朧月
空想の羽ばたき
漆黒に眠りつきそうな 月
静かな 夜を巡る
思いは宇宙に溶ける
平和に 一日を過ごした
感謝の思いを御本尊に報告しつつ
午後十時の唱題は声を細めた
....
素晴らしい名曲を
聴くことは大切だけど
自分の歌を口ずさめば
それは生きている
たとえそれが
上手く歌えなくても
それは生きている
自分の意味が生きている
感動した言葉を
覚える ....
「まだできないの?。」
と訊かれたので、
「まだです。」
と答えると、
きみは、
すたすたと怪人の手を引いて出て行った。
それから。
ぼくはずっと、
....
ここに
銀色のエンジンがあればそれと
あと太陽の動きのような一時間半があれば
ぐるりを周りきれるほどのちいさな島
四方からの潮風にさらされ続けていて
そこで何本もの縄を編んではほ ....
毎日毎日たくさんたくさん詩を書いてきたのだから
自分は百通りくらいの書き方が
出来るようになっているだろうと思っていたら
それは数字というより色に似て
水色から藍色までのグラデーションでしかな ....
苦しみを抜け
異次元への出口を見つける
そこは喜びに溢れ
過去を忘れる。
甘い声
手を握り
歯を食いしばり
腹に力を入れる
新しい事には
チャレンジする
失敗してもいい
....
いつものように
いつものとおり
ガンジスの砂粒ほどの
転生を重ねつつ
今生も また 仏の軍勢につき
いつものとおり
常勝の勝ち戦で
悪を催滅しさるので
関係各位にお知ら ....
昨日は、
日がな一日寝そべっていた。
ただ寝そべっているのも、
何なので。
読みかけの本を数冊。
枕に、
寝そべった。
うつらうつらとしていると、
やが ....
春の蚊におのれかさねて詩人の詩
沈丁花抱けるだけ抱き母貧し
訛りなつかし語り返さん葱坊主
むかし、
いやなことがあったりすると
よく近所の公園の砂場に来た
いつも靴をぬいで
はだしになって
そっと 冷たい粒にふれた
ひんやりとして
きもちよくて
なんだか心が落ち ....
春の海はやわらかい
海と空との
地平線は線ではなく
ぼんやりとしている
春の空はやさしい
山と空との
地平線は線ではなく
崩れた帯のよう
近くで波の音がする
何度も繰り返すも ....
あなたの笑顔が好きだから
僕のとなりで泣いてくれませんか?
あなたの笑顔が大好きだから
僕に涙をくれませんか?
あなたが僕を好きでなくても
僕はあなたが好きだから
守るなんてい ....
夜のアゲハ蝶の行き先は、決まって、
忘れられた夢のなかの王国の紫色の書架がもえている、
焼却炉のなかを通る。
くぐりぬけて、
グローバル・スタンダードのみずが曳航する午後、
雨の遊園地で、イ ....
枕元に立つ影は一言ポツリ
罪悪感に苦しみ抜いてください
と、声にならない声で
でも
ボクの意識にダイレクトに
そして
フッと漏れた笑いを残して
消えていった
....
重ねるほどに
見えるものまで見えなくなる
それを情け無用と切り捨てようにも
思うが侭にならぬ身体と
曖昧な優しさで隠す意志の弱さ
諦めることさえ捨て去ってしまい
手の中の小さな夢を ....
母さん、がんばれ
僕は背中をさすることしか
できないけれど
苦しい 苦しい
と言っているのに
母さん、がんばれ
それしか言えない
けれど
今になって初めて
言えること ....
青い雲 白い空 とまどう僕を笑う君
クールに決めるつもりが 落ちつかない僕
君の手を握れたら 少しぐらい落ちつくかな
陽ざしは暖かいけど ....
雨の日に
美術館の裸婦像は
艶やかに
やがて本当の姿を見せるだろう
ぼくも同じだ
ぼくの想いは風に乗り
雲と流れて地球儀の裏側の
ひとつの地平となるだろう
暖められた卵のように
....
君はアイドル みんなのアイドル テレビの中で笑ってる
君はアイドル みんなのアイドル 僕だけの君じゃない
歌に舞台に ドラマにCM
映画 ....
キミの口許は
楽しいとか
幸せとか
夢みたいとか
そんな希望を垂れ流して
完璧な微笑みを浮かべていたけど
目だけは笑っていなかったね
本当にただの一度も笑わな ....
ばらばらに散らばった
こころをかき集めて、
「こんなにも だよ」
って、見せるキミの手は
散りゆく破片で 血まみれで
降りそそぐ花びらは、
しきつめられて
....
窓の外は花の雨
傘もささずに飛び出せば
白い花びらがそっと揺れた
まるで僕の心を知ってるように
どんなにかくしても
走り出してしまったこの想い
いつでも君のことばかり探してた
君 ....
目を覚ますと、
おちんちんがなくなっていた。
びっくりして鏡の前で確かめると、
やっぱりおちんちんがなかった。
おちんちんの代わりに、
林檎の芯のようなものが ....
1978年作
私は寂しいのに
私の頭は少しも同情しない
軽い興奮の波に乗り
踊り続ける娘達を見ている
波頭が砕けると
鋭い放物線が落下して
少年 ....
おめかししてまいりましょう
からす瓜もほんのり色づいて
アザミの花が熱いため息ついたから
あなたに逢いたくなりました
おめかししてまいりましょう
赤いカエデに負けないように
くちびるに ....
愛する者を守るため
愛さない者を傷つける
思い入れのある愛にのめり込むため
初対面の愛にはそっぽを向く
愛なんて知ったことかと眼を背けると
背後にも広がっている愛に眼を潰される
....
骨のことなら知っています
奥深く平面的で
動物的な空が
罪深く走る夜
立てるよ、と勘違いをする男が
束になって走っていました
((はしたなく
((はしたな ....
好きなだけ
足音を立てて
僕は気ままなビートに乗っかかり
ぼやけた未来の輪郭を見つめようとする
明日の形なんて
時計に聞くべきかな
だけど退屈以外に
何も教えてくれはしない
し ....
ことばは
かけらだ
かき集めて
かき集めて
つくる砂の城が
ひかりを浴びて
窓に飾る花の叫びだ
レースがひるがえり
それは、かけらだ
宿酔いだから
洗濯に行こう
宿酔 ....
そうね例えば、
あたしがブリトニーなら、
あたしのもったいぶった言い方も、
あなた、
関心持ってくれるのかしら。
あたしがどうしてこうなったのか、
あなたも ....
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