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唾を飲む。
ごくり、と耳に響いてく。

目を閉じる。
あの日の空が見えてくる。

聞こえてる。
君の歌声今もなお。

声をだす。
浮かんだ言葉をひたすらに。

泣いてみる。 ....
しとしととヒエイ霞てつゆの雨

青田には頼もしげなるつゆの雨

梅雨の雨降りくる中を歩みゆく
雨に濡れ紫陽花のため息ひとつ


思い出に指先染めて蛍草


ヒツジグサ夢の{ルビ水際=みぎわ}でまどろんで


ジャスミンの香りに偲ぶ「愛の通夜」


向日葵やひとり見送る日 ....
雨降りて 蛙も宿りに 帰りたり


窓枠に 狭しと並ぶ 白きもの


紫陽花の 葉の裏見れば 蝸牛


長靴と 黄色い傘の 帰り道


水たまり  ....
梅雨の晩送られし日々の紙一重

夕立の山小屋のよな紙一重

麓から頂上までをなぞる指

折り紙を折る指に癖あらわれり

夏服を脱いで蜉蝣乱舞せり

青簾恋匂い立つ畳の間
青葉の日プロコフィエフ午後一時

詩が好きで詩学が好きでもみじ緑

近江富士まさおな琵琶湖子と共に
 鳴かぬなら 私が鳴こう ほととぎす






  (過去作です)
五月雨に映えて{ルビ清=すが}しや草緑


散歩道寝そべる蛇に邪魔をされ


木漏れ日に透かして緑の影模様


憂鬱な世界を壊せ青嵐


吹き荒れる緑に心さらわれて


 ....
散ることを知らずに咲けぬ霞草

この皿は一人暮らしの味がする

万華鏡最初の絵柄はよかったのに

一輪挿し咲いているのは違う花

地下鉄の窓の鏡が怖いだけ

あくる朝アドレス帳 ....
夕陽がしぼんでゆきます砂時計

冷凍庫いつかの恋がフリーズドライ

夜景はね化粧が下手ねとすっぴんで

片恋はまた雲となり俄雨

言いそびれし言葉のジュラ紀の地層調査

またあした ....
引けば開く扉は押します開かぬよう

開かずの間あの鍵はもう壊れてます

ねえあなたこの車窓の絵は買えないの

蜂の顔同級生の小林さん

生活感だけを散らかし夏の庭

引けば開く扉と ....
桜散りすでに秋の風たちぬ

にせもののあなたと過ごした月見草

朝顔のつるに巻かれし夏の園

脱皮した蝉のぬけがら捨てられず

キセルしてまでも行きたい終着駅

靴底に見つけた春の ....
 端午の日茶を入れくれし雨森庵

 波静か霞立ちたる余呉の湖

 麦酒のみ蕎麦を食いけり福井の里 
泳ぐ空どこまで行っても泳ぐ空

水平線こえた世界が知りたくて

木漏れ日よそこに私はおりませぬ

麦藁帽編み目の数の夕まぐれ

思い出に暮らすが我が生きた証

いつの日か小さい緋鯉 ....
教会の鐘を逆さに春の闇

わが死後は一匹の蠅のみ知るものを

澄む空とわが髪からむ青嵐
翼の先はすぐに郷里や夕燕

飛ばんとし両手拡げり種案山子

母の老いあざむき香水闇にひかり
春の蚊におのれかさねて詩人の詩

沈丁花抱けるだけ抱き母貧し

訛りなつかし語り返さん葱坊主
人ふいに春の水から石拾ふ


うららかや友うつくしく疎ましく


花冷や行方不明の恋敵


ボンネットに足跡残し春の猫


春嵐緑の騎士を連れて来よ


花冷のされど ....
ひとけなき寺のくぬぎの春嵐。

春雨は別れの歌の余韻かな。

             南溟
君の頬赤い金魚と色比べ 蝋梅の溶けゆくさまは蝋に似ず

春眠や豪華三本立ての夢

啓蟄や朝日を浴びて我眠る

流し雛流さず焼きぬ空に舞へ

この土はまだ生きてをり下萌ゆる

龍天に上る日を違へはせぬか
 ....
アネモネの恋の痛みが風に散り


着飾って並んで見てるチューリップ


蒲公英の綿毛に乗って空へ行こう


隠れてもわかっているよ沈丁花


青スミレ君に捧げるサムシング・ ....
朝まだき春の焚火のやはらかく

四十雀日雀春田の修飾符

曾祖父は清水一家や忘れ汐

春の海見やり枯木に火を点ける

野火猛る猛れども焼き尽くさずに

焚火して未だ青春の語を背負ふ ....
手を離す 夏の始めの 陰りの日


見えぬもの 示し流れる グラス露


偽りも 悪も素肌で 夏の恋


刻まれた 風吹き起こす 女神像


熱に伏し 一鈴虫の 鳴く夜かな ....
萩原重太郎さんの俳句おすすめリスト(24)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
生きている- 秋桜俳句9*07-6-23
梅雨- 生田 稔俳句407-6-22
花日和Ⅱ- 未有花俳句12*07-6-13
梅雨- 秋桜俳句4*07-6-11
青簾- 小川 葉俳句507-5-23
青葉の日- 生田 稔俳句7*07-5-22
鳴かぬなら- 山崎 風 ...俳句207-5-22
緑したたる- 未有花俳句12*07-5-16
霞草- 小川 葉俳句4*07-5-15
俄雨- 小川 葉俳句7*07-5-12
夏の扉- 小川 葉俳句4*07-5-12
押し花- 小川 葉俳句10*07-5-7
皐月五日- 生田 稔俳句3*07-5-6
こどもの日- 小川 葉俳句6*07-5-6
春の闇- 村木正成俳句5*07-5-3
郷里- 村木正成俳句3*07-5-1
詩人の詩- 村木正成俳句2*07-4-30
花冷- 渦巻二三 ...俳句7*07-3-30
風の中Ⅱ- 南溟俳句407-3-21
- 來稚俳句4*07-3-19
奇眼(Odd_eye)- 佐々宝砂俳句6*07-3-19
花日和- 未有花俳句15*07-3-14
創書日和。炎_【春の焚火】- 佐々宝砂俳句507-2-28
なつのひ・2006- 九谷夏紀俳句2*06-9-2

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