俺は君の喉奥に居て
いつかの歌を聴いている
ヴ
いや、ラ
ヴぃ
飲み込んでいる
俺はかつて
空に下りる全ての命は爆弾だ、
と言いかけてやめた
君に会えて嬉しい
四季が蠢いて
....
懐かしいと思ったのは、
かつてそれが自分のものだったから?
それとも自分だったものは
もうどこにもいないから?
でもぬけがらを手に取って
こんなことを考えてる、
そんな自分は誰 ....
天国から贈られてきた歌を聴くと
荒んでいた心が洗われたような気がする
背中に翼が生えて
夜空を飛び回れることができる
人間は殺生という罪を償うために自ら翼を削ぎ落としたのだ
君の ....
おひさま
スプーン
器ひるがえったくぐもる
じぶんじゃないだれかへの
これがちいさなはじまり
押し寄せてくる人並みの中で
ただ一つの背中を探しています
三ヶ月前の雨が降った日
見失ったまま行方不明です
受話器越しのさようなら
それが最後に交わした言葉
自分だけ言いた ....
ちっちっち チッチッチ
メトロノームが泣いている
ちっちっち チッチッチ
僕の歩調に合わせて泣いている
ちっちっち チッチッチ
チッ
誰かに舌打ちされたよ
衝撃的に衝動を昇華して疾走
緩慢な休日の荘重なる礼拝堂オルガンの調べ
鮮やかな全盲
全知なる父なる全盲なる全聾なる四肢欠損なる神
鮮やかなる全能
ユラギの燃え滓は水に蕩けて死んだ ....
ふと気がついたら壁の中にいた
床を歩こうとしても体が動かない
空間の中には入れないらしい
壁伝いに移動するしか手段がない
空間を斜めに進みたいときは
縦と横の二つで動かなくてはならない
体 ....
ひらがなって、やさしい。
かわいい。
おつきさまとか、ことりさんとか、
みんなわらってて、たのしい。
ひらがなって、ざんこく。
こわい。
てんしがね、ぼくを、さしころすの。
ゆがんだ ....
僕にとってはそれが全て
君にとってはほんのおこぼれ
そんな価値観の差異はもう気にしないから
だから僕にそれを与えてくれ
愛情なんか欠片もいらない
ただ音を
そう鼓動を
....
星明りの瞬く夜道を
皮ふと同化している
水晶時計の周波数と歩む
果てしない さようなら の骨格が、ひんやりうずく
しろく曲線にそった静寂(銀のしずく
の波紋)の右旋性が
夜風にとじられたま ....
懸命な姿
謙虚な姿勢
人の幸せを祈り
均整の取れた考え
肉体と精神
整った情報
悪い事を知らない
考えない
見ない
生き甲斐を持っている事
皆に好かれる事
自由な人
....
今僕はレコードの溝の上を走ってます
なぜって?
あの子の心の端っこから端っこまで
走りきるための
準備をしてるんだよ音楽にのせて
この事はあの子には内緒だよ
あの夜、
ケタの顎を蹴り砕いたこと、
今でも後悔していない。
いつも間違いばかりしていたけど、
あれだけは後悔していない。
ああしなければ、
ケタはまた ....
青いひかりテーブルでぽつり
グラスのふちに残された
口紅をぬぐうと砂糖の甘さ
部屋のすみずみで
とけ切らずゆれていた
おまえの唇に映る模様
グラスの底の乾き
俺はいつも眠たくて
....
恋はだめだ もうだめだ わかっちゃいない もうだめだ
ともかく恋などもうだめだ 恋してみたくなるものか
恋はだめだ もうだめだ 光っちゃいない もうだめだ
恋などきっと もうだめだ 許して ....
2005/08/17
和太鼓 和太鼓
どんどこどん
どんどこ どんどこ
どこどこ どーん
おまえ百ならわしゃ九拾九まで
クロコダイルの尾っぼを借りて
....
背後から抱きしめられる気配が
して
「だぁれだ?」
そんなのあなたに決まっているのに
他のだれかを想像してみる
雪の降らなかった今年の冬を
ひとりで歩いてみた
行き先なんか
決めた ....
常に ゼロ、
今が、ゼロなんだ。
だから、僕は生きる。
目的、理由、使命、
そんなものが人生にあるべきなんて、僕には思えないんだ。
呼吸する一つの体と、この心だけが
ただ、 ....
僕はいつも喋っている
同級生達が試験勉強している静かな教室で
もう受験諦めたんだ
勉強している前の同級生にしょっちゅう話しかけては
日本史演習用プリントの裏に詩を書いて見せている ....
素朴な感情
幸せになって貰いたい
苦しみが和らぐ事を
願っている
お客様の笑顔を
見たいから
お客様の荷物を
少しでも背負いたい
人の心を読み
人の要求している事を
考えて ....
望んでいる
忘れられていくこと
もう二度と会えない大好きな人に
淘汰されていくこと
居場所を確立するために
あたしは何を頑張れただろう
深く伸びていく腕の切り傷に潜って
....
強風に舞い上がる砂埃
咄嗟に閉じるわたくしの眼
あぁ近づく春の匂い
眼前ピンクの花吹雪
海が一望できる丘の上
誰が置いたかベンチがひとつ
凄く風が強いけれど
この景色を見せたくて見せたくて
帽子とワンピースが似合う君
君のためにベンチがひとつ
風に君は困っているけれど
....
白い眼帯が夜色の世界に映える。
ざぁざぁ狂い風。
外は寒いね。
ここも寒いよ。
そうだね。
そうだよ。
どちらからともなく命を込めてキス。
眼帯を嵌めた君とキスするのはなんだ ....
春の気配を漂わせても
外はまだモノトーンの景色
窓辺
揺れる裸の枝先の
まだ開かぬつぼみ
食卓を飾る赤は
花瓶に押し込められた薔薇
生気のない色はイミテーション
ならばまだ ....
わたしにそんなに近づかないで。
これだと、
あなたの嫌なところも
わたしの嫌なところも
すぐに目に付いてしまうし、
一方がつまづいてしまったら
二人一緒にこけてしまうでしょう?
わた ....
明日が地球の終わりです
突然の放送
当然の暴動
必死に生きようとする
僕呆然
君呆然
頭が働かない
明日が見当たらない
天国へのカウントダウン
針は動き出した
僕妄想
即 ....
昨日見た金色は、やはり昨日の空に消えてった
僕らはまだここでもがいている
手を伸ばした先に何もないと知っていても
背伸びをすることは止めなかった
いつも五月蝿い犬の鳴き声は
冬の雨に ....
向かい風に出会ったら
ひょいと向きを変えてみるといい
そうすれば
追い風になって
キミの背中を
押してくれるはずさ
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