苦しいとき
なぜか
いつも上り坂があった
何でこんなときにと
腹が立ったけれど
その坂を上らなければ
目的の場所には行けないので
上るしかなかった
上り始めると
思っていたよりは ....
君の声は今も変わらず僕の心に残っている
か細い優しくそして甘い声だ
僕は君の顔に出逢った瞬間に心臓が止まるぐらい惹かれたのだけれど 時間が止まったと表現すればいいのだろうか さらにその魅力を ....
夜を巡り
たどり着く
君の皮膚と薄皮一枚の距離
この夜を巡って
法華経を読経する
自死した 君や
見ず知らずの 霊に
夜の底で 親しく
妙に明るい 死者の森を
読経しなが ....
君が僕に触れた
その指先から、ほどけて
僕の身体に巻き付く
見えない包帯に
なってしまえたら、いい
息をする度に
ひらひらと揺れて
いつか、二人の匂いが
一緒になっちゃ ....
夢にでてきた姿を反芻する
少し疲れている?
でもとっても幸せそう
なんであたしは泣いているのかな
嬉しいのかな
時間と感情が反発をする
あたしの3倍のスピードで毎日は過ぎてくから
追いつ ....
散弾で撃ち抜かれた無数を胸に見るや
目を瞑り落天してくる鳥々のこれ
演じる躯
燦とぶつけて
それが同じ軌跡を描けない
きみは風切りを整えられた渡り鳥
飛べない指が指に重なりまだの空を辿る
....
ぎんいろの折り紙で
鶴を折る
ぎんいろ
それは
わたし自身を惑わす窓辺の色合い
ぎんいろの街で
あなたとの足跡を探してしまう
例え人違いだったとしても
あなたに良く似た後姿に
....
嘘で固めた
仮面を嵌めて
道化のように
飄々と
愛想笑いを
貼り付けて
表面上の
お付き合い
誰も仮面に気づかない
誰も嘘には気づかない
....
神哭きて
割れんばかりに
響いては
涙滴り
大地を濡らす
刻経りて
涙は尽きて
笑い出す
陽の優しさに
虹を返して
この地球には
捨てるものなど
何一つとしてありません
あなたたち動物の排泄物も
やがては花となり
実となるのです
まだ使えるものなのに
物を捨てさせなければ
物を作り出せない
そ ....
{引用=
浅い夢に色を塗って
コバルトブルーの空にして。
}
辛いことがあったとき
一人心の中だけで
泣けるような大人になるには
まだ、時間がかかりそうです。
....
部屋の温度が静かに落ちていって
居るはずのない あなたを抱き寄せる
逢いたいとき逢えない人だって
解ってるけど さみしい独りの夜
誰より好きと言えるのに 誰より想っているのに
あなた ....
行ったことはたぶんない
空のうえならあるかも知れない
かわいたゆたかな光
人間と同質な植物たちの陰
テキサス
テキサステキサス
英語にも
言霊なんてものが ....
夜が控えめな口で笑っております
ニコリと、いえニタリと
時折墨色のハンケチで覆い隠しながらも
笑うのをやめようとはいたしません
ウフフと、いえキヒヒと
奇麗な弧を描く口元に見惚れ ....
はじめての
「好きです」
見下ろした世界は温かくて
零れた
寄り添う最後の波は
引いて
見えなくなる
けれど
強く
強く焼き付けた
見上 ....
人には見えて
自分には見えないもの
それは
自分の幸せなのかもしれない
自分では
不幸なことが多いと思うけど
人から見れば
幸せの方が多いらしい
いつも困ったことばかりだから
....
花は散り
葉が開く
ベルの音
オレンジ
人に頼られ
人に好かれ
人が優しく
尊敬される
思わぬご褒美
永遠の薔薇を
重圧を感じる
裏切を封じる
「アリュール」
{ルビ汚=けが}れならば五月雨川に流せりと誘ふその手は{ルビ梔子=くちなし}に似て
「ブラック」
黒髪に触れし指先奏づるは重なる肌のあつき旋律
....
その日はとてもいいお天気で
猫ですらも暑そうだった
私はベッドにうつぶせになって
布団に体を沈みこませていた
そのうちに
耳に聞き慣れた音が忍びより
私を、不安に陥れる
また、やって ....
君への想いを詩としてメールで送ったら
翌日の返信メールには 君が作った詩が書いてあった
嬉しかった
追伸の
「詩なんて書いたことないから恥ずかかったけど 頑張って書いたよ 」
が ....
東京、ぼくの見た東京
髪や服に滲みついた煙草と、酒と青春と
01/06/2007
イヤフォンは四六時中、質問を繰り返す
だから答えばかり眺めている
きみのいないところで
間違い ....
ふうと一息
空に向かって
シャボン玉が膨らんでゆく
光に照らされて
青くなり
赤くなり
くるくる回る
たくさん飛ばして
気づけば
シャボン玉の空
地上では
アジサイが ....
男の子になりたいと
今でも思うときがある
女の子でよかったと
今でも思うときがある
女の子だから
スカートが制服
男の子になりたいと思った
体力テストの持久走 ....
五月は過ぎた
麗らかで活発だった季節は
あれほど気ままだったお前も
今ではわたしの膝の上で大人しく眠る
お前のやわらかな耳たぶに降る雨に
こうして一緒に濡れそぼりながら
お前は聞い ....
人生は刹那の繋ぎ合わせ
時間はただ
平等に人々に与えられ
平等に消えてゆく
刹那の時間に変わる世界を
瞬きすらも惜しみながら
隣り合わせた花の開花を
運命と名付けて
見逃さないでい ....
先日、祖母の誕生日でした。
80歳になりました。
「傘寿」というらしいです。
「傘」の略字が縦書きの「八十」に見えることから、そう呼ぶのだとか。
来年は「盤寿」だそうで、その後も「卒寿」「白寿 ....
仕事明け
通勤電車では 文庫本を読む
今回読んでいる小説は面白く 話に引き込まれる
降り過ごさないように気をつけなければ
ガタン ゴトン
そろそろ 降りる駅だ ....
もしも オレが困ったときは 遠慮なく 頼りに行く
だから つねに 心とサイフに よゆうを持っておけ
信じる 未来のために 立ち向かうのがオトコ
落ち込んで 逃 ....
基本となる本体が手に入れば
いろいろなオプションがついてくる
たくさんの機能を身につけて
それだけあれば一日の生活は
事足りた
むしろオプションなしでは
生きてはゆけない
ある日
....
彼の人にアスパラガスの花束を
込めた思いは宣戦布告
風露草贈りし君から翁草
勝負終われば裏切りし君
勝利した君の頭に月桂樹
手には僕からその花束を
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