場で鳩がむねを撃たれて
仰向けに休んでいる
白い翼をとじ
両足を揃えてたたみ
なにを見ているのか
つめたい檻の外へ
まばたきを急ぎながら
その心臓は重すぎる
あかをはき出し ....
猫と一緒にぼーっと外を見ていた
ふと猫を見るとこっちを見てる
どうしたの?と聞いてみると
横になってごろごろ転がる
ここがあったかいよと言いたげに
きっと猫はそこに春の温かさをみつけたんだ
桜も咲 ....
「永遠に君は逃げてゆく」って部分を黒いテープでぐる
ぐる巻きにして「永■■■■■■てゆく」にした後、永
遠に逃げてゆく君を探し出して「永■■■■■■てゆく
」を手渡すと、黒いテープでぐるぐる巻き ....
作る楽しみ
喜ぶ楽しみ
笑う楽しみ
話す楽しみ
作る事を愛している
美味しいの一言に生きる
美味しい物を食べる時の快感
愛する者の為に
貴方を愛しているの
皆様を愛しているの ....
もうこうなりゃポカスカ日和だ
立っていると
足がくらげになってしまうほど
あったかかった
午後三時の図書館の屋上は
どの午後より
死んじゃってる、と
お ....
雑木林は沈黙しているが 唖ではない
いつでも木々が 旧友のように
語りかけてくれる
雲は浮かんでいるが 不動ではない
いつでもミルキーウェイのかぜと
同行している
生は死への旅立ち ....
母と{ルビ娘=こ}の
思い出まぜて
ちらし寿司
仕上げにかける
古雛の謎
子供の頃、飾っていた雛人形の指が折れてしまい、結局誰が折ったのかは今もわから ....
今宵
モノクロの鍵盤で
ワルツを奏でる
指
震えて
震えて
とまらないわ
きっと
記憶が蘇るのね
図部濡れになった
アタシの愛人
手に沈めたわ
ずっとそ ....
そらはあんなに晴れているのに
君はないている
なかないで
と肩をだいても
なき止むことはなくて
ただ抱きしめて
おおげさだよ、と笑われて
それでもはなさないん ....
空っぽになったぼくの頭の中は
乾いた風しか吹いていなかった
それでも
どこからか歌が聞こえる
初めて耳にするそのメロディーは
どこか懐かしかった
空っぽの頭の中は
それだけで十分だった
....
海だって
ずっともぐれば
マントルに着くし
空だって
ずっとのぼれば
宇宙になるし
宇宙だって
ずっとずっと先には
きっと終わりがあって
永遠なんて どこにも存在 ....
暗闇に
四方を囲まれた
街を
少年は
ひたむきに駆ける
羽ばたきにも似た
その足音が木霊する
闇は
巨大な壁のように
しかし
実態を現さないまま
少年の
行く手に立ち塞がる ....
2007/02/28
キャシュメモリの上に
香具師の油をひいて
滑りやすくしたい
こけつまろびつするうちに
下向きの感性が
上昇するかと項垂れて
ご禁 ....
今咲く桜
ま白な桜を
あなたは一人眺めているのでしょう
私の寄りかかりし幹に手を当て
お慕い下さっているのかしら
ならば私は幸せな罪人
そんな私に
もうひとつだけ我儘を
許してくだ ....
{引用=
今年もこの季節が巡ってきたのですね。
たぶんこれが見納めとなるのでしょう。}
―そんな事はおっしゃらないでください。
来年は元気なお姿で、
また御覧になれますよ。
{ ....
色の名前を忘れていく
最初に忘れたのは
花の色を真昼の
それにする太陽
そして、ものまねの月
雨の色を忘れていく
濡れるものとそうでないもの
雲の内側では透明の
感傷にも似た
匂 ....
透き通った黒に、私は何の用意もしていませんでした
立春の冬はまだ夜にあり、凍えるには充分
涙
それはそれは同じような線を辿り、胸まで達する程の
音は
この夜があまりにも深 ....
僕を見つけて
ここにいるよ
誰も気づいていないのかな?
この世の端の
淵の傍で待ってるから
見つけてよ
何で目を背けるんだい?
何で前を通り過ぎるだけなんだい?
....
あんな色の
月の光に照らされては
わたしたち
色彩を失っていくばかりの
ようですね
あんな色の
夜空に月を浮かべられては
わたしたち
月以外にお友達が
いないみたいですね
....
あまぁいお菓子がだいすき
キャンディー
チョコレート
クッキー
ケーキ
アイスクリーム
飽き飽きするほどの甘さがほしい
その甘さが、わたしを満足させる
だけど今日
新 ....
春の初めのこの風と
自転車に乗って一緒に走る
どこまでも行けそうだ
上り坂は大変だけど
風が背中を押してくれる
温かく見守ってくれる
下り坂は楽だから
ぼくの背中に風を背負ってあげる
....
流れてしまつた雲を追いかけて
防波堤を越えた、二人だけの流星を掴み
散りばめたあとの笑顔を見ましたら
それはもう、美しいとしかいい様のないほどに
ふたりの時間は流れていつたのでした。
ぎ ....
天道おおいにすたれ
邪説がおこったので
すめらみことをひっさげ
攘夷しようとした
げになかよしは恐ろしや
にくしみくるしみをちりぢりにし
呉越同舟のこころにならい
巧言令色できみとか ....
恋人にはなれないけど、傍に居てあげることは出来るよ。
君を愛することは出来ないけれど、僕は君を宝物のように大切だと思っているから。
もうすぐ別れを告げるのどかな色合いに、笑顔が零れる。
嗚呼、
私のふるさとは美しい。
かきたいからかくの
かきたいからかくの
想いが溢れそうで
想いタンクが壊れそうで
急いで蛇口を開けて
文字にしてるの
....
空っぽで闊歩する町は前傾姿勢
感情は垂直に遮断
カモフラージュするカメレオン
舌を出して円周率のハエを狙う
呑み込む時の舌の巻き方は螺旋
自傷行為ジンバブエ
おこがましい俺のコンドーム
....
キミという名の薬物を吸ってしまったアタシは
愛という名の副作用で恋をして
夢の中ではキミの幻覚に惑わされ
幻聴のようなキミの声に溺れているんだ
もうどんな薬を渡されたって
....
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